アルバム感想『ACTION』/ B’z

ACTION
『ACTION』/ B’z
2007.12.5
★★★★★★★★★☆

01. 純情ACTION ★★★★★★★★★☆
02. 黒い青春 ★★★★★★★★★★
03. SUPER LOVE SONG ★★★★★★★★★☆
04. 満月よ照らせ ★★★★★★★★☆☆
05. パーフェクトライフ ★★★★★★★★★★
06. 一心不乱 ★★★★★★★★★☆
07. FRICTION -LAP 2- ★★★★★★★★★☆
08. ONE ON ONE ★★★★★★★★☆☆
09. 僕には君がいる ★★★★★★★☆☆☆
10. なんという幸せ ★★★★★★★★☆☆
11. わるいゆめ ★★★★★★★☆☆☆
12. HOMETOWN BOYS’ MARCH ★★★★★★★★☆☆
13. 光芒 ★★★★★★★★★☆
14. トラベリンメンのテーマ ★★★★★★★☆☆☆
15. オレとオマエの新しい季節 ★★★★★★★★☆☆
16. 永遠の翼 ★★★★★★★☆☆☆
17. BUDDY ★★★★★★★★☆☆

 

 

 約1年半ぶりとなる16thアルバム。

 さあ、何を血迷ったのかこの男達、全17曲入りという正気の沙汰とは思えないボリュームを詰め込んできやがりました。しかもインスト一切なしで、箸休め もとい余興的なナンバーっつったら『トラベリンメンのテーマ』くらい。お馴染みの稲葉節がいつにもまして絶好調ということもあり、どいつもこいつもキャラが濃いし、サウンドもハードロックを基調とした上にかなりプロダクションが迸っちゃてるし、全体的にエネルギッシュすぎんねんボケと。正のエネルギー負のエネルギーがごっちゃごちゃに混在していてハチャメチャすぎんねんアホと、そう言いたくなるくらいリキ入りまくった作品ですよこりゃ。

 

 オープニングを飾る『純情ACTION』は、内容的にもテンション的にも「アクションを起こす」というアルバム全体のコンセプトを集約したも同然の、目ん玉血走ったようなハードロックナンバー。開幕早々「アークション!アァーークション!!」と熱血教師ぶりを開けっ広げにし、「何かおかしいと気づいたなら僕は今こそ変わらなきゃいけない」「じっとしているだけならそれも大きな罪」と自身の強制アップデートを促す稲葉先生に初っ端から痺れまくりです。バージョンアップを放棄して不具合を起こしてる場合じゃねぇぞと。

 

 ほんで、『パーフェクトライフ』もアルバム全体のテーマに大きく関与する楽曲で、ここでもグレートティーチャーイナバが世を彷徨する出来損ない達を奮い立たせておりば。アルバムでいう『LOOSE』『SURVIVE』のようなハードとポップを上手く掛け合わせたダイナミックなロックナンバーでして、本作で最もシングル耐性の高い楽曲だし、私的にも本作のベストな楽曲あります。

 

 先行シングルにもなった『SUPER LOVE SONG』は、タイトルこそBUCK-TICKの『HYPER LOVE』に比肩する強烈なセンスが炸裂しちゃってますが、大胆に「SUPER」と謳ってるだけあってボーカルも演奏もメッセージもすこぶる強固。それでいて歌メロは『2億4千万の瞳 -エキゾチック・ジャパン-』を想起させる歌謡っぷりなのがまたB’zらしさ。

 

 

 マイナー歌謡メロとジャジーなアプローチを取り込み 火傷しそうなアンサンブルで猛進するハードロック『黒い青春』、温かな空気感をぼんやりと醸し出すミドルスローサウンドの上でニブチンな「僕」を今一度見つめ直す『満月よ照らせ』、稲葉先生が青年時代のタック松本をモチーフに 夢を見ている奴らにアドバイスを届けた ファンキーなロックナンバー『一心不乱』、無論ボールペンとは何の関係もない スリリングな疾走ハードロック『FRICTION -LAP 2-』と、アルバム前半はわりかし従来のB’zといった感じの手堅く強力な楽曲が並んでいます。

 

 んで中盤。ここがある意味 肝というか、このゾーンの印象によってアルバム全体の印象もある程度決まってくるかなといった枠です。
 ハネたリズムのミドルバラード『ONE ON ONE』、間奏以外でタック松本のギターサウンドがほとんど姿を現さないのが珍しい ピアノ+ストリングスをフィーチャーした温かみあるスローバラード『僕には君がいる』、なんだか胃がキリキリするアイロニカルな歌詞がブルージーなサウンドと相俟って虚しく響く『なんという幸せ』、闇が渦巻くジャジーなサウンドといい稲葉節の箍が外れた卑屈な歌詞といい相当ヤな感じな『わるいゆめ』と、聴かせる類の楽曲が続く上にまったりムードから負の沼へとズブズブ沈めるこの枠はかなり好みが分かれそう。そして、このあたりから敢えて鉄板から外れたタイプの楽曲がちょいちょい顔を出してきてます。

 

 そして後半、故郷から旅立つ仲間を見送る 朗らかなシャッフル調ポップナンバー『HOMETOWN BOYS’ MARCH』、超絶ユルノリの余興ソング『トラベリンメンのテーマ』、こざっぱりとしていながらも徐々にアグレッションを増していくラテンテイストのミドルナンバー『オレとオマエの新しい季節』というアルバムならではの楽曲もありつつ、くそ盤石中の盤石バラードなのがラスト手前という位置にいることで却って安心感をもたらす『永遠の翼』、力強くも軽やかな足取りのアーシーなロックナンバー『BUDDY』でネバーエンディングジャーニー感を打ち出して締めると。

 

 

 後半ナンバーのハイライトと言えばなんといっても『光芒』。アルバム全体のコンセプトである「アクションを起こす」の根源となったキーワードが「光」で、それがテーマとなった壮大なロッカバラード。最後の大サビで転調するくだりは綴られた歌詞の効果も大いに手伝って鳥肌モノ。後光が差すほどに。っていうか大サビそのものが後光のようなもんです。

 

 ということで、アルバム全体の構成としては若干『BIG MACHINE』に近いトコもありますが、楽曲の好みやボリューム感の匙加減などを考えるとやっぱ『BIG MACHINE』のほうに軍配が上がる感じ。ただ、天下の稲葉節が効いた歌詞に関してはメッセージ性・ぶっ飛び具合ともに間違いなく本作のほうが上だし個人的にもかなり気に入ってます。もちっと曲数絞りゃ良かったのにとは思うけど、面白いアプローチも多々あったし、これもかなり好きなアルバム。

 

スポンサーリンク




コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です