アルバム感想『Locus』/ PassCode


『Locus』/ PassCode
2018.2.28
★★★★★★★★★☆

01. Toxic ★★★★★★★★★☆
02. AXIS ★★★★★★★★☆☆
03. Nextage ★★★★★★★★★★
04. 激動プログレッシブ ★★★★★★★★★★
05. Never Sleep Again ★★★★★★★★☆☆
06. Now I Know ★★★★★★★☆☆☆
07. Kissの花束 ★★★★★★★★☆☆
08. Club Kids Never Die ★★★★★★★★☆☆
09. Seize the day!! ★★★★★★★☆☆☆
10. PARALLEL ★★★★★★★★★☆

 

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 インディーズ時代にリリースされたアルバム『ALL is VANITY』『VIRTUAL』より選出した楽曲を現メンバーのボーカルで録り直し、オケもバンドの音で改めてスタジオレコーディングし直したアーリーベストアルバム。私は選出対象となったアルバムを聴いてないので、リメイク前と後の比較は無理っす。つーかまっさらな新作という感覚で聴いてます。

 

 ということで、このアルバムに関してもメインとなってるのは抜群の強度を有したチャラリーモナンバーで、どの曲も当たり前のようにテンポチェンジや曲調・場面の転換、そして一部の楽曲ではブレイクダウンも仕込まれていたりします。そして、インディーズ時代の楽曲というのもあってか、メジャー1st『ZENITH』収録曲よりもアイドル色が前面に出た楽曲がいくつかあり、そのおかげもあって『ZENITH』より作風がやや広め。これはいいことです。『ZENITH』のような似たり寄ったり感を回避できてるし、メリハリのついた曲配置が施されてるおかげで 寄せ集め感もない上にオリアルさながらのまとまりが備わってます。

 

 オープニングの『Toxic』から早速迸っちゃってます。ハイテンポのデジタルビートと硬質なハードコアを掛け合わせたサウンドだけでも強力ですが、半ば強引気味なテンポチェンジが実にドラスティック。終盤のヤケクソ気味に畳みかける件とかマジ痛快っす。

 

 

 前曲の勢いをそのまま継承した『AXIS』、電波感開けっ広げなデジタルアイドルポップスと疾走ハードコアをごっちゃにした『Nextage』、ヒンヤリしたデジタルサウンドをいつもより多めに注入したゴリゴリのハードコア『Never Sleep Again』、野郎どもの叫びが木霊するライブ感溢れる白熱ハードコア『Club Kids Never Die』、爽やかでチャラい青春エモロック『Seize the day!!』と、今回もライブ意識の高いエッジの効いたナンバーが勢ぞろい。

 

 

 タイトルを見た瞬間ハイアンドなんちゃらカラーを思い出してしまう『激動プログレッシブ』はタイトルに偽りなくハードコアを貫きながらも本作で最もカオティックな曲展開を繰り広げるナンバー。なめくさったようなラップにお経じみたボーカル、「魚くせぇっ!!!」(注:空耳ではありません)だの「もおおおおおおおおおおおおおおおおぉぉぉっ!!!!!」だの 女性アイドルらしからぬ捨て身の絶叫だの、ボイスワークだけクローズアップしてみても好き放題やり散らかしてるし、インディーズ時代から既にラスベガスさながらのごった煮サウンドを演っていたことに驚き。

 

 『Now I Know』は叙情的なギターのアルペジオで幕を開ける穏やかなミドルナンバーで、彼女たちが主軸としているサウンドとはだいぶ毛色が異なります。が、そんな楽曲でも電子音はチカチカと鳴り響き、ベースも唸りドラムもいやにリキが入ってるという、土台の部分はメインディッシュとなんら変わりないのがなんか凄い。根っこの部分はしっかり一本筋が通ってんなってことが窺えます。っていうか、結局エレキのほうが前面に出てくるわ、短いギターソロの後に変メロに転じるわ、メロの展開も複雑だわ、んで最終的に疾走もするわで、楽曲のムードは始終一貫していながらも ごくごくオーソドックスなミドルナンバーに収束しないあたりがやはり彼女たち。

 

 『Kissの花束』は爽快でエモーショナルなメロディがモロにアイドルポップスながら、根幹の部分は前曲に続きメインどころと同様の仕様。そして、こんな曲でも「ないっすパンツ!ないっすパンツ!ちょ、ちょ、ちょ、ちょうだいよっ!!あえてのお笑い光線まだまだ性感帯~!!!」とか空耳としか思えないイミフな絶叫をかましちゃうことに思わずズッコケ。歌パートの10代ラブソング的な歌詞と全然関係ないし、そもそも何を歌ってるのか文字を読んでも良くわからない。なんじゃこりゃ。

 

 ラストの『PARALLEL』はまっさらな新曲で、これまたくっそエモいメロディが爽やか切ない印象を残す疾走メロコアナンバー。中盤にチャラチャラしたパリピなサウンドや自重する気のないスクリームを挟んでいるのがなんとも異様。まあこれが彼女たちの鉄板スタイルなんですがね。

 

 色んな意味で『ZENITH』に引けを取らないエッジーさを備えている上に楽曲展開も躊躇いがなくてモアベター。アルバム全体の流れやまとまりはこっちのほうが上。良いアルバムですな。原曲を知らずに聴いても無問題です。

 

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