アルバム感想『迷える百合達~Romance Of Scarlet~』 / 黒夢

迷える百合達~Romance Of Scarlet~
『迷える百合達~Romance Of Scarlet~』 / 黒夢
1994.3.9
★★★★★★★☆☆☆

01. 開化の響
02. 棘 ★★★★★★★☆☆☆
03. for dear [album version] ★★★★★★★★☆☆
04. masohist organ ★★★★★☆☆☆☆☆
05. aimed blade at you ★★★★★★★★★☆
06. 百合の花束 ★★★★★★★☆☆☆
07. 寡黙をくれた君と苦悩に満ちた僕 ★★★★★☆☆☆☆☆
08. neo nude ★★★★★★☆☆☆☆
09. autism-自閉症- ★★★★★★★★★★
10. romancia ★★★★★★★★★☆
11. utopia ★★★★★★☆☆☆☆
12. 開化の響 (reprise)

 

 

 メジャーデビュー後 最初にリリースされたオリジナルフルアルバムです。
 光も救いもあったもんじゃない暗黒路線を直走っていたインディーズ期の作品とは打って変わり、ソフトな質感のメロディアスで耽美なザ・V-ROCKが中心となっています。暗黒オーラとマジキチ成分はだいぶ薄れましたが、清春特有の気持ち悪いボーカルは健在。というか、歌モノの割合が増えたので、今まで以上に清春の歌唱の気持ち悪さが良くも悪くも際立ってるような気が。

 

 メジャーデビュー曲である『for dear』は耽美性と歌謡的で泣きがかったメロディアスさを有した疾走V-ROCKナンバーでかなり好きな曲なのですが、『neo nude』『utopia』といったその他の疾走V-ROCKナンバーがいまひとつピンとこないし、インディーズ期にはなかった ジャジーなノリの『masohist organ』『寡黙をくれた君と苦悩に満ちた僕』もぶっちゃけ退屈でどうも嵌れない。

 

 逆にじっくり聴かせる類のナンバーが割かし好印象で、AVのBGMを想起させる官能的なサウンドと歌謡曲チックな哀愁メロで鼓膜をなぞる『aimed blade at you』、歌謡曲に頭から突っ込んだかのような暗くドロドロしいバラード『百合の花束』、あっちの世界へ誘うかのような 浮遊感とスケール感を備えたバラード『romancia』などは、清春のクセありまくりな歌唱がプラスに作用していて 気に入ってます。

 

 そして、本作で唯一 暗黒路線を継承した『autism-自閉症-』が私的にベストな一曲。アグレッション重視でもなければギャーギャー絶叫するわけでもないんですけど、正気の沙汰でない感に溢れたアプローチがじわじわと脳を蝕んでいくヤバいナンバーで中毒性はバッチリ。ちなみに、タイトルや歌詞で「自閉症」と謳われていますが、ソレとは何の関係もなく、実際のトコ単なるマジキチソングに過ぎないのでありました。

 

 攻撃性が薄まったのは残念だけど、各収録曲の満足度が高ければ こういう方向性でも私はアリだなと思います。

 

 

 


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