アルバム感想『Rainbow』 / 山本彩

Rainbow(初回限定盤 DVD付)
『Rainbow』 / 山本彩
2016.10.26
★★★★★★★★★☆

01. レインボーローズ ★★★★★★★★★☆
02. 雪恋 ★★★★★★★☆☆☆
03. ヒトコト ★★★★★★★★★★
04. 彼女になりたい ★★★★★★★☆☆☆
05. 愛のバトン ★★★★★★★★☆☆
06. BAD DAYS ★★★★★★★★☆☆
07. 月影 ★★★★★★★★☆☆
08. スマイル ★★★★★★★★☆☆
09. 心の盾 ★★★★★★★★☆☆
10. ひといきつきながら ★★★★★★★★★★
11. 疑問符 ★★★★★★★★☆☆
12. 幸せの欠片 ★★★★★★★☆☆☆
13. メロディ ★★★★★★★★★☆

 

スポンサーリンク



 

NMB48のメンバーの一人・山本彩ちゃんの1stオリジナルアルバム。

亀田誠治師匠をプロデューサーに迎えて制作された作品で、全13曲中7曲で彼女自身が作曲(作詞は6曲)を手掛けています。

 

全体的にスタンダードなポップロック集といった趣で、さらに言うと古き良き90s J-POPといった感じも。その印象を決定づけているのは歌メロ。全13曲中13曲がそうなんですが、彼女自身が手掛けた楽曲が特に。あいのり主題歌チックな雰囲気のミドルバラード『雪恋』とか まさしくって感じですもんね。

 

 

サウンドは基本的に生のバンドサウンドがメインで、ザ・亀田節のひとつであるストリングスアレンジもあちこちで取り込まれてます。大半の楽曲でそれが効果的に作用しているのですが、オーソドックスなスローバラード『幸せの欠片』だけはちょっとなあ。楽曲そのものがベタな作りだってのに、そこへ本領発揮と言わんばかりの大仰アレンジを持ってこられると どうもくどく思えて私にはちとキツイっす。メロディと歌自体はいいんだから、もちっとシンプルな仕上がりにすればよかったのに。

 

サウンドプロダクションはクリアーかつ覇気のある音触りでかなり良好。アーティスト山本彩としてのマニフェストを込めた開放的なポップロック『レインボーローズ』、スタジアムロック風の『彼女になりたい』、亀田師匠が提供した いつぞやのアヴリルっぽいライブコンシャスなロックナンバー『スマイル』といったアップナンバーは特にそれが有用して気持ちよく響いてきます。

 

歌詞は、ザ・J-POPって感じの失恋系なんかがあったりするものの、アイドルにありがちな 上辺だけを取り繕った的なポジティブフレーズをただ羅列しただけなんてモノはなく、中には自身の陰の側面から引っ張り出して来たようなものもあったりします。

 

にしても「人は何故この地球に生まれてきたのだろう」なるワードが初っ端から飛び出す レゲエちっくな『月影』はなかなかスケールがデカめでちょっと驚き。しっとりまったりした雰囲気と対比させる意図があってのこの歌詞、ということなんでしょうか。なんだかよくわからんが、アイドルの時には魅せない一面を魅せているというのは純粋にいいこと。

 

 

上記ナンバーの他にも、必殺の哀愁メロが存分に活きた疾走ミドルロック『ヒトコト』、サビの変メロでアッー!と驚くミドルスロー『愛のバトン』、自作曲で唯一 日本語と英語がチャンポンした オリエンタル風味のシリアスミドル『心の盾』、アナザースカイでお馴染みの、アコギとブルースハープがメインの清涼ソング『ひといきつきながら』、彼女が紡いだメロディ、秋元による歌詞、楽曲を牽引する二本のギターが一体となって織りなす霧掛かったムードがクールでカッコいい『疑問符』、TAKUROが提供した まんまGLAYすぎるクール&メランコリックなミドルロック『BAD DAYS』、スガシカオが提供した 70sソウルテイストの『メロディ』など、いずれもキャッチーかつ良い意味で普遍性を伴った楽曲で好感触。

 

っていうか『365日の紙飛行機』ソロバージョンを入れてこなかったのが意外。48Gに限らず昨今の日本のミュージックシーンにおいても特に知名度・人気が高い曲だってのに なかなか強気だなあと思う一方、「『365日の紙飛行機』≒山本彩」といっても過言ではないし、アルバムを売る上では強力な求心力となるのは間違いないんだから普通に収録すりゃいいのにとも思ったり。

 

難を言うなら、楽曲の作風然りプロダクション然り、良くも悪くも優等生気質を貫いているから、そこで物足りなさを感じてしまったかな。単なる「真面目君」じゃなく「優等生」であるトコはまさに山本彩をモロに反映してはいるのだけど、フレキシブルに遊び心を忍ばせているのもまた山本彩なので、何かしらエッジの効いた要素があったらベターだったなと。

 

あと、かつてガールズロックバンドとして活動していた経緯があるものの、今回は「ロックスター」「プレイヤー」としての側面はほとんど表出していないので そこもちょっと惜しいなと思ったりしますが、これまでFNS歌謡際や音楽の日、UTAGE!など、様々な音楽番組でいちシンガーとして実績を積んできて、それがようやく「山本彩」名義で、しかもオリジナル楽曲で音源化されたわけですから、これだけでも十分すぎる内容ですよね。まあ今回はシンガーソングライター、特にシンガーとしての彼女にフォーカスを充てた作品ということで。

 

ソロアーティストの第一歩としては上々の一枚に仕上がってるんじゃないでしょうか。彼女のソロデビューまでの経緯や楽曲の背景などを全く知らなくても、内輪ネタなど推し補正ありきの要素が皆無だし、聴き手を選り好みするタイプの歌声ではないので問題なく楽しめます。90s J-POPが好きな人は是非ともって感じで。

 

スポンサーリンク




コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です