アルバム感想『THE KIDS』/ Suchmos

THE KIDS(通常盤)
『THE KIDS』/ Suchmos
2017.1.25
★★★★★★★★☆☆

01. A.G.I.T. ★★★★★★★★☆☆
02. STAY TUNE ★★★★★★★★★☆
03. PINKVIBES ★★★★★★★★☆☆
04. TOBACCO ★★★★★★★★☆☆
05. SNOOZE ★★★★★★☆☆☆☆
06. DUMBO ★★★★★★★★★☆
07. INTERLUDE S.G.S.4 ★★★★★★★★☆☆
08. MINT ★★★★★★★★★☆
09. SEAWEED ★★★★★★★★★☆
10. ARE WE ALONE ★★★★★★★☆☆☆
11. BODY ★★★★★★★★☆☆

 

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 約1年半ぶりにリリースされた2ndフルアルバム。

 前作(『THE BAY』)はタイトル通りベイサイドの情景が目に浮かんでくるイメージで アーバンなムードもうっすら渦巻いている感がありました。

 が、今回は全体的にミッドナイトストリート感が強く、ダーティーさやエッジーさを孕んでいながら洒落っ気ある装いでキメてきてる印象。根幹に変わりはないものの ヤバめな雰囲気が微増している感じがします。ヒップホップとはまた違った「悪そうな奴は大体友達♪悪そうな奴と大胆オナニー♪」みたいな、なんかそういうイメージ。

 

 しかし、本作収録の楽曲は決してオナニーの蓄積物なんかにあらず。いちばん分かりやすいトコで言えば、彼らの出世作といってもいい『STAY TUNE』
 都心から浜崎橋ジャンクションを経て湾岸エリアをドライブする23時みたいな画がなんとなく浮かぶ楽曲は洒落ていてカッコいいし、シンプルに気持ちが良い。

 歌メロはキャッチーでありつつ ルー語よりもスムーズに日本語と英語をチャンポンさせていることも手伝って 胸弾むグルーヴ感を伴っているので、ブラックミュージックに馴れ親しんでなくても この曲は気に入る人が多いんではないかなと。

 

 コーラスやスクラッチの入れ方がさり気なくも いちいち巧み。ムードメイキングやグルーヴ形成に少なからず寄与していたり、ダーティーさやエッジーさを醸し出し、
ダイナミズムや白熱ぶりを展開させる ロックさながらのアプローチを盛り込んだり、前作でも着手していた手口にさらなる磨きが掛かっているのもポイント。

 前者に関しては『SEAWEED』で特に炸裂しちゃってる感じですね。この曲かなり気に入ってます。後者については大半の楽曲で繰り出されており スパイスとして有用してますが、『SNOOZE』だけは それがやたら前面に押し出されてるのが耳障りでイマイチ。

 

 その他、ブルージーなギターでお出迎えする『A.G.I.T.』、スタイリッシュにラブホテルインする的イメージのムーディーなAOR『PINKVIBES』、リズムはニュージャックスウィング的ながら様相はブラックコンテンポラリーな『TOBACCO』『忘却の空』(SADS)を連想させる冒頭のアンサンブルが印象的な、徐々にアブナげなムードを蔓延させながら胸を高ぶらせるダンサブルナンバー『DUMBO』、コーラスやキーボードが物憂げな旋律をミントの如く強い香りで以て強く引き立てている『MINT』、渋みたっぷりのソウルナンバー『BODY』など、ブラックフレイバー溢れる佳曲が満載。

 軸がしっかり一貫しながらも表情やアプローチが一辺倒にならず、かつアルバム全体的に起伏があるのもいいとこ。ただ、日本人らしい歌メロが宛がわれてはいるものの、普段ブラックミュージックを好んで聴いてない人には若干とっつきにくさがあるかも。

 インスト『INTERLUDE S.G.S.4』は、いわゆる演奏バトル的なものではないですが、静かに音色の波紋を広げていくような繊細なギターとドラム、大らかなベースのプレーが 安らぎと開放感をもたらす ヒーリング的な要素を孕んだ佳曲。前後曲の繋ぎとしても単品としてもいいですね。

 

 前作に負けじと今回も良いアルバム。アーバンテイストが幾分強く自ずとノレちゃう曲がやや多めな分、どちらかと言うと今作のほうが好きかも。

 

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