アルバム感想『CAST』/ KAT-TUN


『CAST』/ KAT-TUN
2018.7.18
★★★★★★★★★★

01. DIRTY, SEXY, NIGHT ★★★★★★★★☆☆
02. Ask Yourself ★★★★★★★★☆☆
03. FIRE STORM ★★★★★★★★★★
04. READY FOR THIS! ★★★★★★★★★☆
05. Don’t wait ★★★★★★★☆☆☆
06. 願い ★★★★★★★★☆☆
07. MoonLight ★★★★★★★★☆☆
08. One way love [Vo.亀梨和也] ★★★★★★★★★☆
09. Believe it ★★★★★★★★★★
10. vivid LOVE ★★★★★★☆☆☆☆
11. ツイテオイデ ★★★★★★★★★☆
12. World’s End. [Vo.上田竜也] ★★★★★★★★★☆
13. Be alive ★★★★★★★★☆☆
14. Marionation [Vo.中丸雄一] ★★★★★★★★★☆
15. Brand New Me ★★★★★★★★☆☆
16. New Genesis ★★★★★★★★★★
17. Unstoppable ★★★★★★★★★☆
18. アイノオカゲ ★★★★★★★★☆☆

 

 

 2018年1月より本格的に再始動したカッツンの約4年ぶりとなる9thアルバム。約2年の充電期間もあり、オリジナルとしてはだいぶ久々のリリースとはなりましたが、再始動してわずか半年でこれだけのボリューム感でもって届けてくれたことを考えると、むしろかなりハイペース。

 

 ということで、個人的に前作は正直満足とは言い難い内容だったんですけども、今回は単品毎にみても集合体としてみてもシンプルに凄くいい。

 これまで演ってきたことの単なるリプレイでもなけりゃ、大胆な方向転換をしてるでもなく、カッツンのパブリックイメージや元来の持ち味を堅持しつつ、スタイリッシュかつアダルティな大人の男へと上手いことシフトしておりば。なんて軽々しく文字にしちゃってますけど、赤西やJOKER、入口出口田口が抜けた上で従来のカッツン像を継承するって決して生易しいことじゃないですからね。前作で感じたJOKER不在の痛手を今回は微塵もちらつかせることなく、そして3人の個性もしっかり活かされている。物足りなさを覚えるのもやむなしと勝手に割り切った態度を取った私だいぶハズいです申し訳ない。

 

 大々的に取り込まれたホーンサウンドが楽曲のムードを決定づけている 情熱的でアダルティなダンスナンバー『DIRTY, SEXY, NIGHT』でさっそく新生カッツンを猛烈にアピール。

 それに続き、再始動第1弾シングルにもなった、スタイリッシュに勇壮さを纏った四つ打ちアップナンバー『Ask Yourself』、カッツンらしき とっぽさがクローズアップされたチャラいダンスナンバー『READY FOR THIS!』、華麗なストリングスとピアノを敷いた ビート感あるミドルバラード『Don’t wait』、カッツンのオリアルではすっかりお馴染みの素朴系スローバラード『願い』、ラテン要素と幻想性を注入した 魔法少女リリカルなのはチックな流麗アップナンバー『MoonLight』、艶やかで華のあるエレポップナンバー『ツイテオイデ』、打ち込みや鍵盤の音色を巧みに交えた男気あるロックナンバー『Be alive』と、これまでカッツンが着手してきたタイプの楽曲が多々あります。

 

 が、安心安定のカッツンという一言で片づけるわけにはいかず、どの曲を聴いても明らかに3人の歌唱の質が上がっていることが窺えます。3人とも本当歌が上手くなったし30代男性たる色気もしっかり表出しているし、10年前と比べて格段に洗練されてる。このアルバム聴いちゃうと2ndアルバム(『cartoon KAT-TUN Ⅱ You』)なんか恥ずかしくて聴けたもんじゃないっすよ。ユニゾンならまだしも、ソロになると足りてない要素が一気に露になっちゃってますからね。『ツイテオイデ』における歌唱の艶っぽさはさり気なくも この楽曲の肝となっている重要なポイント。3人の成長したボーカルがなければ ごくごく普通のエレポップに終止しちゃってたわけです。ただ闇雲に年喰ってるわけじゃねーんだよと。

 

 また、今回もソロ曲が設けられてます。トラップ要素を含んだ 亀梨ソロの寝室R&Bナンバー『One way love』、荒くれボーカルがサマになってる 上田ソロのハードロックナンバー『World’s End.』、甘いマスク感と 女に翻弄される情けない様がボーカルに込められた 中丸ソロの混沌とした四つ打ちアップナンバー『Marionation』と、いずれも各々の「ならでは」の味がしっかり活かされた佳曲たち。

 

 私的には『FIRE STORM』が本作の最高傑作。EDMに取り組んだことは過去にも何度かありましたが、ここまでガッチガチのEDMはカッツンでは初のこと。サウンドの臨場感といいギラつき様といい 渋谷109でガンガン鳴らされてるようなEDMまんまだし、ドロップ(サビに相当するフックのパートでメロディが設けられていない)を採用し、それが有効に作用してるのがガッチガチ感に繋がってる所以の一つ。サウンドは勿論カッコいいしノれるし、3人の乗りこなし様がまたセクシーなんだよな。

 

 『Believe it』もかなり好きな曲で、こちらはニュージャックスウィングのリズムとファンキーなカッティングギターでノせてくるダンスナンバー。前述の『ツイテオイデ』同様、色男気取りの歌唱がめっぽう嵌まってるし、やっぱ私はニュージャックスウィングのリズムにめっぽう弱い。

 

 『Brand New Me』はまさかのシティポップス系。今だから演れるというか、新鮮味がありつつも異物感なく聴ける曲ですね。まあでもこの手のサウンドはあんまメインには持ってきて欲しくないし、ほんとに「たま~に」の頻度が望ましいトコです。

 

 そしてそして『New Genesis』『Unstoppable』。これは本作でも特に着目すべきというか、イヤでも耳をグイッともってかれること不可避なカッツン鉄板路線をひた走るナンバー。

 特に『New Genesis』。これは臆面なく中二病患者っぷりを露にしたヒロイックかつエッジーなダンスナンバー。螺旋を描き上昇するようなエレクトロサウンドは、地獄から這い上がる様を象徴しているかのよう。そしてなんといってもサビにおける亀梨の「傷一つない奴に世界など動かせない」のとてつもない説得力!若気の至り感がなんとも清々しかった初期の楽曲とは似て非なる聴き心地ときたら。 興奮のマグマが煮え滾ること必至の名曲であります。同系統にして硬質なヘヴィロックに寄せた『Unstoppable』も超絶カッコいいっす。

 

 ハッキリ言って期待以上のアルバムでした。こりゃ「まだまだやれる」なんてもんじゃないわ。本当にカッツンの新章が始まったんだなと胸を高鳴らせる傑作であります。

 

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