アルバム感想『Brotherhood』/ B’z

Brotherhood

『Brotherhood』/ B’z
1999.7.14
★★★★★★★★★☆

01. F・E・A・R  ★★★★★★★★★☆
02. ギリギリchop(Version 51)  ★★★★★★★★★★
03. Brotherhood  ★★★★★★★★★★
04. ながい愛  ★★★★★★★★★☆
05. 夢のような日々  ★★★★★★★☆☆☆
06. 銀の翼で翔べ  ★★★★★★★☆☆☆
07. その手で触れてごらん  ★★★★★★★★☆☆
08. 流れゆく日々  ★★★★★★★★☆☆
09. SKIN  ★★★★★★★★★☆
10. イカせておくれ!  ★★★★★★★☆☆☆
11. SHINE  ★★★★★★★★☆☆

 

 

 

 オリジナルとしては約1年8ヵ月ぶりとなる10thアルバム。

 今回改めて聴いてみたら、B’zの男気(頼もしさとか情けなさとか全部ひっくるめて)が詰まりに詰まった、まるで睾丸のようなアルバム(酷)で、いい意味で「あれ、ブラフってこんなんだったっけ?」っていうちょっとした驚きを覚えました。

 

 特に大きく印象が変わったのが後半の地味っぷりを決定づける『流れゆく日々』『SKIN』の2曲。いやいやこの2曲を地味の一言で片付けるわけにはいきませんよ。

 前者は、「ひまだらけのちょっとむなしいカンジ」からなんとか形勢逆転を図りたい…!けどやっぱ無理…orz…みたいな、そういう一連の流れを忠実に音像化しているイメージでして、今頃になってそこに惹かれるようになったわけですけど、それってわたしが実際過去にそういう経験をしたからなんでしょうかね。今まさにそのリベンジを果たそうとしている真っ只中にいるんですけど、果たしてわたしはこのままFIREBALLになれるのか、メイク魂に火をつけられるのか。…ってどうでもいいかそんなこと。「昔に戻りたいんじゃない、やり直せるかどうかなんて」並にそんなことはどうでもいい。

 後者は、今のわたしにとっちゃココが本作いちばんの聴きどころだと断言できるくらいに熱くてドロドロしいロッカバラードです。スリリングなストリングスが重苦しいギターサウンドとグルになって背徳的な炎を内側でメラメラ燃やすこの感じ。いいねえ、ゾクゾクしちゃいます。くそ熱い(暑い)のにカラダは震えちゃうっていう。

 

 『イカせておくれ!』もまたタイトルに忠実なサウンドというか、絶頂に達しきらないまま燻り続けてるみたいな感じがあらゆる面で表れていて、聴いててなんだかモヤモヤします。この煮え切らなさがアルバムの流れに沿って聴くとグルーヴィーに聴こえる不思議。単品で聴くと「ハヤかったりヘタクソだったり やたら気がきかなかったり」な男なんかに言われたかないわ、って感じに終止しちゃうんですけどね。「イカせてほしいのはこっちだ」と。先述の2曲ほどではないですけど、こちらも多少印象が好転した曲。

 

 

 アルバム前半ナンバーはいい意味で昔と印象は変わらず。勢いを増しただけでなく、緩急のつけ方まで身につけた稲葉節の凄みに圧倒される発破かけハードロック『F・E・A・R』も、シングルテイク以上にリズム隊が暴走している『ギリギリchop(Version 51)』もやっぱりカッコいいし、美しくもこってり鈍重なロッカバラード『ながい愛』もいいですね、スパルタ同然の曲配置を考慮しても。

 

 『Brotherhood』はもうリリース当初から掃いて捨てるほど言われてることだと思いますけど、友情讃歌の極みといった感じの名曲っすね。疲弊した心身を癒しつつ「道は違ってもひとりきりじゃないんだ」「We’ll be alright」と力強く鼓舞するドラマティックなロッカバラード。Mステでも何度か演奏してましたね。

 

 1999年当時タック松本が歌いたがり症候群だったことを刻み付けたレクリエーションソング『夢のような日々』なんつー箸休めにして何気にとんでもない異色作も潜んでいたりしますが、全体としては鋼のような強靭さと鋭さを併せ持ったハードロックサウンドでバリバリよろしく、てな趣のアルバムです。歌詞にしても重かったり暗かったりやたら暑苦しかったりと、ポピュラリティー意識が薄めになってますけど、ベスト盤バカ売れに甘んじないその攻めの姿勢がカッコよいではないですか。

 

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