アルバム感想『AwakEVE』/ UVERworld

AwakEVE
『AwakEVE』/ UVERworld
2009.2.18
★★★★★★★★☆☆

01. 激動 (AwakEVE ver.) ★★★★★★★★★★
02. 99/100騙しの哲 ★★★★★★★★★☆
03. 美影意志 ★★★★★★★★☆☆
04. コロナ ★★★★★★★★★☆
05. 儚くも永久のカナシ ★★★★★★★★☆☆
06. earthy world ★★★★★★★★☆☆
07. 畢生皐月プロローグ ★★★★★★★★★☆
08. アイ・アム Riri ★★★★★★★★★☆
09. 恋いしくて ★★★★★★☆☆☆☆
10. Forget ★★★★★★★☆☆☆
11. Just break the limit! ★★★★★★★☆☆☆
12. 和音 ★★★★★★★★☆☆
13. ハルジオン(2nd-MIX) ★★★★★★★★☆☆
14. YURA YURA ★★★★★★★☆☆☆

 

 

 約1年ぶりとなる4thアルバム。
 まず、音がだいぶ良くなってます。音の太さは前作と大差はありませんが、音圧がややセーブされており、物足りなさを感じることもなければ鬱陶しく聴こえることもないグッドな位置に収まってます。前作がパワー偏重の超サイヤ人第3形態だとすると、今回はそこから超サイヤ人フルパワーにシフトチェンジしたような感じ。

 

 んで、全体的にミクスチャー率は下がってます。ラップの出番がだいぶ減少したし、ストレートなロックがそこそこ多めだし。でもバリエーションの豊富さに関しては過去3作以上ですね。演奏、曲展開、アレンジ、歌詞、ボーカル&コーラスその他諸々、これまでとはまた違う実験要素もあれば、逆に至極普遍的で彼らのイメージにないようなものにも着手していたりと、クオリティと彼らのイズムとをしっかり固持した上で 溢れる意欲に伴った幅広さを獲得しています。

 

 特に歌詞において大きな変化が。ストーリー性を有したものがいくつかあり、それらはいずれも描写が至極細やかで説明的で情報量がえれぇことになってます。伝えたいことや感じたことがよりハッキリと汲み取れて良しと捉えるか、くどすぎるとかイマジネーションを働かす隙がなくてまじ勘弁と捉えるか、この辺は好みが大きく分かれそう。

 

 生涯を共にする心構えを窺わせる アコギをフロントに据えたラブバラード『美影意志』、現在に至るまでの心象を洗いざらいぶっちゃけた ド直球の疾走ロックナンバー『earthy world』、サビ以外の大半をラップではなく語りで占め 女性コーラスを大々的にフィーチャーしたミステリアスなハードロック『アイ・アム Riri』、理屈ではしっかり咀嚼できていても感情が受容しきれない心模様を描写したロストラブバラード『恋いしくて』、その『恋いしくて』の未練タラタラぶりや辛気臭さを一掃する爽快なポップロックサウンドに乗せて、人間に備わっている「忘れる」機能の利点と欠点を述べた『Forget』などがまさにそんな感じですね。

 

 にしても『アイ・アム Riri』の歌詞は凄い。言わんとしてることは分かるけども、「遮られた光 体温を奪うコンクリート4m四方ほどの 色彩のない景色」という具体的なシチュエーション明記といい、「枯れ果てた涙腺 憂いのDIVA」だの「俺達は現代のRiriとも言えよう」だの相変わらずに中二臭いフレーズといい、そもそもの設定自体がファンタジックでは収まりがつかない中二病っぷり全開で、いろんな意味で面白い。これを大マジでやってるトコも込みで。

 

 

 『恋いしくて』も中々なもんです。「たとえば君がそこに咲く花ならば 水を注ぎすぎ枯らす 守りすぎて日差し閉ざす」「甘すぎる蜜は その甘さゆえに嫌われ 絶妙なバランスが ほら 崩れ始めたとき 怖くなって」と、克明に説明したがるこの感じよ。まあこれも一種のTAKUYA∞節ということで。

 

 

 

 

 UVERworldの真骨頂ともいうべき熱血硬質なミクスチャーロック『激動』、フットストンプを導入しパンチの効いたダンサブルロックに仕立て上げた芸能界風刺ソング『99/100騙しの哲』、さりげに可変拍子を組み込んだ 疾走感と躍動感と飛翔感を兼備したロックナンバー『コロナ』、タイトルやら歌詞やら曲調やら何から何まで中二病を患ったヒロイックなロックナンバー『儚くも永久のカナシ』、「5月病」を意味するタイトルを冠した、『UNKNOWN ORCHESTRA』の姉妹版ともいうべきダイナミックなダンサブルロック『畢生皐月プロローグ』、バカみてぇなハイトーンを炸裂させたストレートな疾走ロック『Just break the limit!』、演奏陣がそれぞれ個々のアピールの場を設けずに メタルに片足突っ込んだ白熱プレーでぶつかり合うインスト『和音』、清々しくもほろ苦さを含有したミドルロック『ハルジオン』、ストリングスを織り交ぜた やたら派手なサウンドで希望や美しさを歌うミドルロック『YURA YURA』など、収録曲は顔ぶれバラバラでキャラの濃い連中ばっか。あまりに濃いキャラが多すぎて『Just break the limit!』の存在感の希薄さが気の毒に思えてならないっす。テンポ感や感情のメリハリが最後まで効いてることもあり、通し聴きに耐え得る上々な内容ですが、14曲入りとなると流石に腹いっぱいになっちまいますな。

 

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