アルバム感想『LOVE it』/ 西野カナ

LOVE it(初回生産限定盤)(DVD付)
『LOVE it』/ 西野カナ
2017.11.15
★★★★★★★★★☆

01. *Prologue* ~Humming~ ★★★★★★★★☆☆
02. パッ ★★★★★★★★★☆
03. We’re the miracles ★★★★★★★★★☆
04. Girls ★★★★★★★★☆☆
05. Happy Time ★★★★★★★★☆☆
06. Best Friends Forever ★★★★★★★★☆☆
07. Dear Bride ★★★★★★★★☆☆
08. 君が好き Rearrange ver. ★★★★★★★★★☆
09. Liar ★★★★★★★☆☆☆
10. MEOW ★★★★★★★☆☆☆
11. スマホ ★★★★★★★★☆☆
12. One More Time ★★★★★★★★☆☆
13. 手をつなぐ理由 ★★★★★★★☆☆☆
14. LOVE ★★★★★★★★☆☆
15. *Epilogue* ~LOVE it~ ★★★★★★★★☆☆

 

 

 約1年4ヵ月ぶりとなる7thアルバム。
 恋愛のみならず、友愛や人との繋がりなど広義の愛をテーマとした今作。前作に続き陽性のオーラを発しています。

 

 ひと昔前のアイドル歌謡を現代風にアップデートした的な『パッ』、トロピカルハウスを導入した開放的アップナンバー『We’re the miracles』、ドラムンベースを敷いた眩いポップナンバー『Happy Time』、『A型のうた』系のほのぼのキュートなポップソング『Best Friends Forever』、ややダサめなEDM『スマホ』など、様々な要素を柔軟に取り入れたアップナンバー群に、祝福や祈りが込められたウェディングバラード『Dear Bride』、リアレンジというより完成版といった感じがする ピアノ+アコギアレンジの『君が好き Rearrange ver.』、初期のスタイルを想起させる フロアライクなアレンジを施したミドルスロー『One More Time』、ピアノと弦楽器によるハートフルタッチのバラード『手をつなぐ理由』といったバラード群、そして女性を鼓舞する系のサイバーミドル『Girls』があったり、他にも 聴いてるだけで麝香の香りがしてきそうなジャジーなナンバー『Liar』、ビッグバンド風に仕立て上げたツンデレソング『MEOW』といった ギャルとはまた違った意味でのケバさを放つアダルティナンバーにも新たに取り組んでます。

 そして、デビューから10年の集大成的ナンバーかと思いきや、いつぞやの深田恭子が言っていた「愛はパワーだよ!」を分かりやすく綴った的なウォーキングテンポのミドルポップス『LOVE』で本編を締め、「I LOVE it♪」が「I Rabbit♪」に聴こえるゴスペル仕様のイントロ/アウトロ『*Prologue* ~Humming~』『*Epilogue* ~LOVE it~』がアルバムの鍵括弧の役割を担っていると。

 

 てことで、今作の楽曲も全部好きです。じゃあ今回も文句なしの名盤かっつったら決してそうとは頷けるもんじゃなく。
 なーんかどの曲も小粒なんですよね。んで全体的に前作と同じく陽の方向を向いてはいるけど、突き抜け具合・振り切り具合でいったら前作には到底及んでないし。楽曲面でも、トレンドや新境地に着手はしていて、それが楽曲に有用してはいるけど、カナちゃん特有のユーモアが欠如していて、全体的にはそこでどうしても物足りなさを感じでしまう。過去曲でいうと『FANTASY』とか『Love Is All We Need』とか。あと直近のカップリングで『Work』『YOKUBARI』みたいなぶっ飛び系の楽曲やってんじゃん。ああいうのが1曲でもあればだいぶ印象が変わるのに。

 

 そして歌詞も同様で、例えば『トリセツ』や『あなたの好きなところ』のようなカナちゃん独自の遊び心が不足しているし、『スマホ』とか題材や描写の仕方こそカナちゃんっぽいけど、内容に今更感があって最初に歌詞を見たときは肩透かしを食らった気分だった。決して時代錯誤ではないけれども、あまり2017年の画が見えてくる内容ではないというか、「スマホを置いてみんなで遊ぼう」というテーマであるにしても トレンディなネタをもっとぶっ込んだほうがよかったんじゃないのかと。

 

 あと『君が好き Rearrange ver.』。これはシングル『Dear Bride』のカップリングに既に収録済のテイクなんですが、私的には原曲よりも好きだし、曲の配置もベストポジションだし、アルバム全体に対するバラード曲の割合なんかも考えると、収録したことで音や作品的にはプラスに作用したとは思うんですよね。でもどうせなら新曲のバラードを用意してほしかったなとも思うし、こういう安易な使いまわしって過去曲に頼ってる印象を植え付けることになるし実際そうだし、イメージ面の配慮も出来んものかなと思ったりも。

 

 愛を主軸にしたスタンスや筆致など 西野カナちゃんのキャラクター性にブレはなく、でも加齢に伴う着眼点や感じ方の変化は投影されてるので、そこはいいなと思った。変わらずにいながら変わり続けてるみたいな。何言うとんねんボケっていう。とりあえず、過去作と比較しなければ悪くないアルバムです。

 

スポンサーリンク




コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です