アルバム感想『FULL MOON』/ HIROOMI TOSAKA


『FULL MOON』/ HIROOMI TOSAKA
2018.8.8
★★★★★★★★★☆

01. INTRO ~WAKE THE MOON~
02. FULL MOON ★★★★★★★★★☆
03. WASTED LOVE ★★★★★★★★★★
04. LUXE ★★★★★★★★★☆
05. EGO ★★★★★★★★☆☆
06. One Last Time ★★★★★★★★★☆
07. Not For Me ★★★★★★★★☆☆
08. DIAMOND SUNSET ★★★★★★★★☆☆
09. With You ★★★★★☆☆☆☆☆
10. HEY ★★★★★★★☆☆☆
11. Smile Moon Night ★★★★★★★★☆☆
12. HEART of GOLD ★★★★★★★★★☆
13. END of LINE ★★★★★★★★☆☆
14. OUTRO ~ECLIPSE DE LUNE~

 

 

 

 三代目J Soul Brothersのボーカリスト・登坂広臣がHIROOMI TOSAKA名義でリリースした初のソロアルバム。
 本作よりも先にリリースされた三代目のアルバム『FUTURE』に収録のソロナンバー全曲に新曲8曲をプラスした作品ということで、公式では「コンプリート・アルバム」と称しているようです。

 

 Afrojack、T.Kura&michico夫妻、Erik Lidbom、広臣と昔から交友関係があるSUNNY BOY、レーベルメイトであるTHE CHARM PARKなど、強力な布陣がバックアップに務めたこのアルバム。楽曲やパッケージ、作品全体の世界観構築など、広臣自身がプロデュースを手掛けたものだそうです。R&Bやヒップホップ、EDM、ベースミュージックなど、US市場のトレンドを意識したサウンドが取り込まれており、その上で広臣が掲げる「FULL MOON」なる音世界が紡がれています。

 

 ぶっちゃけ、「FULL MOON」というコンセプトを掲げて何を表現しようとしているのか、どんなストーリーを描写しているのか、どういったメッセージが込められているのか よう分からんのだけど、実際聴いてみるとオープニングから確かに「FULL MOON」っぽい雰囲気が汲み取れる。それは時に神秘的だったり妖しげだったり柔らかく優しい感触だったり、月が持ち得る様々な魅力が各楽曲で音像化されています…って、別に月の魅力を掘り下げるためのアルバムではないと思うけど。

 

 美しき音色が波紋を広げる、フューチャーベースを駆使した幻想的なミドルナンバー『FULL MOON』、茶々入れしてくる外野に中指を立てつつ自身の信念を貫き通す旨を改めて表明した 妖しげでエッジーなトラップナンバー『LUXE』と、ベースミュージックを取り入れた序盤の楽曲がめっさ素晴らしいっすね。「FULL MOON」たるムードをとりわけ克明に打ち出していて。

 

 

 その序盤のナンバーの中でも、配信限定リリースされた 彼の実質的なソロデビュー曲『WASTED LOVE』が私的に本作のハイライト。こちらでもトラップを導入しており、シンフォニックなアレンジはもとより、楽曲の世界に没入したかのような広臣の艶っぽいボーカルがより一層ドラマティックさを拡張し 妖艶さを深く刻み込んだ深遠なナンバーであります。

 

 

 これ以降も、レゲエのノリにトラップをコーティングした ゆるめのグルーヴが心地良いミドルナンバー『EGO』、バスルームで熱めのシャワー出しっぱなしにしながら恋人たちが靄に包まれながら抱き合ってキスしてる画が浮かんでくる、BENIをフィーチャーした柔らかで温かいミドルR&Bナンバー『One Last Time』、本作では異彩を放つ アコースティックタッチの素朴で着飾らないミドルR&B『Not For Me』、開放的なポップなトロピカルハウス『DIAMOND SUNSET』『Smile Moon Night』、ピアノをバックに広臣の凛々しくもナイーブなボーカルが胸に響く シンプルながら深みのあるバラード『END of LINE』と、広臣の歌唱の魅力が発揮された佳曲が次々飛び出してきます。

 

 

 

 

 個人的には、倉夫妻が手掛けた『HEART of GOLD』がアルバム後半随一の聴きどころ。トロピカルハウスを踏襲したトレンディなサウンドと 躍動的なグルーヴを携えたメロディを J-POPフィルターに通してアウトプットしたようなナンバーで、ポップに傾倒しすぎないこのバランス感覚がほんとに絶妙。

 

 そして、Afrojackが手掛けFaisがボーカルをとったハウスナンバーのカバーである『HEY』はぶっちゃけ原曲とほとんど同じ仕上がり。でもFaisより広臣の歌のほうが圧倒的に聴きやすいし開放感溢れる楽曲との相性も良いんで、広臣テイクのほうが断然良いです。

 

 チャーミー今市と同様、広臣のソロワークスにも大きな期待を寄せてはいましたが、ぶっちゃけ予想以上に良かった。サウンドとコンセプチュアルな世界観演出だけでなく、三代目の楽曲を聴いてる時よりも強く 広臣のボーカルに魅力を感じたので。

 

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