アルバム感想『RISKY』/ B’z

RISKY
『RISKY』/ B’z
1990.11.7
★★★★★★★★☆☆

01. RISKY
02. GIMME YOUR LOVE ~不屈の LOVE DRIVER~ ★★★★★★★★★☆
03. HOT FASHION ~流行過多~ ★★★★★★★★★☆
04. EASY COME, EASY GO! -RISKY Style- ★★★★★★★★★★
05. 愛しい人よ Good Night… ★★★★★★★☆☆☆
06. HOLY NIGHTにくちづけを ★★★★★★★★★☆
07. VAMPIRE WOMAN ★★★★★★★★☆☆
08. 確かなものは闇の中 ★★★★★★☆☆☆☆
09. FRIDAY MIDNIGHT BLUE ★★★★★★★☆☆☆
10. It’s Raining… ★★★★★★★★☆☆

 

 

 

 オリジナルとしては約7ヵ月ぶりとなる4thアルバム。

 2ndアルバム『OFF THE LOCK』でB’zが起動し、ミニアルバム『BAD COMMUNICATION』で稲葉先生の作詞センスとタック松本のパクリジナルの技術が爆発、前作『BREAK THROUGH』でB’zならではのオリジナリティ確立と、アルバムリリースの度に着実にステップアップをしてきましたが、本作では 2年以上に渡るウォーミングアップを終えて遂にB’zが本番をスタートさせ、「最強のNo.1」ポジションへと大きくジャンプアップを果たしたことが窺える一枚に。

 

 デジタルとロックをバランス良く配合し、なおかつB’zのオリジナリティ(作詞・メロディ・アレンジのセンスやアプローチの手法など諸々)を存分に活かしたポップソングを量産することに成功してます。ドラムがまだ軽いとかベースがまだ薄めとかキーボードがややチープだとか まだまだ改善の余地が多々あるサウンドプロダクションではありますけど、ノリの良さはもう抜群。

 

 「最初はアクセサリーの男でもいい」「直ちに飛んでいく僕は 一体何者なの?」とアッシーくん(死語)の情けない有様をコミカルに歌った『GIMME YOUR LOVE ~不屈の LOVE DRIVER~』や、「ななめ読みのキーワードちりばめながらの主題のウワベを語るデートはもう最低」などと 知ったか野郎/カッコつけマン(死語)を軽やかにディスる『HOT FASHION ~流行過多~』といったゴキゲンなブラスロックナンバーは、本作の象徴でありハイライトでもある楽曲で、ダンサブルなリズムと フレーズの語感や詰め込み方が織り成すグルーヴが痛快。

 

 すこぶるポップなクリスマスソング『HOLY NIGHTにくちづけを』は、↑2曲のような言葉の詰め込み感の代わりに、何のミュージカルにインスパイアされたんだ的なウキウキなノリと詞世界がSPARKLING。「乾杯TO YOU!HOLY NIGHT KISS」というサビのフレーズの嵌り様もバッチリで思わず「ひゃっほーっ!」って叫びたくなっちゃうみたいな。妖しげな香りを醸し出す『VAMPIRE WOMAN』は全体的に音がチープなのがネックですけど、ダンサブルなリズムとカッティングギターの絡みが良いです。

 

 不健康な雰囲気漂うロックナンバー『FRIDAY MIDNIGHT BLUE』では、どさくさに紛れて 画家志望のタクシードライバーという設定の下で、「女は思わず描きたくなるようなのがいいね」「こんな時間にハンドルなんか握っていたくない」なんつー エロおやじばりのギャグセンスまで発揮。どうでもいいトコでも構わず突き抜ける稲葉クオリティここにもありって感じで。逆に『確かなものは闇の中』はアレンジがどうも煮え切らなくてなあ。ムーディーさというか渋味を押し出していきたかったんでしょうけど、その試みはまだ実を結ぶには至っていないなって感じ。

 

 『It’s Raining…』はトレンディドラマ全盛期を想起させるムーディーなミドルナンバー。サビこそ稲葉先生のしっとりした歌唱もあって芳醇な香りを醸し出していますが、それ以外のパートは全て稲葉先生の語り!どうやら「心から逢いたいひと」との電話という設定のようで、「久しぶり。うん、元気元気。そんなことないよ、ちゃんと写ってたから。いつ髪切ったの? 似合ってるよ。ホントだって。仕事は忙しい? こっちは相変わらずだけどね。さっきからね、雨が降ってるよ。」ってな感じの語りというか台詞が3番まで用意されてるのが凄いっすね。歌パートが逆に添え物みたいになっちゃってるっていう。いち楽曲の中にまさかのドラマCD要素を組み込んでしまった、『HEY BROTHER』に並ぶ初期の問題作であります。

 

 先行シングルである『EASY COME, EASY GO! -RISKY Style-』『愛しい人よ Good Night…』はどちらも デジタルからの脱却を示唆すると同時に本作におけるアクセントとして機能してます。前者は ドラムとブラスがより強調されたことで バブル期ムードとノスタルジックなメロディがさらに際立っておりば。名曲っす。何度聴いても胸に沁みます。

 

 

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