アルバム感想『藍色ミュージック』 / indigo la End


『藍色ミュージック』 / indigo la End
2016.6.8
★★★★★★★★☆☆

01. 藍色好きさ ★★★★★★★★☆☆
02. 雫に恋して ★★★★★★★★☆☆
03. ココロネ ★★★★★★★☆☆☆
04. 愛の逆流 ★★★★★★★☆☆☆
05. シノブ ★★★★★★☆☆☆☆
06. 悲しくなる前に ★★★★★★★★☆☆
07. 忘れて花束 ★★★★★★★☆☆☆
08. eye ★★★★★★★★☆☆
09. 夏夜のマジック ★★★★★★★★★☆
10. 風詠む季節 ★★★★★★★★★☆
11. music A ★★★★★★★☆☆☆
12. ダンスが続けば ★★★★★★★★☆☆
13. 心雨 ★★★★★★★★☆☆
14. インディゴラブストーリー ★★★★★★★☆☆☆

 

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 約1年4ヵ月ぶりとなるメジャー2ndアルバム。新たなドラマー・佐藤栄太郎氏が加入してから初となるアルバムです。

 

 失恋をテーマにした歌詞や哀愁を帯びた歌謡メロ、素朴さや生活感を感じさせる雰囲気・音作りなど、前作で打ち出されていたこれら要素は本作でも継承されています。が、そのまま前作の続編や姉妹作とはならず、失恋以外にも命を題材に取り上げたものがちょいちょいあったり、リズム隊 特にベースの音が深みを持って強調されていたり、R&Bやディスコなど 直線的なロックに拘らないサウンドアプローチに着手したりと、「indigo=藍色」から連想される感情や雰囲気を演出するための手法をさらに掘り下げてきたような感じがしますな。

 

 前作で多々散見された 哀愁歌謡メロとアグレッシブなアンサンブルを掛け合わせたような疾走ナンバーはせいぜい『悲しくなる前に』くらいなので、ハードかつメロディアスな楽曲や フィジカルを刺激するバッキバキのプレーを求めてる人には本作はちょっとキツいかも(あんま居ないと思うけど)。

 

 『雫に恋して』『心雨』は、メイクがボロボロ崩れ落ちるくらいに泣きに泣いてる歌謡ミドルナンバーで、歌メロと歌詞を主体としたこのスタイルはindigo的には直球も同然。前者やバンドのイメージまんまの失恋ソングですが、後者は死別目前ソングで、死期が迫っている女性目線のフレーズが切なさをじわじわと喚起します。

 

 

 躍動感ある演奏でバックを支える『藍色好きさ』『愛の逆流』なども、飽くまで歌メロと歌詞がメインとなった作りだし、ディスコティックなアプローチを交えた『ココロネ』『ダンスが続けば』、ファンキーなギターで幕開けする『インディゴラブストーリー』にしても然り。

 

 ピアノとアコギがクローズアップされた『風詠む季節』は本作随一の湿っぽさを誇るカビ臭いバラード。川谷絵音のクセが強すぎるボーカルと哀愁歌謡メロとの相性があまりにもバッチリで、湿り気のさらなる増幅に大きく加担してます。その分 気持ち悪さも同等の比率でアップするので、特にファルセットや高音フェイクが炸裂するくだりなんかは 苦手な人にとっちゃ本当に苦痛極まりない感じかと思いますが笑、まあ元々万人ウケする声ではないし、何をいまさらって話か。閉塞感や陰鬱さをより際立たせるサウンドアプローチがこれまた上手い。

 

 

 『eye』は闇っ気と病みっ気が蔓延したミドルロックナンバー。本作のどの曲にも言えることですが、この曲は特にベースの音が強調されてることもあって陰気なムードがより色濃く表れてます。

 

 そして、どういうわけか後になってTikTokでバズってしまった『夏夜のマジック』はまさかのR&Bに着手したミドルスローナンバー。ですが異物感は皆無で、本作全体を包む藍色にしっかり溶け合ってます。いわゆるダンサブルなグルーヴを打ち出してるわけではありませんが、フェミニンなコーラスワークも手伝って 切なさと暖かみを内包した音色が胸に沁みてくる佳曲であります。

 

 

 前述した通り「indigo=藍色」ですから 実質セルフタイトルを掲げてるも同然なわけですけど、バンドの根底のブレなさと様々なアプローチを選択できるフレキシブルさ、アルバムを支配する藍色のムードの貫徹ぶりを思えば確かにタイトリングに相違なし。バンドサウンドを放棄してダンスミュージックに傾倒した小品『music A』ですらもしっかりアルバムのトータリティからはみ出さないよう合わせてきてるし。

 

 一曲一曲はメロディアスでポップだけど、今年(2019年)7月の日本各地の天候と同様に雨続きでちっとも晴れ間が見えないアルバムなので取っ付き易くはないかも。しかし、個人的には徹底した『藍色ミュージック』の全うぶりが素晴らしいなと思ったので、トータル的には前作より好印象でした。

 

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