アルバム感想『storytelling』/ 華原朋美


『storytelling』/ 華原朋美
1997.12.24
★★★★★☆☆☆☆☆

01. save your dream [album mix] ★★★★★★★★★☆
02. Every morning ★★★★★★★☆☆☆
03. afraid of tonight ★★★★★☆☆☆☆☆
04. たのしく たのしく やさしくね [album version] ★★★★☆☆☆☆☆☆
05. You just gonna sing a song ★★★★★★★☆☆☆
06. I wanna go ★★★★★☆☆☆☆☆
07. LOVE IS ALL MUSIC [new mix] ★★★★★★★★☆☆
08. storytelling [instrumental]
09. Hate tell a lie [album mix] ★★★★★★★★★★
10. You don’t give up ★★★★★★☆☆☆☆
11. afraid of tonight [TK mix] ★★★★☆☆☆☆☆☆
12. たのしく たのしく やさしくね [TK remix] ★★★☆☆☆☆☆☆☆

 

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 約1年半ぶりとなる2ndアルバムです。

 

 トモちゃんにとっても小室先生にとっても間違いなく渾身の一作であり名実ともに代表作にもなった前作『LOVE BRACE』。それに比肩する名盤のような雰囲気をジャケ写で醸し出してますけど、中身は全然違います、悪い意味で。

 

 さすがにこれはお座なりすぎやしませんか。前作と違ってコンセプトも何もあったもんじゃないし、シングル5曲+インスト1曲+リミックス2曲+まっさらな新曲4曲、という埋め合わせによって辛うじて作り上げられたも同然の構成だし、何より新曲の出来があんまりすぎ。それに加え トモちゃんのボーカルが酷いことになっちまってて目も当てられない。はっきり言って下手っすね。でもこれは明らかにボーカルディレクションに問題というか悪意があるとしか思えん。

 

 リード曲と思わしきキャッチーで爽快なポップソング『Every morning』はメロディがシンプルで曲構成も実に簡素。それだけならまだしも、問題はボーカルですよ。普通に歌えば普通に良い曲になったのに、サビの「we~are~げぇりべぇらぁあ~~♪げぇりべぇらぁあ~~♪」とか「うぉ~お~おぉおぉわぁあ~~♪」とかヤケクソ気味に歌っちゃってるし。

 

 如何にも90年代US市場のR&Bって感じのサウンドを小室風にやってみた的な『afraid of tonight』、R&Bとニュージャックスウィングが混在したアダルティなミドル『I wanna go』では思っくそボーカルに機械処理を施しています。なんだこりゃ、もしかしてPerfumeの先取りですか?これはトモちゃんがあまりに歌えてないが故に取った措置ですか、それとも単なる趣味か何かですか。何にしても確かにトモちゃん ちっとも歌えてなくて 機械処理されてるトコ以外はまともに聴けたもんじゃないですけど、そもそもトモちゃんにこの手の楽曲を歌わせようとした意図がまったく掴めないんですけど。一体何考えてんだ、小室先生!

 

 桃の天然水の初代CMソングとしてお馴染みの『You just gonna sing a song』は、サビに限ればシングルカット耐性を有しているように思えるミドルナンバーですが、いかんせん歌詞がイミフすぎ。「あなたはあなたの好きな歌を歌ってほしい」ってなんぞ?これ完全にトモちゃんに向けた小室目線のフレーズだよね?それを何故トモちゃん自身に歌わせとんねんって話ですけど。さらに言うと「あなたは電車の中で 大声で叫んでみたい」って何??これはインチキ占い師のしょーもない予言ですか?小室先生の歌詞にたまにあるんだよね、日本語でおkって言いたくなるようなフレーズが。

 

 カネボウ化粧品 REVUEのCMしか思い出しようがない瑞々しいバラード『You don’t give up』は私的に可もなく不可もなくな感じだけど、これはまあ。

 

 インストである『storytelling』は音色こそ美しいですが なんとも悲愴的な響きで、何故こんな曲を5分も聴かされなあかんねんって感じ。しかし、この曲は次作でとんでもない姿に変貌して我々の鼓膜を蝕んでくるのでありました。

 

 ほんでシングル曲。ロッテ「紗々(さしゃ)」のCMでガンガン流れてた『save your dream』は爽快で伸びやかなポップナンバーで、これは真っ当に良い曲。Aメロの突き抜けに突き抜けたハイトーンボーカルもちょっとした話題になりましたね。銀座ジュエリーマキのCMでお馴染みだった『LOVE IS ALL MUSIC』もジャケ写やMVのクラシカルな装いの割りに地味な仕上がりだけど、これも良い曲。

 

 またまたカネボウ化粧品 REVUEのCMでお馴染みの『Hate tell a lie』は私的に本作で最も好きな楽曲ですが、これは随所でヤバさが滲み出ています。サビ終わりの「輝き~た~くてぇ~~~~えぇゃぁぁ~~うゃぁ~~~♪」っていうラリった歌唱、何なんこれ一体!?シンプルにカオスなんですけど。「ほらそこの飲んだくれ 飲み過ぎなあの子を助けて」とか2サビの「けんかは自分が甘えたい人(中略)ポケットの中に宇宙の中にかくれていたよ」のくだりとか全く以て理解不能。何言うとんねんマジで。

 

 『たのしく たのしく やさしくね』はもう曲自体がアチャーって感じ。生気を欠いたふわふわなサウンドに不安定な平歌のメロディ、そして極めつけは喉にリキが入りすぎたトモちゃんのボーカル。これ明らかに喘息まっ只中で歌ってるやん。たのしさもやさしさもあったもんじゃないし、聴いてるこっちまで息苦しくなっちまいそうです。

 

 ということで、前作と違って本作はイマイチ。わざわざこのアルバムを手に取らずにベスト盤を聴いてりゃいいと思います。
 ていうか意外とCMソングが多いっすね。『Every morning』もそういやプロバイダーか何かのCMでアルバム発売前からそこそこ流れてたし、『I wanna go』(銀座ジュエリーマキ CMソング)以外はちゃんとCMで聴いた覚えがあるし、小室プロデュース期のトモちゃんは何気にCMソング女王みたいなトコがあったんですね。

 

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