アルバム感想『Jukebox』/ フェアリーズ

JUKEBOX (CD+DVD)
『Jukebox』/ フェアリーズ
2018.6.20
★★★★★★★★☆☆

01. Bangin’ ★★★★★★★★☆☆
02. BLING BLING MY LOVE ★★★★★★★☆☆☆
03. Fashionable ★★★★★★★★★★
04. Super Hero ★★★★★★★★☆☆
05. 相思相愛☆destination ★★★★★★☆☆☆☆
06. Mr.Platonic ★★★★★★★★☆☆
07. Kiss Me Babe ★★★★★★☆☆☆☆
08. Mr. Blue Sky ★★★★★★★★☆☆
09. クロスロード ★★★★★★★★★☆
10. 恋のロードショー ★★★★★★★★★☆
11. Synchronized~シンクロ~ ★★★★★★★★☆☆
12. Let it Go ★★★★★★★★☆☆
13. HEY HEY ~Light Me Up~ ★★★★★★★★★☆
14. ALIVE ★★★★★★★★☆☆

 

 

 前作から約4年3ヵ月ぶり(!)となる2ndアルバム(!?)。メジャーデビューしてもうすぐ7年になるというのに未だ2作目って、どんだけスローペースで活動してんねん(あるいは何かミエナイチカラに制限されているか)って話ですよ。

 

 ということで、収録曲の大半は既存曲です。つまり、このアルバムには2014年の楽曲から2018年の楽曲まで収められているわけで、時間軸が見事なまでにバラッバラ。っていうか、そもそもやってること自体がバラッバラすぎるし、制作陣は何を血迷ってんだと言いたくなる問題児ソングも少なからずあるので、顔ぶれはなかなかにクレイジー。

 


 

 今聴くとやや時代遅れに聴こえるエレクトロ仕様のダンスポップ『BLING BLING MY LOVE』が既にヤバめですが、歌い出しの「ドキュンドキュンドキュン」からしてやっちまった感があらわなロッキッシュアップ『相思相愛☆destination』、 忙しなく跳ねるシャッフルビートとシンセアレンジがくそダサい妖しげアップ『Kiss Me Babe』がかなりキてます。凄いっすね、この迷走ぶり。お世辞にも新境地開拓とは言い難いこの方向性の展開はどう考えても既存ファン離れを招くほかないし、目先の利益にも繋がりようがないと思うんだけど…いやあ大人たちは何を考えてるのかサッパリ分かりゃしません。つーか『相思相愛☆destination』って詞曲ともに伊秩先生が手掛けたんかい。余計にショッキングじゃボケ。

 


 そんな2曲よりも凄いのが『恋のロードショー』で、これは「世界が泣いた!衝撃のラスト!フラれた側には超大作 私だけ泣いた」と、次から次へと珍言をかっ飛ばす ダサカッコつけなファンキー歌謡アップナンバー。迷走ぶりにさらなる拍車が掛かってますが、これは非常にアリです。ここまでぶっ飛んでると却って面白いし、歌メロからはグルーヴへの配慮が見受けられるのも好印象。

 






 

 この他にも、『Dangerous』期のマイケルジャクソン意識のニュージャックスウィング系ナンバー『Super Hero』、ファンキーなギターサウンドがいい隠し味になったアーバンライクな四つ打ちポップス『Mr.Platonic』、まるで広瀬香美が手掛けたかのような爽やか切ないメロディを有したベッタベタなアイドルポップスを トレンディなエレクトロサウンドで仕立て上げた『クロスロード』、いつも以上に硬質なサイバーアレンジで固めたダンスサウンドとエグいくらいのハイトーンボーカルで攻めたハードなアイドルポップス『Synchronized〜シンクロ〜』、潔く果敢に90s感丸出しのユーロビートに挑んだカッコつけ疾走アップ『HEY HEY 〜Light Me Up〜』と、ウキウキウォッチングもビックリするほどシングル曲はこの数年の間であっちこっちそっちこっちしちゃってるわけですけど、それでも一枚のアルバムとして とっ散らかりぶりをある程度セーブし、歌って踊れるカッコいいガールズユニットとしての体裁をなんとか保てているのは、時代性と真っ当なカッコよさに重きを置いた新曲たちの良き仕上がりのおかげでしょう。

 


 

 オープニングを飾るまっさらな新曲『Bangin’』は どっしりとしたファンキーアップナンバー。楽曲のクールな雰囲気に飲まれない 自信と余裕が垣間見えるボーカルさばきが楽曲のカッコよさを決定づけてます。ただしラップはいらん。足枷とまでは言わんが プラスに作用してる感が全くないし。

 


 『Fashionable』もまた本作初収録の新曲で、トラップを取り入れEDMでコーティングしたダンスサウンドをポップにアウトプットしたスタイリッシュなナンバー。単にトレンドを押さえただけじゃなく、これもいい女気取りのボーカルで以てランウェイを闊歩しているのが良いっすな。めっちゃクールでサマになってる。本作のハイライトは間違いなくこの曲です。つーか、こういう曲やれるんだったら道草食ってないでもっと早くからやっとけって話なんですけど。

 

 出だしで『オリジナルスマイル』を思い出すこと必至の『Mr. Blue Sky』は、爽快ポップスに着地しながらも ここでも歌メロでグルーヴ感を生み出すことをしっかり意識していたりビートのテンポや質感に変化を持たせたりと ありきたりに収束しない工夫が仕込まれてるのが良いです。

 


 正統派EDMナンバー『Let it Go』や、トロピカルハウスを導入した センチメンタルなミドルポップス『ALIVE』も良い出来だし、ちょっと失礼な話、思ってたよりもだいぶ良いアルバムになってましたよ。彼女達は年齢に見合った正当な成長ぶりを魅せているし、制作陣もまだまだ腐っちゃいないことをしっかり汲み取れたので、この先も期待できそう。なんだかんだで前作より好きかもしれん。

 

スポンサーリンク




コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です