アルバム感想『SURVIVE』/ B’z

SURVIVE
『SURVIVE』/ B’z
1997.11.19
★★★★★★★★★★

01. DEEP KISS ★★★★★★★★★★
02. スイマーよ!! ★★★★★★★★★☆
03. Survive ★★★★★★★☆☆☆
04. Liar!Liar! ★★★★★★★★★★
05. ハピネス ★★★★★★★★★★
06. FIREBALL ★★★★★★★★★☆
07. Do me ★★★★★★★★★☆
08. 泣いて 泣いて 泣きやんだら ★★★★★★★★☆☆
09. CAT ★★★★★★★★☆☆
10. だったらあげちゃえよ ★★★★★★★★☆☆
11. Shower ★★★★★★★★☆☆
12. Calling ★★★★★★★★★★

 

 

 

 オリジナルとしては約2年ぶりとなる9thアルバム。

 やっぱりこのあたりだと思います、B’zがいちばん はっちゃけてた時期は。何パターンかある本作のCMだけ観ても絶対的な自信と余裕が窺えるし、実際アルバムを聴いてみれば、『BREAK THROUGH』を凌ぐほどの突き抜けぶりと アメリカンなハードロックで以って鳴らす『LOOSE』以上に豪快なサウンドで振る舞う とてつもないまでの自由奔放さに圧倒されるほかないし。それでいて、ヒットチャートの上位に居座ってそうな感じというか CMや映画の主題歌に採用されそうな感じというか、そういうポピュラリティーをきっちり完備してるってのがまた凄い。

 

 どの曲をシングル化しても無問題というか、実際『FIREBALL』『Calling』『Liar!Liar!』といった一筋縄ではいかない三匹をピンで放し飼いしているんだから、もうどれを切っても怖いモンなしだろうみたいな感じがしますな。

 

 

 

 セックスがど下手で ナンパか何かで引っ掛けた女に逃げられた男の嘆きと不屈の精神がぶち込まれた的リフ押しハードロック『DEEP KISS』然り、初期を思わせるデジタル四つ打ちを駆使したダンサブルでエッジーな『スイマーよ!!』然り、マニフェストめいた歌詞ゆえか 穏やかな曲調ながら力強さを感じる『Survive』然り、クリスマスには『いつかのメリークリスマス』よりこっちを聴きたい的 手のひらいっぱいのヌクモリお届けバラード『ハピネス』然り、ラスサビ転調でより煌びやかさを増す 賑やかブラスポップ『Do me』然り、「野良猫 in スナックが蔓延る裏通りのゴミ捨て場」が目に浮かぶアーバン歌謡ポップス『CAT』然り…って、ちょっとしかりすぎましたスイマセン。

 

 あと、先述の「『BREAK THROUGH』を凌ぐほどの突き抜けぶり」の件なんですけど、これは稲葉先生のボーカル捌きと歌詞が大きくウェイトを占めています。

 『スイマーよ!!』では「っていうか」だの「なんかたぶんそんなカンジで」だの ビジネスマン的にタブーすぎるフレーズがさり気なく放り込まれていたり、『泣いて 泣いて 泣きやんだら』ではお馴染みの慰めバラードかと思いきや、ラスサビで笑っていいんだかいけないんだかリアクに困るオチを用意していたりするし。

 『だったらあげちゃえよ』でのサビにおける 凄絶極まりない言葉の詰め込み方&歌いこなし様とか、センス・スキルの両面において稲葉節が今までよりもさらに研ぎ澄まされたことが随所で窺えるし、『DEEP KISS』での「ウ~ワンワンッ!」だの『CAT』での「ミャオミャオ♪」だの恥じらいも奇の衒いもなくごく自然に人外化するとか もはや職人芸って感じがしますもんね。『It’s Raining…』や『Mars』などでの実験的かつこっ恥ずかしい経験の賜物とでもいいますか。

 

 ということで、B’zのパブリックイメージとアイデンティティがコンパクトに凝縮された名盤、最高っすね。荒ぶったりギミックを忍ばせたりばっかじゃなく、『Shower』みたく なんだかじわりと心に沁みる 落ち着いた曲もあるし。

 

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