2020年7月 楽曲レビュー #4

◆ 『夏を生きる』 / 緑黄色社会

◆ 『summer end feat. claquepot』 / SHE IS SUMMER

◆ 『Now loading…』 / Caro kissa

◆ 『Slow Motion』 / Charlotte Lawrence

◆ 『Carol』 / 須田景凪

◆ 『FLARE』 / Co shu Nie

◆ 『僕らは強くなれる。』 / 安斉かれん

 

スポンサーリンク



 

 


『夏を生きる』 / 緑黄色社会
2020.7.31

 四季の中でも とびきり眩しく とりわけ短い、そんな夏のイメージを集約したようなポップソングであります。装いは爽やかでも、その中では束の間ゆえの儚さと、限られた一瞬一瞬に心血を注ぐ情熱が渦巻いているし、センチメントよりもアクティブなエナジーのほうが圧倒的に先行しているのが良いですな。そして、晴子さんのボーカルは 聴き手を後押しする力強さと 遠くから見守るような優しさを内包しており、まるで野球部の女性マネージャーのような佇まいです。曲の作風もそうだし、「誰にも負けないエールを背中に投げた」とか「君を見逃せない 逞しくあれ」とか歌詞もめっちゃ高校野球っぽいじゃん、って思ったら当たり前のように高校野球タイアップついとったわ。単純に夏うたとしても良いし、もう二度と戻らない瞬間に全身全霊で臨むことの美しさや尊さを 暑苦しさなく軽やかに歌い上げてるのも 青春群像アニメのヒロインみたいで素敵でありました。

 

 

 


『summer end feat. claquepot』 / SHE IS SUMMER
2020.7.15

 コロナ禍で思うように遠出できないし、そもそもフェスは軒並み中止だし、それでなくとも連日猛暑でくっそだるいし…。そんな鬱陶しい2020年夏だからこそ、いつかの夏の記憶を巻き戻すような すこぶる爽快でちょっぴりセンチな清涼サマーソングに耽っていたいのだ。

 

 

 


『Now loading…』 / Caro kissa
2020.7.24

 前作『Never』がものっそく良かったので、今回の新曲にも過度な期待をしまくっていたのですが、その重圧をものともしない前作以上の秀作でしたゆえ、われ誇らしげにガッツポーズ!なんつっても、この美しく儚げで神秘性すら感じるボーカルですよ!まるでクリオネやがな。甘く幻想的なトラックも極上だし、その中で華麗に舞う歌唱がとにかく絶品で もうウットリしっ放し。それでいて、色気と可憐さの含有バランスがめっちゃ絶妙なんですよね。魅惑的な艶はあるけどエロティックには振り切らない。絶世の美女による一人舞台のクラシックバレエに魅了されてるような、そんな気分になる ふつくしきナンバーであります。

 

 

 


『Slow Motion』 / Charlotte Lawrence
2020.7.24

 20歳のシンガーソングライター兼モデルのシャーロット・ローレンスちゃん。金の斧と銀の斧を携えて泉の中から現れる女神のような神聖さを照射するシャーロットちゃんの歌声はまさに天然記念物!そんな珠玉の歌唱を身体いっぱいに浴びて ひたすら恍惚していたくなる超絶名曲であります。

 

 

 


『Carol』 / 須田景凪
2020.7.15

 この人の素朴で温かみある歌声ほんとすき。それでいて、不完全さやマイナスな感情をも受容してくれる懐の広さが歌詞やメロディから滲み出ているし、この穏やかな音風景と歌声との親和性も当然のようにジャストフィット。逆に彼の歌唱じゃなかったら この懐の広さを素直に受け入れられなかったかもしれません。あからさまなダメ要素すら緩衝材の如くふんわりと受け止めてプラスに美化されると、寂しがりのロンリーガールは「るっせーんだよ!」と却って反発したくなるもんですけど、そういう ひん曲がった感情をハナから抑制する魔力があるというか。そういった意味で、これは普遍的にして須田景凪のオリジナリティ(彼独自の強み)がしかと発揮された佳曲だなと思うわけです。ボーカルワークもサウンドメイキングも特別な技が施されてるわけではないけれども、だからこそ、他の連中が小手先で真似ようとしても再現しきれない味わいがあるんだと。

 

 

 


『FLARE』 / Co shu Nie
2020.7.8

 メロディがこんなに衒いなくポップなんだから、普通のバンドならストレートな爽快ギターロックになりそうなもんですけど、ここまであからさまにお狂いになられてるバンドがそんなまともな音を鳴らすわけがありません。特に2コーラス目の平歌、一体何事ざますか!?こんだけアンサンブルで狂気を振りかざしておきながら、爽快ポップさを蝕むことなく共存できてるのが凄いな。ということで、これは反骨精神剥き出しの人生讃歌。まるでドラコン桜です。国家を牛耳るズル賢い大人連中に中指立てる偏差値30台の高校生みたいな。要するに、コシュニエとはリアル矢島×香坂×奥野だったのだな、ということに気がついた真夏のメリークリスマス。まじ最高まじサイコ!虜~んーヤバいです。

 

 

 


『僕らは強くなれる。』 / 安斉かれん
2020.7.22

 いやあこれはあかんわ。イントロ聴いた瞬間 今年いちばんの爆笑を禁じ得ない究極のパクリジナルソング。いろんな意味で ものっそく不安と希望に満ちてる曲じゃないすか。
 レイター90sオマージュと浜崎あゆみもどきを頑なに貫徹してるだけで十分ノルマは達成してますが、終始施されてる 盛大なオーケストラルアレンジがさらなる笑いを呼び起こす!うたコンか!FNS歌謡祭か!「不安と希望に満ちてる」感と 大仰大味ゆえの面白可笑しさの双方をここまで分厚く演出するとか、エイベックスよ、こんな30代向けの余興に金かける余地があるならRina Sawayamaに10億注ぎ込んで猛プッシュしてやれや。
 曲の好みで言えば前作(『FAKE NEWS REVOLUTION』)に軍配が上がるけど、アイデアの面白さという点ではこっちのほうが断トツ上。てゆーか、あの強烈なイントロをかましといて、出落ち一発で終わらなかったのが何気に凄いと思った。

 

 

 スポンサーリンク




コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です