アルバム感想『THE CIRCLE』/ B’z

THE CIRCLE
『THE CIRCLE』/ B’z
2005.4.6
★★★★★★★★☆☆

01. THE CIRCLE ★★★★★★★☆☆☆
02. X ★★★★★★★★☆☆
03. パルス ★★★★★★★★★☆
04. 愛のバクダン ★★★★★★★★★☆
05. Fly The Flag ★★★★★★★☆☆☆
06. アクアブルー ★★★★★★★★★☆
07. 睡蓮 ★★★★★★★☆☆☆
08. Sanctuary ★★★★★★★★★☆
09. Fever ★★★★★★★★☆☆
10. 白い火花 ★★★★★★★★☆☆
11. イカロス ★★★★★★★☆☆☆
12. BLACK AND WHITE ★★★★★★★★☆☆
13. Brighter Day ★★★★★★★★☆☆

 

 

 約1年半振りのオリジナルアルバム。本作は、二人のソロ活動を経て 2004年10月からメンバーを固定して制作されたとのこと。

 ソリッドな音触りの『Brotherhood』や『ELEVEN』とはまた異なる、ほぼ生音でシンプルに構成されたタイトなサウンドと全体に漂う澱んだ雰囲気は個人的に好感触。

 

 インドあたりを想起させる 民族儀式的なイントロダクション『THE CIRCLE』はアルバムのそんな雰囲気を決定づける小品。エスニックなアコギの鳴りと得体の知れないスピリットが憑依したような稲葉先生のボーカルがなんとも宗教チックです。え、ここ笑っていいとこですか?

 

 続く『X』は前曲の余韻を継承したヘヴィなロックナンバー。冒頭の雪崩れ込むようなバンドアンサンブルはゾクゾクもんです。不穏なムードが漂う中でも、「暗い世界 自ら光れよ」「無限の可能性 未知の未来 神さえ予想不能 己が今を変える」と まるで上からのお告げを代弁するかのようなフレーズでリスナーを鼓舞します。

 

 それ以降もこんな感じの不穏さに包まれた楽曲が続くのかと思いきや実はそうでもなく。
 メロコアのAメロBメロからサビで8ビートにシフトする疾走 歌謡ロックナンバー『パルス』、瑞々しさと稲葉先生なりの茶目っ気を忍ばせたパワーポップナンバー『愛のバクダン』、妙にスッカスカなハネモノロック『Fly The Flag』、爽快な疾走ポップロックながら歌詞には悲しみや虚しさが広がっている『アクアブルー』 、「うずうずで むずむずの」「この感触はちょいと前よりもいい じわりひろがる 快感」といった稲葉節が効いた官能的なフレーズを 生々しくて熱いバンドサウンドにぶち込んだ『Fever』、TMGの名残のような ぶっといリフが映える 重厚な割に聴こえは至ってポップなロックナンバー『白い火花』と、お馴染みのB’zナンバーをシンプルかつタイトなサウンドでアウトプットした楽曲も多々あるので、ああいうジャケ写だけどそんなにヤバそうな香りが充満してるわけでもないっていうね。放課後3連ミディアムスロー曲かと思いきや サビで強引にシャッフル調ロックに切り替わる『イカロス』なんていう思わず手骨の力が緩みそうになる怪曲もあるし。

 

 

 燎原の火の如きアンサンブルが本作随一の盛り上がりを魅せる 本作の深層部とも言える壮大なるハードナンバー『Sanctuary』と、出だしでいきなり稲葉先生がターザン化して「あ~ああああぁ~(中略)ああ~あぁ~」と不穏な雄叫びをあげる 荒廃的モダンヘヴィネスなナンバー『BLACK AND WHITE』は、序盤2曲と同様にアルバム全体のムードを支えている楽曲で、攻撃性を担っているという意味でも重要な存在。

 

 松本先生のオリエンタルなギターサウンドと稲葉先生のウィスパー気味の歌唱でしっとり聴かせるミドルスロー『睡蓮』はアルバム全体の雰囲気に馴染んでいながらも 寂しさと安らぎを喚起させるナンバーで、こちらは箸休め的な存在。『FRIENDSⅡ』に通ずるトコがありますね。

 

 堕落した魂が再び羽ばたこうとする様を描写したウェットなロックバラード『Brighter Day』は、暗闇に一条の光が差し込んだといったような眩しさや清々しさがあって、これまでの澱んだ音世界を浄化するようなイメージの仕上がり。ていうか、冒頭や終盤など随所で『ARIGATO』のギターフレーズがまんま使用されてるのは一体何の意図が?単なる松本先生のお気に入りフレーズとかそういうことか?

 

 B’zの全作品の中で最も飾り気がないストイックなアルバム。個人的にはなかなかの良作だと思いますが、ビギナーはいきなりコレに手を出さないほうがいいかも。

 

 

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