アルバム感想『_genic』/ 安室奈美恵

_genic (CD+DVD)
『_genic』/ 安室奈美恵
2015.6.10
★★★★★★★★★★

01. Photogenic ★★★★★★★★★★
02. Time Has Come ★★★★★★★★★☆
03. Golden Touch ★★★★★★★★★☆
04. Birthday ★★★★★★★★★★
05. It ★★★★★★★★★★
06. Scream ★★★★★★★★☆☆
07. Fashionista ★★★★★★★★★☆
08. Fly ★★★★★★★★☆☆
09. B Who I Want 2 B feat. HATSUNE MIKU ★★★★★★★★☆☆
10. Stranger ★★★★★★★★☆☆
11. Every Woman ★★★★★★★★☆☆
12. Space Invader ★★★★★★★★★☆
13. Anything ★★★★★★★★☆☆
14. What I Did For Love (David Guetta feat. Namie Amuro) ★★★★★★★★★☆

 

 

 安室ちゃんの現時点で最新作にあたる12thオリジナルアルバム。個人事務所stella88を設立し、マネジメントの独立を果たしてから最初にリリースしたアルバムでもありますね。

 リバイバルをテーマに掲げ、80, 90年代のダンスミュージック、R&B、HIP-HOPを取り入れてトレンディに昇華しているのが本作収録曲の大まかな特徴。ひとえにダンスナンバー揃いのアルバムと言えども これまでの作品とはまた異なる趣向を凝らしてます。

 

 オープニングを飾るディスコナンバー『Photogenic』はイントロから早々に本作のコンセプトを体現。始終ループするカッティングギターが楽曲のスタイリッシュな雰囲気を決定づけてます。マネキンの如く無機質でクールな美しさ、生身の女性ならではの艶やかさ、ディーヴァたる気高さを兼備した安室ちゃんのボーカルがスタイリッシュな印象をより高めていて、コレカッコいい。

 

 クールに攻めるロッキッシュな『Time Has Come』、ガーリッシュな可愛らしさで魅せるバウンシーなR&Bナンバー『Golden Touch』、80sフレーバーたっぷりのドレッシーなパーティーチューン『Birthday』、小気味よくハネる口笛ポップソング『It』、電子音の鳴りが若干古く聴こえる ちょいダサめなアゲアゲEDMナンバー『Scream』、孤高のディーヴァたる貫禄を携えて煽動する80sテイストの現代版アップデート的ディスコナンバー『Fashionista』、サイケなコーラスワークが印象的なサイバーアップ『Fly』、前作『FEEL』に通ずるアグレッシブなEDMナンバー『Stranger』、全世界の女性に捧げるバウンシーなガールズアンセム『Every Woman』、横ノリのサマーポップスをスペーシーにコーティングした的な『Space Invader』大陸的なスケール感を有するアコギ下地のミドルスロー『Anything』など、ファッションショーさながらの華やかさ、スタイリッシュさ、エンタメ性を網羅したも同然のラインナップ。

 



 初音ミクとコラボした『B Who I Want 2 B feat. HATSUNE MIKU』はバーチャルな浮遊感に包まれた、本作において異彩を放っているシュールなナンバー。言うなれば、ロバート秋山扮するYOKO FUCHIGAMIデザインの衣装を纏ってランウェイを歩くみたいな、そんなイメージの曲。異端に違いないし浮遊感はあるけれども、アルバムの中で存在感は浮いてないというか違和感をさほど感じないっていう。

 んでスペシャルトラック扱いの『What I Did For Love (David Guetta feat. Namie Amuro)』は、David Guettaのアルバム『Listen』収録の同タイトル曲を安室ちゃんボーカルで再録したバージョン。単に歌をレコーディングしただけで、アレンジは原曲と全く同じ。どことなく神々しさを感じさせるメロディアスなEDMナンバーであります。

 

 そして、前述のサウンド面とはまた別の 目を引くポイントとして、CDシングルやら配信曲やら既発曲を一切収録しない、全曲ノンタイアップ、収録曲の大半が全英詞、J-POPや歌謡曲などの歌モノ要素を極力排除し ダンスミュージックのみで固めている、MVでインタラクティブな疑似体験ができるアイデアを取り入れたり Google Chromeの拡張機能を駆使したりと斬新なアプローチに臨んでいる…などがあります。ダンスミュージック界隈でサバイブし続けてきたディーヴァとして、そして日本のミュージックシーンにおけるインフルエンサーとしての矜持を改めて示したかのよう。

 

 どっかの老舗ロックユニットが昔掲げていた「最先端から加速する。(空想の未来なら、いらない。)」「マインドも進化する。」「エンドレスで、かまわない。止めるまで、DANCE空間。DANCE ORIENTED SPECIAL」「感性が誘惑された。創造力が突き抜けた。」なるキャッチコピーを全て誇張抜きでしっかりと体現したこのアルバム、間違いなく安室ちゃんの最高傑作でしょ。単純に聴いてて楽しいし、それに加えて今回は常に第一線で走り続けるスーパースターたる絶対的な自信や意気込みを様々な角度からまざまざと感じられましたからね。

 

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アルバム感想『_genic』/ 安室奈美恵」への2件のフィードバック

  1. ryoma

    引退前にこんな名盤を残した奈美恵ちゃんに感謝しかありません。もし、20周年で引退したらFEELと_ _genicは世に出ず仕舞いでした。
    何気に奈美恵ちゃんのアルバムは、_genicが最高傑作で次がFEEL、そしてbreak the rulesかPLAYってところでしょうか。
    そんなわけで、20周年で希望通りに引退させてくれなかったライジングの社長にもそこについては感謝しないといけないですね。

    何がなんでもライブ行きたいなー。

    返信
  2. ちづる 投稿作成者

    >ryomaさん

    日本を代表するディーヴァたる意地やプライド、覚悟を感じる名盤ですよね、『_genic』しかり『FEEL』しかり。私的にもこのアルバムが安室ちゃんの最高傑作で、『FEEL』も全ディスコグラフィーの中でも上位に位置するアルバムですね。
    安室ちゃんは私が音楽を聴く切っ掛けになったアーティストですから、何としてでも一度は安室ちゃんのライブを生で観たいなと思っているんですけど、その願いは叶わぬまま終わってしまいそうです…。

    返信

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