アルバム感想『KDHR』 / 工藤晴香


『KDHR』 / 工藤晴香
2020.3.25
★★★★★★★☆☆☆

1. MY VOICE ★★★★★★★★☆☆
2. IRON SOUND ★★★★★★★☆☆☆
3. それぞれのPLANET ★★★★★★★★★☆
4. Thunder Beats ★★★★★★★★☆☆
5. アナタがいるから ★★★★★★★☆☆☆
6. Memory Suddenly ★★★★★★★★☆☆

 

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 次世代ガールズバンドプロジェクト『BanG Dream!』のバンド・Roseliaの氷川紗夜(Gt.)役でお馴染みの女性声優・工藤晴香さんのデビュー作であります。タイトルは『KDHR』と書いて「くどはる」と読みます。(参照:アルバム感想『Anfang』/ Roselia)

 

 かねてよりLUNA SEA, hide, Nirvana, Nine Inch Nailsのファンであり、学生時代にギターを始めバンドを演っていたこともあったという くどはる。そういうのもあってなのか、本作収録の楽曲で軸となってるのがHR/HMサウンド。

 

 メタルを演ってる女性声優と言ったら真っ先にキタエリ(喜多村英梨)が浮かんできますけど、それとはまた異なる毛色。スタチャ在籍時のキタエリといったら(それ以降もさほど大きくは変わってないけど)、キャッチーさ・分かりやすさを意識しつつも 色気と気高さが滲み出たボーカルと演奏陣のテクニカルなプレーが活きたメタルサウンドとオーセンティックなアニソンポップスの二刀流って感じなのに対して、くどはるは メタルポップというか やたらゴリゴリ&デジデジしたアイドルポップロックというか そういう感じがするんですよね。ブレイブリーなアニソンポップスを 硬質でゴリゴリしたメタルサウンドと まるでかき氷に大量のシロップをぶっかけたかのようなキラキラチカチカピコピコしたデジタルサウンドでコーティングし、中盤でややヒネった展開を組んだりしちゃってるみたいな。そんなサウンドと くどはるの健気かつ健全なキュートさを有したボーカルとのギャップ。これが くどはるメタルの特徴ですね。

 

 ちなみに作詞は全曲くどはるが手掛けてます。ネバギバ精神とか「自分らしく生きよう」とか、ほぼ全曲でそんな感じのことを歌っていて、曲の作風に概ねフィットしてます。メタルっつっても地獄の風景が浮かんでくるような曲なんて一つもありませんから笑。むしろ全曲 陽性オーラを放ってます。

 

 リード曲であろう『MY VOICE』『IRON SOUND』がまさに前述した特徴まんまの楽曲。たまにカップリングやらアルバムやらでメタルっぽい曲を演ってるアイドルが居ますけど、それらを思えばゴリゴリ感がやたら強く攻撃性はなかなかのもの。ていうかデジタルサウンドと並列じゃなく、メタルサウンドのほうがやや前に出てるのがちょっと意外。
 『Thunder Beats』も前述2曲とほぼ同等の系譜ですが、こっちは電波ソング成分を含有してるのがちょっとしたアクセントとなってます。

 

 

 

 清々しくエモーショナルなメロコア『それぞれのPLANET』、ラスベガス(Fear, and Loathing in Las Vegas)直伝のチャラいシンセが楽曲の雰囲気を象っている 開放感に富んだロックナンバー『Memory Suddenly』といった真っ当な歌ものポップロック(つっても、それなりのエッジーさと厚みはここでも備わってるけど)もストレートにいい感じ。ていうか、ボーカルとの相性という点では、ゴテゴテしたメタルポップよりこっち系統のほうが合ってるんじゃないのか!?
 『アナタがいるから』は割りとオーソドックスなミドルバラード。申し訳程度のストリングスはなくても良かったんちゃうかって感じだけど、アルバムの流れや顔ぶれを考慮すれば必要な存在。

 

 

 

 ぶっちゃけ総合的にはオリジナリティに欠けるラインナップだけど、どの曲も従来のアニソンやアイドルポップと大差ないキャッチーさが備わっているし、そこそこエッジの効いた音を鳴らしてるゆえ程よく刺激もあるし、個人的には割りと聴き応えがありました。音の鳴らし方に迷いや試行錯誤感がないし、すっかりラスベガスサウンドがJ-POP/アニソン界隈でもデフォになってきたなという感じがしますな。

 さあ、ここからどうやって 声優アーティスト工藤晴香としてのブランドを確立していくのか。J-ROCK畑からの外部提供・プロデュースとか、若しくはPassCodeみたく まさかまさかのデスヴォイスに手を染めてしまうとか!?

 

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