アルバム感想『SO BAD』/ T-BOLAN

SO BAD
『SO BAD』/ T-BOLAN
1992.11.11
★★★★★★★★☆☆

01. じれったい愛 ★★★★★★★★★★
02. ガラスの刹那さ ★★★★★★★★☆☆
03. 瑠璃色のため息 ★★★★★★★★☆☆
04. My life is My way ★★★★★★★★★★
05. ためらいの真実 ★★★★★★★☆☆☆
06. あこがれていた大人になりたくて ★★★★★★☆☆☆☆
07. 壊れかけのHistory ★★★★★★★★☆☆
08. BOY ★★★★★★★☆☆☆
09. SO BAD ★★★★★★★★★☆
10. サヨナラから始めよう ★★★★★★★☆☆☆

 

 

 なんと、先行シングル&ミニアルバムの同発から2ヵ月足らずでリリースされた3rdオリアル。前オリアルからカウントしても僅か半年程度なので、このハイペースぶりはかなり驚異的です。ちなみに「SO BAD」というのは、「悪い」ではなく「イカした」という意味で採用したらしく、「BADも知っているGOOD」「いろんな失敗を積み重ねていきながら、自分というものを作り上げていきたい」みたいな意味合いが込められているようです。

 

 まず、本作の特徴というか これまでの作品との決定的な違いは、ドラムの音が太くなり重みを増したことですね。ライブ要員の情熱的な疾走ロックナンバー『My life is My way』やブルージーな『あこがれていた大人になりたくて』あたりで顕著ですが、これが特に大きく影響して硬派な佇まいがサウンドにも現れるようになり、ようやくT-BOLANというバンドのイメージが確立されてきた感じが。過剰に押し出されていたアーリー90s感がややセーブされているのもプラス要素。

 

 あと、相変わらずほとんどの楽曲でキーボードだのシンセだの 如何にもビーイングな外部音が鳴ってはいますが、バンドサウンドや楽曲自体の旨味を奪っているわけではないのでいいんじゃないかなと。決して妥協してるわけじゃなく、例えばダークなロックバラード『ガラスの刹那さ』や シリアスなミドルロック『ためらいの真実』ならキーボードやシンセを上手く導入したことで 楽曲が欲している退廃的なムードを打ち出せているし、本作におけるアレンジに関してわたしは肯定派。アグレッシブな疾走ロック『壊れかけのHistory』で鳴ってるインダストリアルなシンセはさすがに意味不明ですけどね。邪魔ではないけど、一体どんな効果を期待してんねんっていう。

 

 ベストナンバーはアーシーなマイナーロック『じれったい愛』。始めから終わりまでギターサウンドがとにかくカッコよすぎだし、オケヒの導入もカッコよさに有用していて非常によきかな。

 『瑠璃色の溜め息』はくっそ地味なミドルナンバーですが、霧掛かった音像と仄かに漂う虚しさに不思議と耳を惹き付けられる佳曲。冒頭の哀愁放つギターがいいっす。

 『BOY』はバラードナンバーなんですけど、『離したくはない』のような王道路線とは毛並みが異なる 荘厳さや神聖さをうっすら纏っているのが特徴的。

 

 『SO BAD』は本作随一の問題作で、イントロやアウトロでGuns N’ Rosesの『Welcome to the Jungle』をまんま演ってしまってます。その箇所だけ抜粋したというより、この曲自体を勝手にリメイクしたような感じの仕上がり。いやいやいいんですかいこれは。曲だけじゃなく、ヘルスでヤルだけヤッてハイ終了ってな歌詞も含めて。まあこれで締めちゃうと後味がSO BADだから、焼き肉たらふく食った後のガムみたいな爽やか切ないソングの『サヨナラから始めよう』がトリを飾ってるわけですね。

 

 これまでの作品よりも断然好みなんですけども、如何せん音質と音量があまりにアレすぎて(この2点に関してはT-BOLANの全作品の中でもこのアルバムがいちばん酷い)、そこが大きなネック。

 

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