アルバム感想『FAKE STAR ~I’M JUST A JAPANESE FAKE ROCKER~』/ 黒夢

フェイク・スター~アイム・ジャスト・ア・ジャパニーズ・フェイク・ロッカー
『FAKE STAR ~I’M JUST A JAPANESE FAKE ROCKER~』/ 黒夢
1996.5.26
★★★★★★★★★★

01.Noise Low3
02.FAKE STAR ★★★★★★★★★☆
03.BEAMS (FAKE STAR VERSION) ★★★★★★★★★☆
04.BARTER ★★★★★★★★★★
05.SE I “SUNNY’S VOICE”
06.SEE YOU (FAKE STAR VERSION) ★★★★★★☆☆☆☆
07.REASON OF MY SELF ★★★★★★★★☆☆
08.SE Ⅱ
09.SEX SYMBOL ★★★★★★★★☆☆
10.Cool Girl ★★★★★★★★☆☆
11.S.O.S ★★★★★★★★★☆
12.SE Ⅲ
13.HYSTERIA’S ★★★★★★★★☆☆
14.ピストル (FAKE STAR VERSION) ★★★★★★★★★★
15.夢 ★★★★★★☆☆☆☆
16.「H・L・M」 is ORIGINAL ★★★★★★★★★★
17.SE Ⅳ “EITHER SIDE”

 

 

 約1年ぶりとなるメジャー3rdアルバム。

 黒夢にとって大きなターニングポイントとなった一枚で、このあたりから清春が本性を剥き出しにするようになりました。

 

 「外人かぶれが優秀なら 僕は偽りだらけのFAKE STAR」なる名言をはじめ、ロキノンや音楽業界への批判を吐露した『FAKE STAR』、歌詞は当時の小室先生を批判したものですが、今考えると秋元批判としか思えない『BARTER』、ギラついたリフで押しまくるヘドバン促進ハードロック『SEX SYMBOL』など、デジタル要素を取り込んだパンキッシュなサウンドと 社会や音楽業界に牙を向けたシニカルな歌詞で荒々しく振舞っていて実に痛快!レイジーで妖しげなロックナンバー『Cool Girl』『HYSTERIA’S』、レゲエテイストのミドルナンバー『REASON OF MY SELF』なんかも好印象です。

 

 シングル曲である『BEAMS』『SEE YOU』『ピストル』はいずれも大雑把に言えば売れ線まっしぐらのロックって感じの楽曲なんですが、ここで聴くと割り切ってやっていたというよりは、売れ線J-POPに敢えて着手することでJ-POPを皮肉ってたようにも思えます。「チャート音楽ってこんな感じでいいんスか?」みたいな。

 まあ『BEAMS』『ピストル』は 清春のそういった思惑があるか否かを抜きにしても凄くクールでカッコいいと思いますけどね。ちゃんと清春の気持ち悪さも活かされてることだし。

 でも『SEE YOU』は正直あんまし。嫌いじゃないし耳障りで聴いてらんないってこともないけど、当たり障りなさ過ぎて別段どうってことない仕上がり。もしかしたら「J-POPなんてそんなもんだろ」みたいな皮肉が込められてるのかも分かりませんけど、そういうギミックはいらんねん。

 

 私的ハイライトナンバーは『「H・L・M」 is ORIGINAL』。インダストリアルでケバケバしいダンスロックってな趣の一曲で音が非常にカッコいいんですけど、注目すべきは歌詞。なんと日本語どころか 一般的に普及している他国の言語すらも完全スルーし、他の誰にも理解できない清春語で歌詞を綴ってしまっている!これまで幾度となく何言ってんだかサッパリな清春節を炸裂させてきましたが、今回は遂にその極致に辿り着いてしまったって感じですね。一応ブックレットに歌詞は記載されてるんですけど、なんだこれ、何て書いてあんだか全然読めねー!このカラオケ屋泣かせが!歌詞サイト泣かせが!しかし、そんなイミフネスなフレーズを歌っていても聴き心地に全く違和感がないんですよね。むしろカッコいい音を上手いことカッコよく着こなしている感じがしてついつい感心。ちなみに「H・L・M」とは「Habit・Lyric・Melody」の頭文字なんだそうです。

 攻撃性とポップ性、そして黒夢のアイデンティティを見事に打ち出した傑作であります。

 

スポンサーリンク




コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です