アルバム感想『DREAM SKiPPER』/ 水樹奈々

DREAM SKIPPER
『DREAM SKiPPER』/ 水樹奈々
2003.11.27
★★★★★★★★★☆

01. 宝物 ★★★★★★★★☆☆
02. BE READY! ★★★★★★★★★☆
03. Keep your hands in the air ★★★★★★★☆☆☆
04. still in the groove ★★★★★★★★★★
05. 砂漠の海 ★★★★★★★★★☆
06. Dear to me ★★★★★☆☆☆☆☆
07. What cheer? ★★★★★★★★☆☆
08. JET PARK ★★★★★★★★☆☆
09. White Lie ★★★★★★★★★☆
10. Nocturne -revision- ★★★★★★★★★☆
11. ひまわり ★★★★★★★★★☆
12. 恋してる… ★★★★★★★☆☆☆
13. in a fix ★★★★★★★★★☆
14. New Sensation ★★★★★★★★★★
15. refrain -classico- ★★★★★★★★☆☆

 

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 前作に引き続き、矢吹俊郎氏がプロデュースを手掛けた3rdアルバム。てなわけで、本作もアーリー90sな音触りが満載です。ただ、今回は前作のような90sガールポップ感もありつつ それ以上に全盛期のビーイング感がかなり強烈に表出しているのが特徴的。そして前作よりもロックテイストがやや強化されています。

 

 『BE READY!』なんてモロにビーイングじゃないすか。大黒摩季とかREVとかMANISHとか あの辺を思わせる キーボードとギターがしゃしゃり出た こってり気味のロッキッシュな疾走デジタルアップナンバーで、かなりパンチが効いてます。

 

 シングルにもなった『New Sensation』も大黒摩季とWANDSとガールポップ要素をごちゃまぜにしたようなダンサブルアップで、こちらもなかなかパワフルです。そして歌詞が笑っちゃうくらいガールポップど真ん中。奈々さんの腹から出るエネルギッシュなボーカルもグルになった、ポジティブの叩き売りですよこりゃ。

 

 カラッカラに乾いた音世界を駆けるミドルロックナンバー『砂漠の海』、シンプルながら仄かに熱いグルーヴィーなロックナンバー『White Lie』、Aメロ→Bメロ→サビと いちいち転調を重ねる メロディアスで甘酸っぱいミドルロック『Nocturne -revision-』、正統派でポップなメロの平歌から サビでそことは乖離したマイナーメロに転じる強引な展開が耳を惹く ビーイング成分強めのデジタルポップロック『in a fix』と、アルバムの中核を担っているアーシーなロックナンバーはいずれも佳曲で、個人的にもこの辺がメインディッシュ。

 

 ポジティブオーラが溢れ出たシンセが覆いかぶさったダンサブルアップ『What cheer?』、ガールポップ感がひと際強く出た瑞々しい疾走ポップロック『JET PARK』といった 上記のメインディッシュとはまた違ったテイストのアップナンバーもいい感じ。

 

 その類の中でも矢吹氏が手掛けた『still in the groove』がかなり強烈。高速で駆けるビートとトランシーなサウンドのインパクトが絶大ですが、矢吹ソングということで ここでもギターとキーボードが性懲りもなく狂騒しているし(特に間奏で)、奈々さんの演歌経由のビブラートもAメロからいつも以上に火を吹いているし、おまけにライブでは誰がどう見てもダッサい 視力検査と手裏剣投げを交えたようなダンスパフォーマンスを披露するし、なんかもう相当カオティック。2008年7月の代々木体育館で初めてこの曲のパフォーマンス観たときは本当に衝撃的だった。Aメロでもう「ダ、ダサッ!」ってなるから。まあでもライブでは盛り上がりますよ。「え、そこで跳ぶんか!?」ってトコで「Fu~♪」とか言って跳んでるし。個人的には本作でも最も好きな曲です。

 

 前作収録の『through the night』よりもクールさを増したスペーシーなデジタルダンスナンバー『Keep your hands in the air』は、無機質なオケはカッコいいけども、Aメロのやけに長いブレイクが一体何の効果を狙っての仕掛けなのか如何せん不可解。わけわかめの一言に尽きる。

 

 一方聴かせるバラード系のナンバーはアップナンバーとは逆に余計な装飾がないものがほとんど。オープニングの『宝物』なんてトップバッターを務めるには地味すぎやせんかってくらいにシンプル指向のオーソドックスなしっとりバラードで却って驚き。ノスタルジックな夕暮れバラード『ひまわり』、ピアノとストリングスによる静寂スローバラード『refrain -classico-』もその控えめなバックが楽曲や奈々さんの歌唱の美しさを引き立てていて良きかな良きかな。でも『Dear to me』だけはちょっと…。これはただ単に地味なだけで、何かを引き立てるとか旨味として機能してるとかそんなプラス要素は特になし。指摘するポイントといったら2Bメロの「違ってるでしょ」というフレーズの嵌め込み方が無理やりすぎってことくらいですかね。

 

 そして『恋してる…』は奈々さんが初めて作詞を手掛けた 休日の昼下がりといったイメージのポップソング。今では絶対に書かないであろうマーガレット系少女漫画の世界が繰り広げられておりば。

 

 どうやらこのアルバム、ファンの間では他の作品と比べてさほど人気は高くないようですが、個人的にはかなり気に入っていて前作よりも好みです。アーリー90s J-POPが好きなら他のオリアルよりも真っ先にこれを聴くといいでしょう。

 

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