月別アーカイブ: 2021年4月

2021年3月 楽曲レビュー #3

◆『泡』 / King Gnu

◆『Backwards』 / 三浦大知

◆『紫の夜を越えて』 / スピッツ

◆『yol feat. 佐藤千亜妃』 / 古川本舗

◆『一寸の赤』 / yama

◆『FREEDOM』 / ジョン・バティステ

◆『Leave the Door Open』 / Silk Sonic (Bruno Mars×Anderson .Paak)

◆『Voyage of the Future』 / GYZE

◆『magical mode』 / 花澤香菜

◆『ZEROからハジメテ』 / 倉木麻衣

 

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『泡』 / King Gnu

前作『三文小説』がラルクで言う『forbidden lover』の立ち位置なら、今回の曲は『浸食〜lose control〜』みたいなもん。もちろんサウンドは1ミリたりとも似ちゃいないけど、ポップさや分かりやすさから大きくかけ離れてるとか、スターダムに君臨してもなお(むしろ「だからこそ」かも)そういう曲を単体でリリースできちゃうという意味では共通してますよね。

なんというか、儚さや虚無感を表現すべく「深海に沈んだきり泳ぐ気力を失くして潮流に翻弄される様」を克明に描いた楽曲って感じがしますな。それもメロディや歌詞じゃなく、サウンド・アレンジ面が主戦力になってるのがまた。ボーカルのエディットやエレクトロニカサウンドが織りなすこの浮遊感と重厚感、凄いっすよね。息苦しいような心地いいような…っていう感覚に陥ってしまってなかなか危うい。

『三文小説』に続き、また私を地獄の果てに落とす気かと。私がこの曲をBGMに死を迎えた際には性懲りもなくエクストリーム逮捕されてしまえと、そう言いたくなるほどの これまた深淵なナンバーなのでありました。

 

 


『Backwards』 / 三浦大知

全大知ヲタクが歓喜した 約2年ぶりとなるNao’ymtとのタッグ!
80sテクノを下敷きにしてるのに、感触がものっそくフューチャリスティックなんですよね。常に勢いが止まらない時代の潮流を象徴してるというか。
変化を恐れずトレンドを先取りする姿勢を改めて示した歌詞と、波に流されることなく自らの意思で乗りこなす 体幹がしっかりしたボーカルが、そんなサウンドとバチバチにシンクロしてるのがまたカッコいいっすよね。
孤高のエンターテイナーとしての揺るがぬ矜持をまざまざと見せつけられた感がして今回もめちゃくちゃ痺れました。何回痺れさすねんわれというか、いいかげん痺れに慣れろやって感じですけども。

カップリングの『About You』もNao’ymt提供曲で、こちらは途方もない広がりと深みを有したバラードナンバー。
やっぱりサビでのトンデモ級にハイトーンなファルセットがハイライトですかね。感情の皮膜をぶち破る衝動性がありつつも荒削りじゃなく端正に響かせてるのが「技術面に長けた人の歌」って感じでいと凄まじ。歌だけじゃなく、ゆったりと しかし強い圧でうねるシンセベースもこの曲の旨味どころ。

 

 


『紫の夜を越えて』 / スピッツ

スピッツお馴染みの情緒的で力強いロックナンバー。ではあるのですが、いま現在コロナ禍の現状を踏まえた描写が内包されてるのがイレギュラーな特徴。
しかもその核となっているのは、今だけじゃなく10年後もきっと有効性が保持された不変にして普遍的なメッセージだから、タイムリーでありつつも結局は恒久的。んーなんかすげーなそれ。陳腐な言い回しでアレですけど、信頼と実績のスピッツサウンドここにあり!って感じの名曲どすな。

 

 


『yol feat. 佐藤千亜妃』 / 古川本舗

なして今までこの二人の共演がなかったんや、ってくらいに驚異的なケミストリーが巻き起こっちゃってます。
雨が滴る何気ない日常の中で ふとした瞬間に滲んで見えた幻想的な情景。それを、煌びやかだけど物憂げな音色で網膜じゃなく鼓膜に訴えかけているような楽曲ですね。
艶と翳りがほんのり浮かび上がる千亜妃さんの歌唱がまた美しいし、温度感や色彩の濃淡具合なんかが絶妙なんだよな。

 

 


『一寸の赤』 / yama

メランコリックなミディアムソウルですか。これもまた過去作に引けを取らない優良なナンバーですな。
装いはめっさ洗練されていながら高尚にならず日常に溶け込んでるトコは これまでと共通した特徴であり強みでもあるし、yamaさんの歌唱も 作風に応じて柔軟に着こなしている傍ら、芯の部分は今までと一貫してるのがエエよな。
情感は豊かでも 切なさにどっぷり耽ったりせず、クールかつ穏やかに振る舞ってるというか。これまでと違う一面を見せつつも「女性が憧れる女性」像はしっかり堅持してるんですよね。
やっぱこの人の歌めっちゃ良いっすわ~。…って、これまた一体何べん再認識しとんねんって感じですけども。

 

 


『FREEDOM』 / ジョン・バティステ

腰の動きを抑制しがたい密室的なファンクサウンド。そして、ストッキングを取って すっぽんぽんにして 素っ頓狂に立ち振る舞う 野生児チックなフロウ。演り手があからさまな変態なら、聴いてるだけで全身が火照ってまうこっちも負けじと変態だということを認識させられたナンバーでありました。

 

 


『Leave the Door Open』 / Silk Sonic (Bruno Mars×Anderson .Paak)

Silk Sonicって何ぞや?って感じですけど、ブルーノ・マーズとアンダーソン・パークによるユニットの名称だそうで、近々アルバムのリリースも予定してるんだとか。
70s風味のレトロなソウルサウンドと彼らのスウィートでイロっぺーボーカルワークの掛け合わせが秀絶すぎる!
終盤の「ブーブブブーブブブーブブ♪」ですら 超絶美しいとか一体なにごとって感じだし、イントロやサビでの「キュルルルル♪」っていう光の雫が零れ落ちるようなギターからしてもうロマンティック極まりないし、胸の中のキャンドルが溶け落ちそうになってまうわ。
本当の勇気を見せなくたって いくらでも呉れてやるぞと言わんばかりにロマンティックあげ放題。愛を込めて札束をばら蒔くような感覚で始終 極上の歌唱をお届けする名曲であります。

 

 


『Voyage of the Future』 / GYZE

メロディの美しさは今に始まったことじゃないけど、今回は讃美歌かってくらいの神々しさを照射する超絶な美メロ!だってのに、クリーンボーカルいっさいナシで、デスボイスと獣じみたシンガロングでひたすら歌い通してるのが改めて凄い。
このバンドに対してこの言及は野暮かとは思うけど、クリーンなハイトーンで高らかに歌い上げるスラッシュメタルではあかんのか?どうしてもデスメタルでなきゃいかんのか?それとも地獄から這い上がって輝かしい未来を奪取するみたいな意味合いがあってこうなったとか?
その一方で、カップリングのAcoustic Orchestra Versionは、歌ナシではあるものの、ギターのアルペジオと厳かなオーケストラアレンジで極上の美メロを存分に活かしきっていて素晴らしいの一言!

 

 


『magical mode』 / 花澤香菜

遂に鬼滅の刃声優(まあ間違いではない)ざーさんもサブスク解禁されたぜいやほい!
そして久々の新曲!原点回帰したアプローチが嬉しくてたまらんのう、って感じですわ。
『恋愛サーキュレーション』に渋谷系の煌びやかなアレンジを掛け合わせたような ファンタジックなポップスで、1stアルバム『claire』好きには鼻息ムフーッ!もののご馳走であります。
パート毎にガラッと模様替えする展開が楽しいし、その忙しない流れに順応する ざーさんの役者っぷりも聴きどころの一つですな。
良い曲っす。スローペースでも無問題なんで、この路線で継続していってほしいです。

 

 


『ZEROからハジメテ』 / 倉木麻衣

遂にスマスマヲタクの天然ヒロイン・Mai-Kも一部ではありますがめでたくサブスク解禁!
そして久々の新曲!なのですが、ワンコーラス聴いて衝撃が走りました。なんやこれ、2011年らへんを想起させるエレクトロポップやんかと。
これ別に10年前のトレンドのリバイバルとかノスタルジー喚起とかを狙ったわけじゃなく、単に10年くらい時代が遅れてるってだけの話だよね?もしかして、倉木麻衣ちゃんだけじゃなく、周りのスタッフや制作陣も全員まとめて天然ってことなんか?
ただ、ここ数年の中ではブッチギリに良い曲なのよね。麻衣ちゃんの曲をここまでリピりまくるとかマジで何年ぶりかしらん。間違いなく怪我の功名ですけど、久々の大当たりでした。

 

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2021年3月 楽曲レビュー #1

◆『旅路』 / 藤井風

◆『彼と私の本棚』 / アイナ・ジ・エンド

◆『Dream on the street』 / DA PUMP

◆『Together feat. BASI』 / Nulbarich

◆『Play Back』 / FANTASTICS from EXILE TRIBE

◆『Sacrifice』 / ビービー・レクサ

◆『Last Day On Earth』 / beabadoobee

◆『A Place In My Heart feat. moumoon』 / tricolor meets 多保孝一

◆『キラキラナイトミュージック』 / Citrus in the rain

◆『Evolve Forward in Hazard』 / Fear, and Loathing in Las Vegas

 

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