アルバム感想『T-BOLAN』/ T-BOLAN

T-BOLAN
『T-BOLAN』 / T-BOLAN
1991.11.21
★★★★★★☆☆☆☆

01.  悲しみが痛いよ ★★★★★★★★★★
02.  気絶するほど愛してほしい ★★★★★★☆☆☆☆
03.  くちびるはNO KISS ★★★★★★★☆☆☆
04.  離したくはない ★★★★★★★★☆☆
05.  DEAD END ★★★★★★☆☆☆☆
06.  Dreamin’ ★★★★★★☆☆☆☆

 

 

 90年代前半を代表するビーイング系男性4人組ロックバンド・T-BOLANの1stアルバム。

 T-BOLANの代表的バラード『離したくはない』が収録されてはいるものの、アルバムの全体像はT-BOLANのパブリックイメージであろう硬派さやブルージーさなんてものが微塵も感じられない汎個性的な仕上がり。下世話な打ち込みリズムが敷かれていることもあって、サウンドはまさしくアーリー90sど真ん中って感じ。

 

  ニュージャックスウィングに近接したダンスビートを敷いた『くちびるはNO KISS』や、ミステリアスな雰囲気を醸す『気絶するほど愛してほしい』では打ち込みリズムが有効に作用しているというか、ダンスビートを取り込んだロックと無理なく解釈できるゆえ まあなくはないといった感じ。スリリングなアップナンバー(になるはずだった)『DEAD END』は、やっぱり骨のあるバンドサウンドで攻めたほうが良かったんではないのか?なんかシンセでかろうじて雰囲気作りは出来てるって感じですけども。

 

 BOφWYを意識してるのがどうか分からんけど、T-BOLAN流「夢を忘れた奴らに贈る」ナンバーってな趣の飛翔系アップ『Dreamin’』は、リズム隊云々以上にギターサウンドが前に出ていないことのほうが問題。楽曲が秘めていたであろう爽やかさが発揮しきれてないやん。情感的なボーカルと見ていて気恥ずかしくなる歌詞はいいのに(?)、アレンジが足引っ張っちゃってて実に勿体無い。まあこれも例によってシンセのムードメイキングによってなんとか繋ぎ止められている感じではあるけど。

 

 彼らのデビュー曲でもある『悲しみが痛いよ』は穏やかさと哀愁が混在したミドルナンバーで これがいきなり名曲。歌メロも然ることながら、やけに存在感の強いコーラスや「大人という死体」なる強烈なフレーズがぶち込まれた尾崎風情の歌詞が悲しみを喚起させて 地味ながらグッときてまう。悲しみムードが悲しみのままフェードアウトしていくエンディングがブルーな余韻を残してこれがまた。

 

 

 『離したくはない』は彼らの代表曲にして彼ら鉄板の熱唱系バラード。これも例によってアルバムの作風や時代のトレンドにフィットしたサウンドコーティングがされており、マジ全盛期のトレンディドラマ主題歌って感じ。

 

 自身のバンド名を冠した作品ですが、自己紹介的な内容とは言い難く、方向性が全然定まってないし彼らのポテンシャルもまだまだ発揮されちゃいません。とりあえず制作した楽曲を詰め込んだだけ、みたいな。『離したくはない』が収録されてるから売れただけ、と言っちゃってもいいかも。ZARDの1st同様、アーリー90s感や全盛期のビーイングっぽさがモロに出ているので、かなり聴く人を選ぶアルバム。

 

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