アルバム感想『XIII』/ lynch.


『XIII』/ lynch.
2018.7.11
★★★★★★★★☆☆

01. INTRODUCTION
02. THIRTEEN ★★★★★★★★★☆
03. GROTESQUE ★★★★★★★★☆☆
04. EXIST ★★★★★★★★★☆
05. JOKER ★★★★★★★★☆☆
06. RENATUS ★★★★★★★★★☆
07. AMBLE ★★★★★★☆☆☆☆
08. SENSE OF EMPTINESS ★★★★★★★☆☆☆
09. FIVE ★★★★★★★★☆☆
10. INTERLUDE
11. FAITH ★★★★★★★☆☆☆
12. OBVIOUS ★★★★★★★★☆☆
13. A FOOL ★★★★★★★★★☆

 

 

 オリジナルとしては約1年10ヵ月ぶりとなるアルバム。

 今回はメロディアスな楽曲が多めです。その影響も多分にあって全体的に90s V-ROCKっぽい雰囲気を感じますな。基本的には闇を背負ったり纏ったりしているものの、そこから光を目指して疾走しているイメージの楽曲が目立ち、逆にシャウトでごり押しする凶悪なナンバーが少なめ。ゆえに前作『AVANTGARDE』や過去作『GALLOWS』に比べて刺激が控えめだなと正直思いはしましたけども、攻撃性が足りてないとかポップに収束したりなんてことは微塵もありません。

 

 90s V-ROCKど真ん中すぎる『THIRTEEN』、幻想性を打ち出すかの如くローボーカルで歌い上げているのが異色な退廃的 疾走ナンバー『RENATUS』、内側に情熱を秘めながらクールに歌い上げた疾走系の絆ソング『FIVE』あたりが分かりやすいトコですね。メロディアスな疾走ロックで作りが割りとストレートというのもあって従来の彼らの楽曲よりは幾分取っ付きやすくなってる。

 

 つっても全曲こんな感じで取っ付きやすくなってるわけじゃなく、例えばシャッフルビートで荒々しく駆ける『JOKER』は、中盤でマリリンマンソンの『Beautiful People』のリフを引用し、アウトロでLUNA SEAの『My Lover』をまんま再演したりと、鮮やかにパクリジナルの技術を振る舞っています。これは良きパクリジナルだし、サウンド自体も期待を裏切らない骨太ぶり。

 

 

 私的には、メロディアスさと攻撃性、力業でのリズム・テンポチェンジをかます展開、ディレイギターなど、彼ららしさがまるまる詰め込まれブレンドされた『EXIST』が本作で最も好きな曲。結局のところ王道サウンドに戻ってきてしまうんですけども、なんせ配合のバランスが絶妙だしな。

 

 くっそエロいメタルコアナンバー『GROTESQUE』、シンプルなミドルバラード『AMBLE』、間奏でのギタープレイが特に耳を惹く 重厚で美しい歌謡ミドルロック『SENSE OF EMPTINESS』、黒夢の『親愛なるDEATHMASK』を引用した 攻撃性に重きを置いたメタルコアナンバー『FAITH』なんかもお馴染みのlynchと言ってもいい楽曲でしょう。

 

 『OBVIOUS』もアグレッション押しのメタルコア…と思いきやサビでまさかの闇を突き抜けるようなキャッチーかつメロディアスな歌メロが飛び出すという意表をついた展開になってちょっと驚き。や、意外性はありましたけども、これは「攻め」と言っていいのか!?個人的にこれはこれで面白いと思うけど、普通に最後まで暴れ倒してくれたほうが良かったかも。

 

 ラストの『A FOOL』は荒廃した空気に包まれたミドルバラードですが、序盤はまさかのthe GazettE『千鶴』のオマージュか?曲展開はさほどドラマティックではないものの、メロディは美しく儚げで、ピアノによる うっすらと余韻が残る幕の降ろし方なども込みで90s V-ROCKのロマンチシズムを感じました。

 

 路線変更したわけじゃないけど、上手いことマンネリを回避してきましたな。個人的にも好きな一枚。lynch.の楽曲をまだ聴いたことがない人でも、90年代V-ROCKが好きな人は気に入るかもしれないっすね。

 

 

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