アルバム感想『RHINOCEROS』/ ポルノグラフィティ

RHINOCEROS
『RHINOCEROS』/ ポルノグラフィティ
2015.8.19
★★★★★★★★☆☆

01. ANGRY BIRD ★★★★★★★★☆☆
02. オー!リバル ★★★★★★★★☆☆
03. Ohhh!!! HANABI ★★★★★★★☆☆☆
04. wataridori ★★★★★★☆☆☆☆
05. Hey Mama ★★★★★★★★☆☆
06. 俺たちのセレブレーション ★★★★★★☆☆☆☆
07. Stand Alone ★★★★★★★★★☆
08. ワン・ウーマン・ショー ~甘い幻~ ★★★★★★★☆☆☆
09. ソーシャル ESCAPE ★★★★★★★☆☆☆
10. バベルの風 ★★★★★★★★☆☆
11. AGAIN ★★★★★★★★★☆
12. Good luck to you ★★★★★★★★★☆
13. 螺旋 ★★★★★★★★☆☆
14. ミステーロ ★★★★★★★★★★

 

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 オリジナルとしてはなんと約3年5ヵ月ぶりのアルバムです。

 チャート音楽界隈でサバイブしていくことに対して改めて覚悟を決めたみたいな、そんな印象を受けました。いわゆる売れ線に着手したり、過去のヒット曲に沿ったアプローチを図ったりと、一歩間違うとセルアウトと揶揄されかねないところに真っ向から突っ込んでいますが、付け焼き刃な取り込みにも単なる焼き増しにも終止しないあたりはサスガといったところ。

 その上で、自身のフェイバリットな音楽にも取り組んだり ちょっとした遊び心を仕込んだりと、ちょっとしたアクの強さや ちょっとしたスキマの加味がアルバム全体の面白さに繋がっているし、そのバランス感覚が結果的にポルノグラフィティらしさにもなってるのかなと。

 ぶっちゃけ、収録曲のほとんどがシングルとしてカット出来そうな充実ぶりと洗練ぶりを魅せた前作のほうが満足度は高いのだけど、どんなにキャリアを積み重ねても洗練しきらずガチガチでちょいダサで凸凹なトコがあってこそのポルノグラフィティと勝手に思っちゃってるんで。

 

 序盤2曲からして彼らの意気込みは十分に伝わってきます。自身の得意分野に上手いことトレンドを掛け合わせる手法に着手してます。

 『ANGRY BIRD』はトレンディなシンセを取り入れた情熱的なロッキッシュアップ…というよりも、もはやハードロックとダンスミュージックが見事にハイブリッドしちゃってます。

 続く『オー!リバル』は過去のラテンテイストナンバー以上にラテン要素を多分に含有し、EDM要素も うっすらながら上手いこと配合させていて、しっかり2015年版のポルノグラフィティをカタチにしています。元々バンドというスタイルに固執してるわけじゃないし、そういったユニットならではの強み・フレキシブルさが上手く活かせていて天晴れの一言。

 

 骨のあるロックンロール『Stand Alone』、真っ当にカッコいいストレートなハードロック『バベルの風』といったバンドサウンドで真っ向勝負する曲もあれば、SNS批判の歌詞が今更感もあってなんだかイタい、だがそれもまたポルノグラフィティであると納得してしまったポップロック『ソーシャル ESCAPE』、スタンダードなロックサウンドの中で 童貞中高生感溢れる晴一のラップが異彩を放つ『Good luck to you』といった ちょっとしたギミックがプラスされたものもあるし、ドラマ主題歌さながらの物語性を有したボーカルと曲展開が胸を熱くする名バラード『AGAIN』、いつもならアルバムのラストに収録してそうな『wataridori』といったバラード系もしっかり完備。『螺旋』という異国ムードを纏ったメロディアスなインストも押さえられてますが、配置先がラスト曲手前というのがなんかすごい。

 

 そして、冒頭の「丸い月」が「悪い月」にしか聴こえない、『NaNaNa サマーガール』ばりにやっちまった感スパークしまくりなブラス歌謡ポップス『俺たちのセレブレーション』フェミニンな甘みと憂いを滲ませた昭仁の歌唱が楽曲の雰囲気に嵌まっているオネエ系ムーディーミドル『ワン・ウーマン・ショー~甘い幻~』、否応なしに湘南乃風を想起してしまう くそダサいサンバ調アップナンバー『Ohhh!!!HANABI』といった賛否がばっくり分かれること確実な 独自性むき出しソングも用意されてます。

 てか何が凄いって、この3曲中の2曲がシングル曲で残り1曲は本作のリード曲と、これらすべてアルバムの顔としての役割を担ってるところですよ。チャレンジャーすぎるのか根本的に感覚がズレてるのかよくわかりません。

 さらに、晴一が『ウェンディの薄い文字』以来となるメインボーカルを務めた『Hey Mama』なんつーカントリー風ナンバーも配置されており、1分ちょいの小品ながらこれが中々いいおつまみで。

 そして私的ハイライト曲がラストの『ミステーロ』哀愁漂う歌謡メロ、前曲(『螺旋』)の流れを汲んだ異国情緒漂うアレンジ、晴一特有の何言ってるかちっとも汲み取れない歌詞という取り合わせこそが彼らの王道であり、これこそ昭仁のボーカルが最も映える路線なのだと再認識させられたのでありました。カッコいい。ちょっとダサいけどそれがまたクセになる。やっぱりポルノグラフィティはこうでなくちゃな。

 

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