アルバム感想『GiANT KiLLERS』 / BiSH


『GiANT KiLLERS』 / BiSH
2017.6.28
★★★★★★★★☆☆

[DISC-1:GiANT KiLLERS]
01. GiANT KiLLERS ★★★★★★★★★☆
02. Marionette ★★★★★★★★☆☆
03. Nothing. ★★★★★★★★★☆
04. 社会のルール ★★★★★★★★☆☆
05. VOMiT SONG ★★★★★★★☆☆☆

[DISC-2:iNTRODUCiNG BiSH]
01. スパーク ★★★★★★★☆☆☆
02. BiSH-星が瞬く夜に- ★★★★★★★★★☆
03. MONSTERS ★★★★★★★★★★
04. サラバかな ★★★★★★★★☆☆
05. ぴらぴろ ★★★★★★★★☆☆
06. OTNK ★★★★★★★★★☆
07. beautifulさ ★★★★★★★★☆☆
08. ALL YOU NEED IS LOVE ★★★★★★★★☆☆
09. DEADMAN ★★★★★★★★★☆
10. オーケストラ ★★★★★★★★☆☆
11. 本当本気 ★★★★★★★★★☆
12. プロミスザスター ★★★★★★★★★☆

 

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 なにやら物騒なジャケ写が目を惹き 聴き手をドン引きさせる(笑)初のミニアルバム作品。前作より約8ヵ月ぶりにリリースされたアルバムです。私が手に取ったのはiNTRODUCiNG BiSH盤で、DISC-2は過去の楽曲を現メンバーで再レコーディングしたベスト盤同然の内容となっておりば。

 

 ミニアルバムということですが、これといったコンセプチュアルな要素は見当たらないし、かといって前作の続編だとか番外編だとかそういう感じでもない。ただ、タイミング的には シングル『プロミスザスター』のヒットなどで 前作リリース時以上に人気や注目度がさらに高まっている中でのリリースということもあり、2017年6月時点でひとまず出来上がっているBiSHのスタイルを簡易的にでも提示しておこうかなみたいな意図はあったのかもしれませんね。もはやBiSの二番煎じなんかではないぞと。前作はなんかBiSのイメージに近接してしまった感があったけど、あのブス達とは別の道を進んでんだ一緒にすんなしと、まあそういうことでございますよね。

 

 順序が前後しちゃってアレですけど、まず[DISC-2:iNTRODUCiNG BiSH]のほうから触れていきます。いくらメンバーチェンジがあったとはいえ、また『スパーク』『BiSH-星が瞬く夜に-』『MONSTERS』『サラバかな』を再録したんかいと。もうこれで3度目やぞと。まあ再録するのはなんら問題ないんですけども、それならサウンドプロダクションも もちっと向上させて欲しいなってのが正直なトコ。てか肝心の『オーケストラ』が大して変わってないやん!明らかに未完成な状態のまんまパッケージングしないで ちゃんとプロダクションの改良と今の実力でのボーカル録りに着手してくれよ。不満といったらこれくらいですかね。ベスト盤を用意すること自体には異論はないし、ラインナップ的にもまあええんちゃうかと。

 

 本作に先駆けてリリースされたシングル曲であり、彼女たちの代表曲でもある『プロミスザスター』は、雄大なストリングスアレンジを纏った凛々しさ溢れるアップナンバー。前作収録の『オーケストラ』を洗練させたような仕上がりですね。ていうか、この手の楽曲って『オーケストラ』に続いてまだ2作目なのにここまで飛躍的なアップデートを果たせちゃうもんなんすか。サウンドプロダクションは前作より良くなってるし、一歩一歩踏みしめるような力強さがある演奏もいい。アイナの歌唱も楽曲に飲まれることなく言葉にしっかり意味と力を宿していて実に頼もしい。BiSにはなかった新たなスタンダードがここで確立されたのでありました。

 

 

 そして本編[DISC-1:GiANT KiLLERS]。リード曲である『GiANT KiLLERS』はBiSHのアンセム的存在として位置づけられそうな熱狂ハードコアナンバー。勇猛さと不可解な偶像崇拝感を演出するシンフォニックアレンジがスリリングでなかなかよろしいです。そのサウンドやオーラに飲み込まれないメンバーの歌いっぷりもまた良きかな。各メンバーの「みなさま!よしなに!」のシャウトもサマになってるし…と言いたいトコですけども、アユニとハシヤスメはハナからシャウトする気ナッシング!笑 そういうひたすら我を通すスタイルがユーモアとして有用してるのも面白味の一つですな。

 

 

 もう一曲注目したいのが『Nothing.』。煌びやかなメロディとデッカいスケールを携えたロックナンバーということで、言ってしまえば『オーケストラ』『プロミスザスター』系統の楽曲ですな。『プロミスザスター』で確かな手応えがあったというか味を占めたというか、早くもこのスタイルが定番化したことを意味しているわけですが、これも実に手堅い出来。そしてこの曲は旧BiSのラストシングル『FiNAL DANCE』に対するアンサーソングになっているんですよね。「FiNAL DANCE放たれて始まる景色の先を見ていたいだけ」「悔しいな泣きじゃくった日々を超えて見えた光だけいまは信じていたいな」と、旧BiSにとって終点となったFiNAL DANCEを経て動き出した自分たちの突き進む道に希望を見出し、さらには『FiNAL DANCE』で綴られた「孤独が運命さ」に対して「孤独が運命なんて言葉虚しいな」と歌うことで、旧BiSとは違う道を切り開いて前進していくことを表明しているわけですね。アタイらはBiSの二番煎じなんかじゃねーんだぞと…いい加減くどいっすか この台詞。

 

 アルバムのジャケ写を象徴しているかのような詞世界の疾走ロックナンバー『Marionette』、こちらもすっかりBiSHの定番スタイルとなった 清々しきスカパンク『社会のルール』、「戻りそうで戻らないゲロが新学期のにおいの悪天候」だの「最寄は孤独へとなる 街である」だの リンリンによるヘンテコな日本語がご期待通りパンキッシュに炸裂した『VOMiT SONG』など その他の楽曲も軒並み好感触だし、どれもこれも「BiSHらしい」と形容できるくらいに板についてきた感がありますな。

 

 全5曲入りとボリュームは控えめですが、BiSHのパブリックイメージに近い楽曲ばかりなので、軽く興味を持った程度の人でも押さえておいて損はないです。

 

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