アルバム感想『Groove it』 / iri


『Groove it』 / iri
2016.10.26
★★★★★★★★☆☆

01. rhythm ★★★★★★★★★☆
02. breaking dawn ★★★★★★★★★☆
03. 半疑じゃない ★★★★★★★★★☆
04. ナイトグルーヴ ★★★★★★★★☆☆
05. フェイバリット女子 ★★★★★★★☆☆☆
06. Wandering ★★★★★★★★☆☆
07. 無理相反 ★★★★★★★☆☆☆
08. brother ★★★★★★★★☆☆
09. Fancy City ★★★★★★★★☆☆

 

スポンサーリンク



 

 女性シンガーソングライター・iriの1stアルバムで、これがメジャーデビュー作品となります。

 

 3rdアルバム『Shade』を存分に堪能した後にこのアルバムを聴いたわけですが、まずこの時点で既に 彼女の最たる特徴でもあり唯一無二の武器でもあるスモーキーなボーカルや変に着飾ったり力んだりしないフラットな佇まいなどはしっかり確立されてました。ただ、3rdと比べると声の濃度は幾分ライトというか、少なくとも男の人が歌ってると錯覚することはないっす笑。それでもやっぱりその歌声と RayやViViなどの女性ファッション誌モデルさながらのビジュアルとのギャップは凄まじいもんがあるんで、仮に最初に本作を聴いたとしてもやっぱり衝撃は受けてたと思う。

 

 そして楽曲もいちいち上質。Yaffle(Tokyo Recordings)、ケンモチヒデフミ(水曜日のカンパネラ)、YOSA(OMAKE CLUB)、mabanua、STUTS、Datakestra & ITL(RAP BRAINS)、村田知哉、Dorianといったトラックメイカーが携わっており、彼女の声とすこぶるマッチしたアーバンソウルテイストのナンバーを次から次へとお届けしてくれてます。

 

 ゆったりしたビートと夏の夜風のような心地よさにどっぷり浸かっていたくなる『rhythm』、躍動感あるクールなハウスナンバー『breaking dawn』、甘みや煌びやかさを内包したファンキーなミドルアップナンバー『半疑じゃない』、変拍子を織り交ぜたトラックやボーカル・ラップの節回しがヒップホップ的な『ナイトグルーヴ』、気怠いボーカルと鋭いラップとの対比が効いたメランコリックなミドルナンバー『フェイバリット女子』、そのラップのチャキチャキぶりが本作で最もスパークしている『無理相反』、シンプルかつ淡泊なリズムワークが却って心地良いスムーシーなR&B/HIP-HOP『Wandering』、切実でエモーショナルな歌唱が胸を打つアコースティックテイストの『brother』、『I Love your Smile』(Shanice)を思わせるリフレインが耳を惹くチル系R&B/HIP-HOP『Fancy City』と、夏の深夜のトーキョーシティで車走らせながら聴くと気持ちよさそうなラインナップ。

 

 

 そんな楽曲達も然ることながら、歌詞もまた良いですよね。単なる雰囲気モノでもリズムとして機能するだけのアイテムでもなく、フランクなワードを交えつつ 20代女子の不器用さ、葛藤、ゆるぎない意志、そして飾り気のない素の一面などを綴った言葉たちが 東京の夜景を連想させる楽曲とマッチしてリアルに響いてくる。

 

 シンプルに良いアルバムだと思うし、これ一枚聴いただけでもiriというアーティスト自体に好感が持てます。見てくれも歌声も音楽もアーティストとしての在り方も込み込みで 女性から見てカッコいい女性だし、何らかの契機で大ブレイクした時にゃメディアからカリスマだの何だの言われちゃいそうな感じがするというか笑。

 

 ジャンルはちょっと違うけど、SuchmosやAwesome City Clubが好きなら聴いてみるといいかもしれませんね。ほんで、本作を気に入った人は、アレンジやプロデュースで携わったクリエイターたちが他のアーティストに提供した楽曲を聴いてみると楽しみがより広がるんじゃないかなと。

 

スポンサーリンク




コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA