アルバム感想『Crying End Roll』 / indigo la End


『Crying End Roll』 / indigo la End
2017.7.12
★★★★★★★★★☆

01. 想いきり ★★★★★★★★☆☆
02. 見せかけのラブソング ★★★★★★★★★☆
03. 猫にも愛を ★★★★★★★★★☆
04. End Roll I ★★★★★★★☆☆☆
05. 鐘泣く命 ★★★★★★★★☆☆
06. 知らない血 ★★★★★★★★☆☆
07. ココロネ (Remix by Qrion) ★★★★★★★★☆☆
08. End Roll II ★★★★★★★☆☆☆
09. プレイバック ★★★★★★★★☆☆
10. 天使にキスを ★★★★★★★★★☆
11. エーテル ★★★★★★★★☆☆
12. 夏夜のマジック (Remix by ちゃんMARI) ★★★★★★★☆☆☆

 

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 約1年ぶりとなるメジャー3rdアルバム。インターバルだけを見れば順風満帆に活動しているように思えますが、前年に不倫だの未成年との印象だの騒動になった挙げ句バンドが活動休止になったり、再開後もインディゴのみならず、ゲスの極み乙女。のアルバム制作やDADARAYの楽曲制作、ボカロPユニット・学生気分の稼働なども並行していることを考えれば、この活動のペースは実に驚異的。

 

 そしてアルバム自体もなんだか凄いことになってます。特にコンセプトは設けず、断続的に制作していた楽曲を寄せ集めたアルバムということもあってか、歌謡ギターロックとかシティポップとかマッチョなハードロックとかエレクトロニカとかゲスの極み乙女っぽい曲とか色々演っちゃってるわけですが、前作までで確立された湿っぽさや藍色っぽい色合いなど、インディゴっぽい雰囲気がうっすらと通底してるので、散漫になるどころかオリジナルアルバムらしい まとまりとバリエーションを兼備した一枚になってます。

 

 例によってどの曲もメロディアスでプレイヤーの演奏スキルが活かされてますが、その中でも、スピッツっぽさ漂う歌謡ギターロック『想いきり』、平歌におけるファルセットがフェミニンでやけに透き通っている 古き良きシティポップの現代アップデート版『見せかけのラブソング』、猫を被ってる自分自身を猫に置換した歌詞が切ないミドルスロー『猫にも愛を』、インディゴにしては派手さとラフさがある躍動的なミドルポップ『鐘泣く命』、抜け殻のような気の抜けた穏やかさが却って切なさを浮き彫りにするミドルナンバー『エーテル』がいわゆる歌モノにあたるナンバー。特に『猫にも愛を』は、詞世界で言わんとしてることが楽曲の素朴で みすぼらしい雰囲気も相俟って胸に刺さってきたこともあり、かなり気に入ってます。

 

 

 ピアノをフィーチャーした変拍子インスト『End Roll I』、ピアノとポエトリーリーディングが焦燥感を煽るインスト『End Roll II』、奇天烈な音を引っ掻くように鳴らしたりヘヴィなリフを振る舞ったりとギターが実権を握っている 不穏さ漂うハードロック『知らない血』、こっちがオリジナルと言われても違和感ないほど嵌まりの良い閉塞的なエレクトロニカに改変された『ココロネ (Remix by Qrion)』、霧掛かったデジタリーなアレンジがうっすらとノスタルジーを呼び起こすリミックス『夏夜のマジック (Remix by ちゃんMARI)』などが演奏やトラックの存在感が際立った楽曲達。バンドメンバーによるインストはともかく、電子音楽側に大きく傾倒したリミックスがボートラじゃなく本編にポーンとぶちこまれてるのはさすがに驚き。それが流れに歯止めをかけることなくアルバム展開に有用しているのがまた凄いな。

 

 

 ミドルナンバー『天使にキスを』は敢えて括るなら歌モノナンバーに該当するのかもしれませんが、無機的かつ変則的なリズムと最小限のアンサンブルによる音数控えめなバックトラックが 虚無感や不安定さを醸し出しており、演奏の巧みさと良きアレンジセンスが窺えたりもします。

 

 

 メロウなポップロック『プレイバック』は実にオールマイティー。至極キャッチーな歌メロ、細かなフレージングを盛り込んだリズム隊のプレー、感傷をさらに喚起するコーラス、メリハリを強く意識しルーティーンを回避した曲展開、ロストラブの未練を美化したような歌詞と 全方面に求心力を携えた優等生な作り。

 

 ざっくりとしたまとまりがあるとは言え、コンセプトが設けられてない分ギッチギチな世界観の構築はされてませんが、ポップで通気性の良い曲がいくつかあったりするので、聴き易さという点では前作よりやや上かも。個人的にも強いて言えば前作より本作のほうが好きかな。

 

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