アルバム感想『THE DIGITALIAN (初回盤)』 / 嵐

The Digitalian < Cd+Dvd >
『THE DIGITALIAN (初回盤)』 / 嵐
2014.10.22
★★★★★★★☆☆☆

[CD]
01. Zero-G ★★★★★★☆☆☆☆
02. Wonderful ★★★★★★★☆☆☆
03. Tell me why ★★★★★★★★★★
04. Asterisk ★★★★★★★★☆☆
05. Imaging Crazy (Vocal:大野智) ★★★★★★★☆☆☆
06. GUTS! ★★★★★★★★★★
07. Disco Star (Vocal:相葉雅紀) ★★★★★★★★★★
08. 誰も知らない ★★★★★★★★☆☆
09. TRAP ★★★★★★☆☆☆☆
10. STAY GOLD (Vocal:松本潤) ★★★★★★★★☆☆
11. Bittersweet ★★★★★★★★☆☆
12. メリークリスマス (Vocal:二宮和也) ★★★★★★★★★☆
13. キミの夢を見ていた ★★★★★★★★☆☆
14. One Step ★★★★★★★☆☆☆
15. Hey Yeah! (Vocal:櫻井翔) ★★★★★★★★☆☆
16. Hope in the darkness ★★★★★★★★☆☆

[DVD]
1. Zero-G (ビデオ・クリップ)
2. Zero-G (メイキング)

 

 

 1年ぶりのオリジナルアルバムです。
 結成&デビュー15周年だからといって安易にベスト盤をリリースせず、例年通りオリアルをリリース。かといって、15周年を全く意識していないわけじゃなく、通常盤のみにボートラとして15th Anniversary的な意味合いを含んだ楽曲を用意しているという そんな配慮が如何にも嵐らしいというか。まあそのせいで複数商法になっちまったわけですけど、オリアル詐欺もなしにちゃんとオリジナルで勝負してきたのはいいこと。

 

 で、この「DIGITALIAN」というタイトルとジャケ写からして、かなり攻めに徹したアルバムなのかという錯覚をしてしまいそうですが、Perfumeはおろか、山Pやカッツン、9nine、モー娘。と比べてもそんなガッツリバッキバキにデジタル要素を導入しているわけじゃないので、その手の音が苦手なリスナーの皆様どうかご安心を。

 

 全体的な印象としては、前作『LOVE』と前々作『Popcorn』を混ぜて デジタリーな音をコーティングすることで統一感を出したみたいな感じ。嵐にとっては珍しくボーカルが機械処理された 開放的かつフューチャリスティックなデジポップ『Asterisk』や マツジュンソロのくせに今回ファンキーじゃねーじゃん的アップナンバー『STAY GOLD』みたく わりかし多めにデジタル要素を取り込んでるものもありますが、大体の楽曲は取り込み方が控えめというか申し訳程度というか中途半端というか、中には必要もないのに取ってつけたかのように盛られていたりとか、まあそんな感じの味付けに終止しています。

 

 山Pやカッツン、その他アイドルと作風が重複せず、かつ かねてよりあった嵐っぽさを尊重している点はいいと思いますけど、「もっとガッツリ踏み込んだアレンジにしたほうがいいんじゃない?」とか「そこはそんなにデジタル要素を塗す必要なくね?」とか、アレンジの足し引きをもうちょっと上手くやってほしいなって思う曲がいくつかあったのがちょっとな。

 

 ぬる~いダブステップアレンジを採用した『TRAP』とか もう少しくらいバキバキやれよって感じだし、『Zero-G』なんて わざわざデジタルコーティングする意義が分からない。前奏の主旋律がエグキャッチー風な『Bittersweet』はエレクトロ要素の取り込み方が絶妙。アイドルポップスを主軸とし、そこにピコピコアレンジや切り貼り/機械処理されたボーカルなどで 程よく彩り・甘み・愛嬌が添えられていますね。だからといって特別 超好みな曲というわけでもないんですけど。スケール感を演出しつつも荘厳にならず かつポップ感を放棄しない『Hope in the darkness』のアレンジもいいですな。

 

 ブレイクビーツを敷いたブラスポップ『Wonderful』では珍しくメンバー全員でハモりに挑戦し、大野ソロによる閉塞的R&B『Imaging Crazy』ではボーカルのみならず コーラス全パートを大野ひとりで担当していたりと、デジタル云々とはまた別のトコでチャレンジ精神を覗かせているものもあります。しかも よりにもよってボーカル面でのチャレンジ。嵐のくせに。わたしはアラシックじゃない上に アイバちゃん以外の4人の歌(サクラップのサクラップはまた別)にあまり魅力を感じていないんで ちょっと興味の薄いトピックではあるんですが、まあそういう挑戦もしてますよということで。

 

 あと、ちょっと驚きだったのが、本作中にバラードが1曲しか存在しないということ。それも配置されているのが3曲目(『Tell me why』)とかなり前半。さらに言うと、その『Tell me why』も意表をつく構成・アレンジになっていて これにはホントたまげました。と同時にナメてすいませんと反省もしました。てっきり退屈なエセR&Bバラードだと思ってたんですけど、意義のあるデジタルコーティングと ドラマを呼び寄せるサクラップの大活躍によって印象がガラッと豹変(エセR&Bバラードであることに変わりはないですけど)。やるぜ、サクラップ…。前作収録の『P・A・R・A・D・O・X』に続き、いや、それ以上に超ナイスなプレーを魅せてくれたな!

 

 で、そのサクラップについて。毎回毎回サクラップサクラップひつけーよと うざがられていることを承知の上で敢えて言及しますと、今回もやっぱ出番は少なめ。やっぱり敢えて打席を減らしてるんだろうな。サクラップのソロ曲『Hey Yeah!』でも全くラップをやってないし。でもちゃんとサクラップならではの味が出てるんですよね。サクラップに着手せずともサクラップイズムは発揮できるんだと。サクラップにとってサクラップは必ずしもマストではなくなったと。ただし、ここぞという時にゃバッチリかましてやるぜエーコラと。つまりはそういうことなんだろサクラップよ。てな感じでなんとなく納得しました。

 

 ということで『Tell me why』が本作におけるマイベストな一曲。他には、アイバちゃんのキャラ大爆発なのだ的ダサダサエレクトロディスコ『Disco Star』、これまた くそダサい アーシーな青春まさかりアイドル歌謡『GUTS!』、Dragon Ashのドラマー・サクちゃんを呼びつけて演奏された 二宮ソロ&自作による疾走ポップロック『メリークリスマス』、先述のサクラップソロによるハンドクラップ推奨ソング『Hey Yeah!』が特に好きです。

 

 それと意外だったのが『キミの夢を見ていた』。あまりにも嵐っぽさ全開で超キャッチーな曲だったから 最初聴いた時てっきりシングル曲だと思ってたんですけど、普通にアルバム曲なんすね。というのも、わたしは今年に入って嵐のシングルを全くチェックしてなかったんで、どれがシングル曲なのか全然わかんなかったんですよね。

 本文でまた触れていないシングル曲『誰も知らない』。序盤のゴシカルな作風に「おっ!?」となるも、サビで「なんだ、いつものカッコつけ嵐じゃん」となるシリアスアップな曲。割りと好きな曲です。

 

 てな感じで、マイナス要素も多々見受けられましたが、トータル的には結構気に入ってるアルバムです。
 ちなみに わたしが購入したのはDVDが付いてる初回盤。今回はMVだけでなくメイキングもあります。MVだけだったら初回盤買って損した…ってなるトコでしたけど(『P・A・R・A・D・O・X』MVがカッコよすぎた&『Zero-G』がさほど好みではないという2つの理由で)メイキングに救われました。あらしおもしれ。

 

スポンサーリンク




コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です