アルバム感想『V』/ 大原櫻子

V (初回限定“VIVA盛盤
『V』/ 大原櫻子
2016.6.29
★★★★★★★★★☆

01. 踊ろう ★★★★★★★★☆☆
02. 大好き ★★★★★★★★★☆
03. キミを忘れないよ ★★★★★★★★☆☆
04. 勇気と微笑み ★★★★★★★★★☆
05. メロディー ★★★★★★★★★☆
06. 真夏の太陽 ★★★★★★★★☆☆
07. こころ ★★★★★★★☆☆☆
08. サイン ★★★★★★★★★☆
09. トレモロレイン ★★★★★★★☆☆☆
10. Dear My Dream ★★★★★★★☆☆☆
11. 君になりたい ★★★★★★★☆☆☆
12. September ★★★★★★★★☆☆
13. Scope ★★★★★★★★★☆

 

スポンサーリンク



 

 約1年3ヵ月ぶりとなる2ndアルバム。

 正統派J-POPで真っ向勝負に挑んでるという点では前作と共通してますが、明るい光景がちっとも想像できないヘヴィな21世紀を担わにゃならん10代を応援する活力に満ちたアルバムという印象の前作に対して、今作はラブソングや女子らしさを打ち出した楽曲が多数収められているのが特徴的であります。

 

 それは歌詞だけでなく、歌唱やサウンドアプローチにも少なからず影響しており、勢いやパワフルさがセールスポイントのひとつだった前作に比べると その点は意図的にセーブされてるように聴こえます。っていうか、前作が確信犯的に活発さを押し出してたって感じですけど。

 

 『こころ』がいちばんハッキリとそういった変化が表れた曲になりますかね。アコギをメインに据えた穏やかなアプローチや、柔らかなハイトーンボーカルが印象的な佳曲であります。

 

 歌詞だけで言えば『サイン』が特に。まあ曲自体はオーソドックスなバラードなんですけど、 亀田師匠 少女漫画読みすぎって感じの乙女な歌詞を サバサバ系女子の櫻子ちゃんが歌う、というこの取り合わせが案外ちょっとしたフックになっておりば。

 

 そして『トレモロレイン』。歌メロだけでなくキーボードや打ち込みなどの音色がノスタルジーを喚起する異色作で、ちょっと児童書ソングっぽい感触も。歌詞は女子中高生って感じで、雰囲気的にも可愛らしい曲ではあるけど、なんか女子小中学生って感じの可愛らしさだな。

 

 前述の楽曲みたいな打ち込み導入は全く以て無問題かつナチュラルなアプローチですが、『Dear My Dream』はちょっとやりすぎって感じが。1stでも多々見受けられた応援ソング的な楽曲ながら、なんとEDMアレンジを割りとガッツリめに取り込んでます。取り込み方に特別欠落ポイントはないけど、EDMアレンジは軽く上乗せする程度で良かったんだよな。アルバム全体のバランスを考えると完全に浮いちゃってるし。

 

 その他、夏色爽快なソウルポップ『踊ろう』 、歌詞がびっくりするほど紋切り型のラブソングな正統派ポップナンバー『大好き』、secret baseにインスパイアされすぎなバラード『キミを忘れないよ』、虹が架かった雨上がりの空ばりの清々しさと眩しすぎるほどの光の輝きを想起させる なんとなく夏っぽい開放的ポップナンバー『勇気と微笑み』、元ネタを突き止めたくなる歌詞や アーリー90s的なシンセが耳を惹く 古き良きガールポップの現代版『メロディー』、ヤマザキランチパックのCMソング感ハンパない『真夏の太陽』正統派バラード『君になりたい』、サックスのむせび泣くような鳴りが夏の終わりの影をより濃く映し出す 哀愁ミドルナンバー『September』、大陸的なスケール感を背にして迷い・葛藤・勇気・希望を歌う名バラード『Scope』と、前作に引けを取らない楽曲が目白押し。

 

 高いハードルとなっていた1stアルバムに屈することなく、1stとは違う一面を魅せながらも正統派J-POPたる普遍性や強度をしっかり備えた良作です。

 

スポンサーリンク




コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です