アルバム感想『BIG MACHINE』/ B’z

BIG MACHINE
『BIG MACHINE』/ B’z
2003.9.17
★★★★★★★★★★

01. アラクレ ★★★★★★★★★★
02. 野性のENERGY ★★★★★★★☆☆☆
03. WAKE UP, RIGHT NOW ★★★★★★★★★☆
04. 儚いダイヤモンド ★★★★★★★★★☆
05. I’m in love? ★★★★★★★★★☆
06. IT’S SHOWTIME!! ★★★★★★☆☆☆☆
07. 愛と憎しみのハジマリ ★★★★★★★★★☆
08. BIG MACHINE ★★★★★★★★★★
09. Nightbird ★★★★★★★★★★
10. ブルージーな朝 ★★★★★★★★★☆
11. 眩しいサイン ★★★★★★★☆☆☆
12. CHANGE THE FUTURE ★★★★★★★★★☆
13. ROOTS ★★★★★★★★☆☆

 

 

 

 オリジナルとしては約1年2ヵ月ぶりとなる13thアルバム。

 打ち込みを積極的に取り入れ、ポップに徹した前作から一転、スマートに引き締まったハードロックに路線を切り替えてます。といっても、それはジャンルというよりサウンドの方向性を指し示すもので、アルバム前半こそ ポピュラリティ高めなその手のナンバーがメインとなっていますが、後半はB’zのアザーサイドやコアな部分をクローズアップし「陰」のムードを色濃く渦巻かせてまとめ上げているのがちょっとした特徴。

 

 冒頭の『アラクレ』がいきなりカッコよすぎる!メロがたった2つという簡素な構成のストレートなハードロックナンバー。「荒くれ悶えて 腹括れ 前を向け」という押韻の利いたサビがお馴染みの稲葉節。2サビから間奏にかけてテンションもスピード感も一切弛緩せず最後まで駆け抜けるこのくだりが特に痺れるポイント。

 

 それに続き、曲自体はまあまあ良いけど曲配置で大損してる『野性のENERGY』、明らかに『野性のENERGY』よりもシングル向きの爽快で夏色が強い疾走ロックナンバー『WAKE UP, RIGHT NOW』、堕ちるとこまで堕ちた男の様を描写した、ギターがすこぶるカッコいい骨太な歌謡ハードロックナンバー『儚いダイヤモンド』、前作収録の『Warp』に通ずるメロウで甘酸っぱいポップソングをガシャガシャしたアンサンブルで構築した『I’m in love?』、アルバム用に完全再録されるも個人的にはイマイチな『IT’S SHOWTIME!!』など、アルバム前半はB’zのパブリックイメージに近いPOPS/ROCKを中心に据えたラインナップ。

 

 

 そして後半。個人的には『BIG MACHINE』『Nightbird』が大ヒット。

 『BIG MACHINE』は終始ぶっといギターサウンドが唸るダイナミックなヘヴィロックナンバー。ゴリッゴリなサウンドはもちろん、平歌での敢えてセーブをかけた歌唱との対比が効いた サビでのパワフルなボーカルが痛快だし、間奏における あの出しゃばりなタック松本を差し置いてのドラムのタム回しが癖になるし、アタマからケツまで耳応えに富んだ名曲ですよ。てゆーか、こんなにカッコいいばかりかアルバムタイトルにまで採用されてんのに何故こんなに地味な存在やねんって話。

 

 『Nightbird』はB’zではお馴染みの不倫ソング。しっとりしたピアノをメインとしたサウンドや稲葉先生のナイーブな歌唱による 丑三つ時のような暗さとヒンヤリ感を有した静謐な平歌然り、そこからドラマティックかつ神々しくサウンドが覚醒を魅せるサビ然り、トータル的な曲展開も併せて胸が熱くなるほどに美しすぎる隠れ名曲であります。

 

 ミステリアスで儚げなシンセに包まれた哀愁ミドルロック『愛と憎しみのハジマリ』も佳曲。平歌では小気味よくハネたかと思えば、サビではゆっくりと浮上し、そこから転調してさらに高く舞い上がるメロディ展開もいいし、ギターも間奏や終盤で楽曲全体の雰囲気と趣が異なるサウンドを鳴らしたりと一筋縄ではいかないちょっとした仕掛けもあったりして、これまた聴きどころいっぱい。

 

 イントロからモロ『Hybrid Theory』期のリンキンパークなサウンドが炸裂するもサビメロだけいつものB’zに戻っちまう退廃的ヘヴィロック『CHANGE THE FUTURE』もいいなあ。でも、どうせならいっそのこと『One Step Closer』や『Crawling』( どちらもリンキンパーク『Hybrid Theory』収録 )を引用してパクリジナルソングにしちまえばよかったのに。

 

 その他、『FRIENDSⅡ』を思わせる渋みあるサウンドが気だるさを喚起するジャジーなミドルナンバー『ブルージーな朝』、煌めき溢れるおセンチなミドルポップ『眩しいサイン』、王道にして強力な求心力が備わったロッカバラード『ROOTS』と、後半も全く抜かりがありません。ていうかアルバム曲があまりに出来すぎていて シングル曲が頼りない感じに思えてしまうほど。

 

 90年にリリースの『WICKED BEAT』からずっと継続して記録していたミリオンセラーは本作で途切れてしまうことになるのですが(非公式ベストとインストアルバムは除く)、2000年代リリースのオリジナル作品ではこれは断トツで好み。トータルで見ても『LOOSE』に次いで好きなオリジナルアルバム。

 

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