『SENSE』 / Mr.Children
2010.12.1
★★★★★★★★☆☆
01. I ★★★★★★★★☆☆
02. 擬態 ★★★★★★★★☆☆
03. HOWL ★★★★★★★★★☆
04. I’m talking about Lovin’ ★★★★★★★★★☆
05. 365日 ★★★★★★★☆☆☆
06. ロックンロールは生きている ★★★★★★★★☆☆
07. ロザリータ ★★★★★★★★☆☆
08. 蒼 ★★★★★★★☆☆☆
09. fanfare ★★★★★★★★☆☆
10. ハル ★★★★★★★☆☆☆
11. Prelude ★★★★★★★★☆☆
12. Forever ★★★★★★★☆☆☆
約2年ぶりとなる16thアルバム。
発売日直前までTV出演も雑誌の取材も一切受け付けず情報をセーブしてただけあって、前作のような売れ線の極みJ-POPでも前々作みたく へいおん!な作風でもなく、毒気や闇っ気、バンド感など ここ数年の間 不足していたミスチルのいち要素がカムバックした骨のある作品。
つっても特別 真新しいことをやってるわけでもないんですけどね。
『シフクノオト』の項目で 今までのミスチルらしさが詰まったアルバムと書いたけど、今回は 楽曲のアプローチとしてはこれまでのミスチルを総括しつつ、ここ数年の間で肥大化してきたコバタケイズムとの同化が現在のミスチルスタイルであることを誇示するような内容。そして歌詞は皮肉や葛藤を吐露しながらも 希望を持って未来へと前進するような感じ。
のっけから不穏なムードを醸し出した『I』がいきなり挑発的。B’z 稲葉先生のソロっぽい歌唱と楽曲で「自分を責めるふりして許しを請え」だの「挙句には「死にたい」とか言い出すんでしょう!?思い通りいかない時の一発芸 どう?」だのアイロニカルなフレーズをぶちかましてきます。
続く『擬態』は爽快かつ開放的なアップナンバーながら 胸の内でつっかえてる もどかしさをぶちまけた 重みを伴った楽曲。
その後も、活気溢れるロックンロールナンバー『HOWL』、初期ミスチルを想起させる甘くドリーミーなスウィンギンポップ『I’m talking about Lovin’』、時代風刺を絡めたデジロックナンバー『ロックンロールは生きている』、いかがわしさに満ちた妖艶ミドルスロー『ロザリータ』、苦悩や葛藤を吐露した ピアノ+ギターメインのしっとりバラード『蒼』、別離した人へ思いを馳せるバラード『Forever』など、
そんな感じで今回は全曲いいです。コバタケ成分過多なバラードがもはやミスチルの定番スタイルとして確立されたことがしかと伺える『365日』『ハル』でさえも単品で聴く分にはまあアリ。
ただ後半がくどいっすわ。『fanfare』と『Prelude』、どっちか1曲あればよくね?どっちもマイナスからプラスへ右肩上がりするような曲だし、尺長いしアレンジもやたら派手だし、どっちも良い曲だけど どっちか1曲で十分っていう。それは前述のバラード2曲についても同様。
まあケチつけるとしたらそれくらいかな。その点を考慮しても今回のアルバムは良かった。やっぱりこれくらいの覇気と毒気がないとミスチルはミスチルを全うできやしませんから。
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