平成の音楽を総括するの巻#17【平成17年(2005年)】

ではでは平成17年、つまり2005年。この年からですね、iTunes Music Storeが日本でサービスを開始したのは。音楽のダウンロード販売がここから本格化するわけですが、私がiTunesやiPodを利用するようになったのはここから8年も後のこと。そして この期に及んでまだMDウォークマンとか使ってました。いやあ実に愚かです自分。

 

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★平成17年(2005年)

【SONGS BEST 20】

◆『さくら』 / ケツメイシ
◆『青春アミーゴ』 / 修二と彰
◆『HEY!』 / m-flo loves Akiko Wada
◆『ハッピー☆マテリアル(5月放送分)』 / 麻帆良学園中等部2-A
◆『ETERNAL BLAZE』 / 水樹奈々
◆『Metamorphoze ~メタモルフォーゼ~』 / Gackt
◆『仮面』 / タッキー&翼
◆『LIFE』 / YUI
◆『ENDLESS STORY』 / REIRA starring YUNA ITO
◆『BOHBO No.5』 / サザンオールスターズ

◆『月光花』 / Janne Da Arc
◆『友だちへ~Say What You Will~』 / SMAP
◆『Link』 / L’Arc-en-Ciel
◆『COUNTDOWN』 / HYDE
◆『CLEVER SLEAZOID』 / Dir en grey
◆『未来』 / Mr.Children
◆『抱きしめる』 / BoA
◆『俺たちには土曜日しかない』 / 氣志團
◆『君と逢えた奇蹟』 / day after tomorrow
◆『realize』 / melody.

 

【ALBUM BEST 10】

◆『Kezia』 / Protest The Hero
◆『AWAKE』 / L’Arc-en-Ciel
◆『musicmind』 / V6
◆『The Cookbook』 / Missy Elliot
◆『JOKER』 / Janne Da Arc
◆『RED~Love is all around~』 / COLOR
◆『vertical infinity』 / T.M.Revolution
◆『Confessions On A Dance Floor』 / Madonna
◆『Withering to death.』 / Dir en grey
◆『You Could Have It So Much Better』 / Franz Ferdinand

 

 

ということで、2001年あたりからCDセールスが著しく下落するようになったわけですけど、本格的なチャート崩壊の序章はこのあたりから始まったように思います。

 

まず、今となってはなんら珍しくない複数商法。主にジャニーズ系やヴィジュアル系が手をつけており、タイプによってカップリングが異なるとか、特典DVDの内容が異なるとか、全タイプ揃えないとキャンペーンに応募できないとか、ファンにさらなる負担をかけてチャート対策と金儲けに走る手口が流行するように。KinKi Kidsは2002年あたりから着手していたのですが、この時期になるとSMAP以外のジャニーズはほぼ全て複数商法がデフォになってました。そのおかげで(そのせいで)この辺りから年間チャートの上位にジャニーズ系の楽曲が多々ランクインするようになったわけですね。

 

そしてもう一つがアニソン。アニメタイアップ曲ではなく、アニメ専門のアーティストや声優陣が歌う そのアニメと密接的にリンクした楽曲(OP曲、ED曲、挿入歌、キャラソンなど)がチャート上位にランクインする場面が目立つようになりました。ドラえもんやサザエさんみたく日本人なら誰もが知ってるような作品じゃなく、主に深夜に放送されてる1,2クールのアニメで流れてる楽曲なので、当然知る人ぞ知るニッチなものばかりなわけですが、セールスのレベルが低下してるので1万前後ヒットすればベスト20くらいなら普通に入れちゃったりするんですよね。

 

特に凄かったのが「魔法先生ネギま!」関連の作品。これがアニメ化したのは2005年1月で、そこから約半年ほど放送されてました。OP曲『ハッピー☆マテリアル』を毎月異なるキャラクター数人が異なるアレンジで歌っており、それが毎月毎月リリースされるわけですよ。同じ『ハッピー☆マテリアル』を2月から8月まで7ヵ月連続リリースという ジャニーズやヴィジュアル系とはまた違う怒涛の販売手法に手を出し、いずれのバージョンも初動2万以上、累計4.5万以上のセールスを記録。ランキングで言うと7作中6作がベスト10入り、4月と6月のバージョンがベスト3入りしてしまったんですよね。今でこそアニソンは市民権を得て MステやらFNS歌謡祭やらNHK紅白でもその手のアーティストが出演するようになりましたけど、当時キモヲタ趣味以外のなにものでもなかったわけですから、チャートマニアからしたら絶望感が半端なかったことでしょう。私的には『ハッピー☆マテリアル』の5月バージョンがいちばん好み。キラキラユーロアレンジとロリロリボーカルの組み合わせがツボだったので。他にはロック、サンバ、メルヘンなどのテイクが存在しますが、どのテイクが一番人気なんでしょう?ちなみに、↓上がオリジナルテイク(1月)で、その下が5月のユーロテイクです。

 



 

てなわけで、この年の楽曲トップにはケツメイシ『さくら』をセレクト。和の情緒とノスタルジックさを押さえた淡く切ない美メロ、不思議とメロディアスなラップ、テンポ感があって程よくノれる四つ打ち、回顧系の恋愛歌詞と、いかにも10代20代が好みそうな要素をバッチリ完備してます。ほんで、萩原聖人と鈴木えみを起用したドラマ仕立てのMVも楽曲人気に大きく寄与してました。とまあ他人事のように綴ってますけど、私も当時この曲にド嵌まりしてました。わざわざ桜がある公園や通りまで行ってこの曲を聴いて 恋愛経験もろくにないくせして物思いに耽っちゃったりして。ベタだけどやっぱ名曲っすね。あと、今考えると、楽曲やMVなどのスタイル的に、後の着うた系・スイーツ系楽曲のブームの先駆けとなったのはこの曲なんじゃないかと。

 


 

続く『青春アミーゴ』(修二と彰)も個人的にかなり好きな曲ですけど、世間的にも特大ヒットした曲だし、今さら私がどうこう言う必要もないですよね。程よく熱くて切なくてダサカッコいいジャニーズ歌謡の超傑作。タイアップ先のドラマはよく分からんがリリース当初からどっぷり嵌まってました。亀梨と山P、どちらも誇らしき同世代イケメン。

 

和田アキ夫をゲストに迎えたm-flo『HEY!』は、アキ夫の歌声を遊び道具感覚で面白おかしく乱用したファンキーな電波ソング。「ェーイ ! ェーイ ! ェーイ ! ェーイ !」のループとか「ゲベチョメゲベチョメゲベチョメゲベチョメゲベチョメゲベチョメゲベチョメゲベチョメ!」とか明らかにふざけてるやん。こんなん聴いちまったら噴飯もやむを得ないでしょ。m-floの全楽曲の中でもおふざけがかなり出しゃばった珍曲。

 


 

ガンダムタイアップがついただけでなくジャケ写やMVでもコラボレーションが実現した Gackt『Metamorphoze ~メタモルフォーゼ~』はコズミックなスケール感を有したヒロイックなロックナンバー。ガンダムを全く知らずとも楽曲のカッコよさ一つで我イチコロ。

 


 

伊藤由奈が映画「NANA-ナナ-」のREIRAとして歌唱した『ENDLESS STORY』は『If I’m Not in Love With You』(Dawn Ann Thomas)のカバー。だそうですが、ぶっちゃけ原曲は聴いたことがない。個人的に映画のほうはあまり嵌まれなかったけど、中島美嘉が歌う『GLAMOROUS SKY』も含めて楽曲はめちゃくちゃ気に入った。

 


 

YUI『LIFE』は、サビで一気に解放される繊細で清々しいメロディと、そこに乗っかるフレーズが胸に沁みる この時期のYUIならではの会心の一作。 タイアップ先のアニメ「BLEACH」はよく知らんごめん。

 


 

Janne Da Arc『月光花』は、アニメ「ブラックジャック」OPに起用された効果でまさかの大ヒット。いや、上手く行けば10万くらいは売れるかもなあとか思ってはいたけど、初回盤が初週であっさり売り切れるくらいのビッグ&ロングセールスになるなんて想像つくわけがない。実人気的に明らかにジャンヌよりも上と思わしきアジカンの『リライト』の倍くらい売れちゃったとか、今考えてもやっぱり異常。なんでや。そりゃいい曲ですけども、だってこんな演歌みたいなV-ROCKバラードよ?しかもこのアニメからヒットした曲ってこれ以外存在しないし。よう分かりまへんな。

 

サザンオールスターズ 『BOHBO No.5』は、私的に「こういうのを待ってました!」的 熱くド派手な歌謡ロックナンバー。こういうショー的なノリやアレンジ、そしてライブ映え要素ぎっしりの中に 胸打つ哀愁もしっかり染み込んでるのが良いっすな。ラストの「Good-bye~!!」のくだりとか、不思議なまでに涙腺が刺激されて ジャケ写やタイトルの割りになかなかエモーショナル。

 

タッキー&翼『仮面』はミステリアスかつ情熱的なアップナンバーで私はめっさ気に入ってるんですけども、世間的にはあまりリアクションが芳しくなかったっぽい。まあなんとなく分かる。『夢物語』『Venus』と比べるまでもなくカラオケ受けしなさそうな作風だし。

 

それ以上に一般ウケがイマイチだったのがSMAP『友だちへ~Say What You Will~』。てゆーか、一般どころかファン受けがそもそもあまりよろしくなさそうな感じだもんな。ベスト盤のリクエストに一切かすらなかったし、エリッククラプトンが曲提供とか竹内まりやが詞提供とか あんだけ話題を振り撒いてたのに なんか存在自体がなかったことにされてる感があるけど気のせいか。いや、このウケの悪さ意味が分からん!このハートフルさが胸に沁みてこないんか われ!

 

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そしてそしてアルバムですが、この年のトップにはProtest The Hero『Kezia』をセレクトしました。カナダ出身のカオティック・ハードコアバンドによるデビュー作で、絶叫を交えつつ、エモーショナルで突き抜ける様なハイトーン歌唱で魅せるボーカル、イントロからお構いなく迸りまくるメタリックな2本のギター、硬質かつ鋭い鳴りで以って立ち振る舞うリズム隊、変拍子を多用した不規則で目まぐるしい曲展開で以て聴き手を翻弄する強力強烈なラインナップ。凄いです。初っ端から難解でトチ狂ってます。それでいながらしっかりメロディアスってのがまた凄いトコ。超絶好きな一枚。問答無用にカッコよすぎます。

 


 

L’Arc-en-Ciel『AWAKE』は、やたら疾走感に溢れていたり、反戦的なフレーズが散見されたりと、この時期のラルクならではの特徴的な要素が凝縮された一枚。その一方で、いかにもヴィジュアル系といった感じの妖艶で退廃的なナンバーもいくつか押さえられていたりも。ラルクっぽいというよりhydeっぽい感じのアルバムですけど、これもまたかなり気に入ってるアルバム。

 

V6『musicmind』は、ルーティーン化していたオリアル夏リリースを2年連続パスし、わざわざ発売日をアニバーサリーデイにぶつけただけあって、今までとは比にならないほどの意気込みがしかと汲み取れる充実度の高い一枚。まあラインナップ的にはジャニーズらしいバラエティ感を有したものではあるんですけど、聴かせるタイプの楽曲の訴求力がいつになく高いことと アップナンバーのカッコよさや弾けっぷりがこれまた過去最高ゆえ、私的にV6の中で最高峰に位置するアルバムであります。

 

Missy Elliot『The Cookbook』は、R&B/HIP-HOPというカテゴリーでしっかり統括されていながらも、その中で それぞれ異なるゲストをフィーチャリングするなど 様々なアプローチを掛けることで、濃厚かつエッジーでなおかつ手広いラインナップとなりました。ミッシーの技量の高さと懐の深さ、そしてR&B/HIP-HOPに対するこだわりの強さが窺える名盤であります。

 


 

Janne Da Arc『JOKER』は、前作『ARCADIA』の双子的な位置付けのアルバムで、質的にも前作同様に上々。いやしかし、まさかこれが結果的にラストのアルバムになっちまうとは想像だにしなかった…。てゆーかバブリーでケバケバな歌謡ロック『ダイヤモンドヴァージン』がアルバムのトリを飾ってるのがイマイチよく分からん。さらに言うとオリジナルアルバムのトリが決まってシングル曲になってるのは意図的?それとも偶然?

 


 

COLOR『RED~Love is all around~』は、EXILE ATSUSHIによるボーカルユニットの1stアルバム。コーラスワークやR&Bサウンドに重点を置いており、その大半がロマンチシズムとハートフルさに溢れたメロウな楽曲。『夢で逢えたら』カバーもいいっすねぇ。ハモりが美しすぎてうっとり。ATSUSHIがソロ活動で演るには十分に意義のある内容で、仕上がりも素晴らしい。

 


 

T.M.Revolution『vertical infinity』は、T.M.Rの王道を全うした前半と、西川貴教の本質的な音楽性や貪欲さを詰め込んだ後半とでセパレートされたアルバム。西川くんのルーツであるHR/HM要素と浅倉先生のデジタル&クラシック要素をハイブリッドさせた『progress』とはまた異なる趣で、私的には『progress』なんですけども、本作は本作でまた面白いので良きかな良きかな。

 


 

Madonna『Confessions On A Dance Floor』は、ぶっちゃけ作風はさほど幅広くはなく、明確なクールダウンナンバーもないので、中盤あたりで飽きてきちゃう人も多々いるだろうけど、ながら聴きをすれば 初っ端からケツまで理屈抜きに気持ちよくノれるダンスポップアルバム。曲間を設けずノンストップミックス的なエディットが施されてるのもいいです。

 


 

Dir en grey『Withering to death.』は、ハードコア、ヘヴィロック、ミクスチャーなどを下地に 必死こいた絶叫などを駆使して怒り・痛み・苦しみ・悲しみを吐き散らした一枚。作品自体の素晴らしさはもちろん、後発のヴィジュアル系バンドに多大なる影響を与えたという意味でも、2000年代のV-ROCKを代表するアルバムですな。

 

Franz Ferdinand『You Could Have It So Much Better』は、女子大生にもっともっとモテたいがために演ってみたって感じの踊れるロックアルバム。洋楽の入門アルバムにも最適。

 

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