アルバム感想『THE ONE』/ UVERworld

THE ONE(初回生産限定盤)(DVD付)
『THE ONE』/ UVERworld
2012.11.28
★★★★★★★★★☆

01. THE ONE(SE)
02. 7th Trigger ★★★★★★★★☆☆
03. Don’t Think. Feel ★★★★★★★★★★
04. LIMITLESS ★★★★★★★★★★
05. 23ワード ★★★★★★★★★☆
06. KINJITO(LIVE intro ver.)★★★★★★★★☆☆
07. THE OVER ★★★★★★★★☆☆
08. 此処から ★★★★★★★★☆☆
09. REVERSI ★★★★★★★☆☆☆
10. バーベル~皇帝の新しい服 album ver~ ★★★★★★★★☆☆
11. BABY BORN & GO ★★★★★★★★☆☆
12. AWAYOKUBA-斬る(LIVE intro ver.) ★★★★★★★☆☆☆
13. NOWHERE boy ★★★★★★★★★☆

 

 

 約1年半ぶりとなる7thアルバム。
 正式メンバーも同然なSEIKA(Sax)の出番が前作よりもさらに増えたことでジャジーなテイストがより強くなったわ、『Timeless』や『PROGLUTION』以上にデジタル要素(主にエレクトロニカ)が多分に盛り込まれてるわと、これだけでも楽曲の濃度が大きく増すというのに、演奏はよりテクニカル化し、ボーカルの変幻自在ぶりもさらにエスカレーション、楽曲の展開もいっそう複雑なものとなっており、なんつーかもうカオスの権化。ひとえにミクスチャーロックといっても、これまでのソレとは明らかに様相が違います。

 

 歌メロは メロディアスさがやや薄れた上に、ルー語をさらに多用しまくったり サビでもお構いなしにスクラッチしたり 言葉を詰め込みまくったりして時折「何歌ってんだかサッパリわかんねー」的な事態が発生しちゃっていますが、サウンドプロダクションは上々で、こんだけ存在感の強い音が沢山鳴っているにもかかわらず、それらがとっ散らかることなく きちんとまとまっているのが凄い。

 

 それでいて「やっぱりUVERworldの歌は暑苦しくて小っ恥ずかしいな」という印象は相変わらず。サスガ、毎度どれだけ様相を変えようとも、「見た目は(一応)大人、頭脳は中二」な チャラくてガムシャラなバンド像がブレることは皆無!だからこそ こいつらは最高なのだ!

 




 

 UVERworldの新たなるミクスチャーロックの雛型ともいうべき『7th Trigger』『BABY BORN & GO』を筆頭に、バンドサウンドにサンプリング・コラージュやダブステップをねじ込んだ『Don’t Think. Feel』、演奏と打ち込みが本作でも特に上手く融和した 華やかでなおかつノリが軽快な『LIMITLESS』、R&B/HIP-HOPを匂わすアーバンなムードとバンドグルーヴがたまらん『23ワード』、「最大許容範囲(キャパシティ)無限のスペース」だの「信じ続けた俺らの桃源郷」だの中二フレーズを多々交えつつ「枯れるくらいなら舞い散れや」「ダイダラボッチなのか?どうなんだあっ!?どうなんだああっ!?(迫真)」と暑苦しい歌唱をぶつける『KINJITO』、スウィンギンなベースでジャジーさを醸成したり 発色豊かで冷涼としたエレクトロニカ要素をぶち込んだりもはやボーカルいらねえんじゃねぇかってくらいにトラックの求心力がとてつもないハードコアナンバー『REVERSI』、外国人かぶれのダミ声で「キンニクヲミンナニミセタカター!!」って言いたかっただけやん的 HR/HM寄りのコミックソング『バーベル~皇帝の新しい服 album ver~』など、過去でどの作品よりも高カロリーでひん曲がったキャラクターが寄せ集められてます。

 

 『AWAYOKUBA-斬る』もその系統のナンバーの一つですが、これは流石にイントロが長すぎ。演奏陣が奮闘するわけでもなく、緊張感を煽ってる風なストリングスだけが大胆な曲展開もなしに3分も鳴ってるっていう。これは『7th Trigger』のカップリングに収録されてるテイクを聴いたほうがいいっすね。ストリングス・ピアノ・サックス・シンセ・打ち込みリズムなど、外部の音を次々繰り出す後半のめまぐるしい展開はこのテイクでも変わらず採用されてるので、その点は安心。

 

 

 そんな中、ストレートかつ素直な演奏・曲展開で聴かせるメロディアスでセンチメンタルなミドルロック『THE OVER』、音数を極力絞って 隙間を活かしたアプローチがウーバーにしては新鮮だった ミドルスロー曲『此処から』、虚しさや人肌恋しさを伝えるような歌唱と、それを引き立てるシンプルな演奏が耳を惹く『NOWHERE boy』と、全体的にひたすら押しまくるばかりでなく、ちゃんと引きを弁えている曲も用意されてるのがいいです。

 

 歌詞は 全体を通して千田琢磨的に言うところの”Time is Life”を訴えるようなものが多かったですね。 “Time(時間)”は”Life(命)”と同等に尊いものなんだと。「芸術的濃密な瞬間を迎えに行こう」(『LIMITLESS』)とか「もうこぼさぬように此処にある大切な出逢いを抱きしめる」(『NOWHERE boy』)とか、結局のところ お馴染みのTAKUYA∞節がスパークしてるってトコに着地しちゃうんですけど。

 

 メロディアスな曲が少ない上に 様々な面でわけわかめな要素が増幅しちゃったりもして 聴き手を篩にかけてきてますが、私的には大いにアリ。てゆーか至極痛快。前作『LIFE 6 SENSE』に引けを取らない良作です。

 

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