アルバム感想『BABEL』/ 9mm Parabellum Bullet

BABEL 【初回限定盤 (CD+DVD)】
『BABEL』/ 9mm Parabellum Bullet
2017.5.10
★★★★★★★★☆☆

01. ロング・グッドバイ ★★★★★★★★★☆
02. Story of Glory ★★★★★★★★☆☆
03. I.C.R.A ★★★★★★★★☆☆
04. ガラスの街のアリス ★★★★★★★★★☆
05. 眠り姫 ★★★★★★☆☆☆☆
06. 火の鳥 ★★★★★★★★☆☆
07. Everyone is fighting on this stage of lonely ★★★★★★★★☆☆
08. バベルのこどもたち ★★★★★★★★★☆
09. ホワイトアウト ★★★★★★★☆☆☆
10. それから ★★★★★★★★☆☆

 

 

 約1年ぶりとなるアルバム。
 ギタリストの滝氏がライブ活動を休止しているさなかでのリリースとなりました。が、前作以上のガッカリ感を味わうどころか、むしろ初期の9mm感が これまで培われてきた演奏力とテクニックで以て再現されているも同然なハードサウンドに圧倒されてしまいました。

 

 1曲目『ロング・グッドバイ』のイントロからタッピングとブラストビートで奇襲をかけるJ-ROCKの放火魔たち。なんだよ滝、バリバリ弾けんじゃんか!純粋に音の強度だけで言えば過去最高じゃね?

 ラテンフレーバーを含有した『I.C.R.A』は作風がモロ初期9mmです。これ以外の楽曲にも言えることだけど、あの頃との違いを挙げるならば、荒削り感やヤンチャっぷりが薄れた代わりに、純粋な攻撃力とキレが増したってことかな。どう見ても「愛し合え」じゃなく「イクラ」としか読みようがないダサカッコつけなタイトルセンスも9mmならではって感じでこれまたよいです。

 

 んで、毎度毎度カッコよさとセットになっているダサさが今回も漏れなく付与されているのですが、カッコよさのほうが前面に出ているのが特徴的。それでも決して申し訳程度に散りばめられてる感じではなく、強力なスパイスとして作用しているくらいに存在感はかなりデカめではあります。

 

 例外的に『Everyone is fighting on this stage of lonely』はダサさのほうが圧倒的に先行してますけどね。V系っぽさや少年漫画的な匂いがするフレーズからしてかなり重度の中二病っぷりだし、そもそも長ったらしく かつ意味合いがあまりにアレなタイトルからしてもう既に不治の病感バリバリ。イントロや平歌の性急さ、スリリングさは好感触だけど、サビがちょっとな。メロディはいい感じなのにサウンドの爆発力がいまひとつなのが勿体ない。もっと重厚感とブレイブリーなオーラを放ってくれればな。

 

 あと、今回は3拍子のメロディがちょいちょい飛び出してきてるのも特徴の一つ。前作にもそういった楽曲はあったものの、いずれも3拍子の採用が足枷になってたような煮え切らない印象だったのですが、今回は印象が真逆。美メロが冴え渡った『Story of Glory』然り、前奏では5拍子が採用された ギターの指テク フルスロットルな『火の鳥』然り、やはり9mmはシャレオツバンド的な音を鳴らすようなガラではないことが改めて判明した 荒々しいロック歌謡ワルツ『ホワイトアウト』然り、演奏もライティングも非常に冴えていることが如実に窺えます。

 

 さらに、ラスト『それから』。いつも通り暴れん坊ソングでの締めなのですが、ここでも3拍子メロディが採用されており、メロ毎に拍子もテンポも目まぐるしく変化していくという いろんな意味で忙しない仕上がり。決してなし崩し的な感じではなくキチンと整った形で仕上げてきているのは流石っす。

 

 前作の不甲斐なさが嘘のような快作です。ミドル歌謡ロック『眠り姫』こそ可もなく不可もなくな感じですけど、それ以外は全部いい。私的には、どこかヒロイックで耽美さを感じさせるメロディアスなギターフレーズが耳を惹く『ガラスの街のアリス』、シリアスかつ重厚なロックナンバー『バベルのこどもたち』が特に好きです。

 

スポンサーリンク




コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です