GLAYの新作『G4・2020』にドキ胸ワクワクさせられたの巻


『G4・2020』 / GLAY
2020.8.12

01. ROCK ACADEMIA
02. DOPE
03. 流星のHowl
04. Into the Wild ~密~
05. Into the Wild (☆Taku Takahashi Remix)
06. Into the Wild (80KIDZ Remix)
07. Into the Wild (BUNNY Remix)

 

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 シングルとしては約1年ぶりとなる作品。
 昨年GLAYは、社会や政治に対するメッセージや、平成の歪な現状を省みつつ令和に向けた希望や生きる姿勢を歌うなど、言葉を伝えることに重点を置いたアルバムをリリースしました。今回のシングルは それとは打って変わって、現在たっぷりと脂が乗っているバンドの勢いを前面に押し出したようなラインナップとなっており、いずれの楽曲も従来のGLAYとは一味違う手法で構築されているのが耳を惹く大きな特徴であります。

 

 まず『ROCK ACADEMIA』は、HISASHIが作詞作曲を手掛けたアッパッパーなロックナンバー。
 Andrew W.Kみたいなパーティーロックにしたいと意識していたそうですが、なるほど確かにそういう大仰大味な感じがしますな。でも個人的にはこの曲からめちゃくちゃ80年代後半~90年代前半の空気を感じるんですよね。始終ド派手に鳴ってるオケヒは、その辺の時期のPOPS/ROCKとか ひと昔前のBUCK-TICKとか布袋寅泰氏を思い出させるし、やたらポップなメロディもBY-SEXUALを連想させるし。なので ここまで言えば誤解されることはないでしょうけど、ひとえに90年代といっても、初期や全盛期のGLAYとは違うし、ましてや小室ともビーイングともSMAPとも全く別モンだぞ、ということを念のため付記。

 

 

 

 あと、GLAYがここまで時代を感じさせる音を鳴らしてるのって かなり珍しい気がするんですよね。『Yes, Summerdays』が80年代歌謡曲っぽいとか、『GOOD MORNING N.Y.C』が往年のロックンロール風だとか、HISASHI作曲のいくつかのナンバーが90s V-ROCKちっくとか、それくらいのような気がするんですけど…って、実際カウントしてみたら予想以上に多かったわ笑。

 そして歌詞は、四半世紀以上に及ぶ自身の音楽史を誇らしげに総括したような内容。そこに登場する「若手ピアノロック」とはOfficial髭男dismのことを指してるそうですが、せっかくだからsumikaやSHE’Sや マカロニえんぴつなどもその中に入れてやってはくれまいか。まあsumikaは厳密に言わずとも全然若手の部類には入らないけど、要するにこの曲には今をときめくバンド達へのエールも込められてるってことよね。ギラギラしたサウンドはもちろん、楽曲に込められた想いも含めてめちゃくちゃ良いです。

 

 

 

 『DOPE』は作曲をJIROが手掛け、作詞はJIRO・TAKUROの共作となったロックナンバー。外部音を一切導入せず、バンド演奏のみで構築されている上に、歌メロやギターのキャッチーさやメロディアスさもかなり控えめ。少し前に『Scoop』というJIRO作曲のアイロニカルなパンクナンバーがありましたが、それ以上に分かりやすさを敢えて加味しないシンプルかつストイックなハードコアサウンドで、音触りもいつになく硬質。そんな楽曲に 渋味を帯びた今のTERUの声が驚くほど嵌まっており、めちゃくちゃカッコいいと同時に如何にも「悪いGLAY」ってな雰囲気が出てるのが良いです。なんというか、麺つゆもトッピングも一切なしで蕎麦を食ってるような感じの楽曲ですな。若しくはカカオ95%のチョコを食ってるような感じ、と言ったほうがいいのか?

 

 

 

 『流星のHowl』は、恒例の「ダイヤのA」タイアップ曲で、これまで同様TERUが作曲を手掛けてます(作詞はTAKUROが担当)。
 過去の「ダイヤのA」タイアップ曲と違い、爽快さやポジティブさを猛プッシュするばかりじゃなく 夢追い人の影の側面や「努力は必ずしも報われるわけではない」という真理に焦点を当てているのが特徴的。と言っても、最終的には前進するための後押しをしているし、サウンドもダウナー化するわけもなく今回も空高く突き抜けているので、ガラッと様相が変わってるわけではないです。
 むしろ大きな相違点はアレンジですよね。打ち込みリズムとEDMを導入してるので、それだけでもうだいぶ新鮮な聴感。まあこれまでにも『シキナ』『嫉妬』『Surf Rider』『GIANT STRONG FAUST SUPER STAR』などで既に打ち込みリズムを導入してはいるんですけども、爽快ポップ系ではこれが初の試みだし、アレンジも上手く嵌まっているので、実に良い選択をしたなと。でもやっぱEDMアレンジが前面に出る間奏部分を聴くと、今更感ハンパないというか「8年くらい前の時点で手つけとけよ」ってどうしても思っちまうのですよね笑。

 

 

 

 そして『Into the Wild ~密~』はTAKUROが作詞作曲を手掛けたナンバーで、今年3月リリースのベスト盤に初収録された楽曲の別バージョンであります。アレンジを手掛けているのは、GLAYの作品では10年前からすっかりお馴染みのDJ Mass氏。クレジットなんぞ確認するまでもなく一聴すりゃ即DJ Massだと判る音触りが 原曲とはまた違う高揚感をもたらしてくれるし、楽曲との相性も中々。

 

 

 

 ほんでさらにさらに、『Into the Wild』のリミックス音源が3曲収められてます。☆Taku Takahashi Remixはm-floの『come again』『miss you』を想起させる軽快で煌びやかな2ステップアレンジが退廃的な原曲に不思議と融け合ってるし、80KIDZ Remixは中箱のクラブに合いそうな閉塞的かつエッジーなサウンドがカッコいいし、BUNNY Remixは原曲が持つスケール感を活かして銀河に瞬く星々をイメージさせる音風景を構築しているし、どれも面白い仕上がり。ダンスミュージック寄りのアプローチが多めだけど、原曲が持つ不穏で退廃的な側面をピックアップしたリミックスを施しても面白くなりそうな気がする。

 

 昨年のアルバムを聴いた時も思いましたけど、今回も決してイメチェンしているわけじゃなく、皆が知っているGLAYに違いはないんですよね。でも、安心安定に安住しようとしない心意気がどの楽曲にも備わっていて、今回はそれが楽曲の面白さやドキ胸ワクワク感に繋がっていると。
 GLAYの魅力と言うと 大半の人は やはりTAKUROのメロディセンスを真っ先に挙げるだろうし 確かにそうだとは思いますけども、メンバー4人がそれぞれキャラ立ちした質の高い楽曲を生み出せるというのも現在のGLAYの立派な強みだし、今回の収録曲だけ聴いてもそれは容易に汲み取れるはず。GLAYの楽曲はもう20年以上前から今もずっとリアタイで聴き続けてはいましたけど、シングルでここまで「うおっ!」ってなったのはほんと久々だったんで あーだこーだ色々と書いてみたまでであります。ほんとGLAYってピーク果てしなくソウル限りなくなバンドだな。

 

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