2021年1月 楽曲レビュー #2

◆ 優しい彗星/YOASOBI

◆ 過眠/ずっと真夜中でいいのに。

◆ 春泥棒/ヨルシカ

◆ 結証/緑黄色社会

◆ Undulation/崎山蒼志

◆ April True/Rin音

◆ ケダモノのフレンズ/にしな

◆ 麻痺/yama

◆ 2992/millennium parade

 

スポンサーリンク



 


『優しい彗星』 / YOASOBI
2021.1.20

『アンコール』とはまた違うタイプのバラードですね。
むやみやたらに音を盛らずとも、星空のような壮大さや おおらかさをちゃんと演出できているのがサスガだし、
物語の結末は切ないけど悲しみに耽るような湿っぽさはなく、それをもしっかり受け止める心の強さが優しさという穏やかな響きで体現・コーティングされてるのもYOASOBI(というより、いくちゃんの歌声)ならではって感じでこれまた良い曲です。
そしてこの曲も過去作同様ラストでしっかり転調してます。その転調ほんとに必要か?なくてもじゅーぶん感動的だぞ?とか思っちゃったりしますけど、
そういや前作『怪物』でも終盤で半音下がるくだりがあったし、そういうマナーを堅守したり90s J-POPの系譜を継いでるあたりからして、YOASOBIはマジでポストfripSideみたいな感じになってきたなという気が。

 

 


『過眠』 / ずっと真夜中でいいのに。
2021.1.23

パッと耳にした瞬間、King Gnuの歌い出しよりも繊細かもと思ったりするも、
ここまでか細く掠れた声で歌われたら繊細を越えてもはや脆弱の域。
危うげな美しさを孕んだホラーさ漂うバラード。
かなり良い曲だけど、ぶっちゃけ怖くて真夜中には聴きたくないし、
ずっと真夜中でいいのにだなんて微塵も思えん!むしろ早よ夜が明けてくれと!

 

 


『春泥棒』 / ヨルシカ
2021.1.9

新作『創作』からの先行配信ナンバー。
歌詞において、鬼滅の刃みたいな丁寧かつ事細かな説明がなくともこの1曲だけできちんと物語が成立しているし(こっちが勝手に色々イメージできる)、
そもそも歌詞を紐解こうとしなくとも、流れてくる音楽と歌だけでも美しくて胸を切なくさせてくる。
花びらを蹴散らす風のように転がるピアノや 物思いに耽ってるようなギターのアルペジオを軸にした演奏だけでもちゃんと
春の穏やかさ、陽射しの温かさ、風の生ぬるさ(温かさとはちょっと違う)、言葉にし難い別れの寂しさ、桜が散っていく儚さとか、そういったもんを表現しちゃってるし、
suisのボーカルが季節の彩りや陰影、香りなどをよりディテール細やかに立ち昇らせているし、
こりゃあJanne Da Arcの『桜』とはまた違う 春の終わりを上手く描写した名曲ですよね。『春泥棒』というタイトリングがまた秀逸っすな。

 

 


『結証』 / 緑黄色社会
2021.1.16

リョクシャカ鉄板のバラードに違いないですが、
いつにもまして晴子さんの歌唱や演奏が力強いのと、ところどころ音色に古風奥床しい感があるのがこれまでのバラードとちょっと異なるとこかなと。
調べてみたら、アニメ『半妖の夜叉姫』のED曲なんですね。すいません観てないっす。そもそも、世代ドンピシャのくせして前作にあたる『犬夜叉』すらろくに知らないのでその時点でアチャーって感じですけど、私みたいなアニメ未聴組であっても素直にグッときます。
てゆーかこの曲と↑の曲を聴いて、ヨルシカのボーカル・suisの歌声がちょっと晴子さんに似てんなって今頃になって気づいてやんの。

 

 


『Undulation』 / 崎山蒼志
2021.1.1

先日めでたくメジャーデビューを果たした、若干18歳の男性シンガーソングライター・崎山蒼志のアルバム先行配信ナンバー。
アニメ「2.43 清陰高校男子バレー部」のED曲とのことですが、ごめん、このアニメも全然知らんです。
前作『Heaven』を聴いた時も感じたことですけど、声色に年相応の青さや甘味がある一方で、歌声の揺れや掠れがすごく独特なんですよね。
少なくとも他のボーカリストでは聴いたことがない歌唱スタイルで。
んで、情熱と苦みが入り混じったこの泥臭いナンバーにおいて、その歌唱が不思議とヒリヒリ胸に響いてくるんですよね。
いやあ、いい曲。いい歌。で、あとギター演奏ですよ。別の曲になっちゃうけど、
アルバム収録曲『鳥になり海を渡る』でのプレー凄いな!なんだありゃ!何度アタマん中で「!?」が浮かんだことか。

 

 


『April True』 / Rin音
2021.1.12

こういう春まさかりで「ウキウキするぜぇ!」って感じのファンキーなアップリフティング曲でもRin音のフロウは相変わらずタッチが柔らか。滑らか且つ軽やかに弾んでいくような感じがいいっすね。
ほんで、これだけ沢山の音色を使っているのに、それがゴチャついて喧しく鳴ることなく、しっかり整理整頓されて賑やかに奏でられているのも見事。
カロリーメイトのタイアップがついてるそうですが、
個人的にはなんとなくキットカットのCMソングっぽい感じがしてまう。

 

 


『ケダモノのフレンズ』 / にしな
2021.1.20

最近特に好きな女性シンガーソングライター・にしなさんの新譜。
情緒的で人懐っこい声がすごく魅力的な人で、ここではその魅力がこれまで以上に発揮されてます。
ファンタジックな音世界の中に切なさや苦悩をも内包しているかのようなポップソングで、単なるキャッチーで軽快な曲とは片付けられないエモーショナルさに惹きつけられます。
そして、どういうわけか懐かしさを感じたりもしますけど、ん〜なんでやねん!音使いはむしろ現代的やないかと。
前年にリリースした3曲もめっちゃ良かったし、にしなさん今年要注目のアーティストですな。

 

 


『麻痺』 / yama
2021.1.15

これまでにもR&Bやらファンクやらフューチャーベースやら曲毎にいろんな要素を取り込んできましたけど、今回はビッグバンドアレンジですか。
といっても、豪勢だったりケバケバしかったりではなく、華やかでなおかつ品格がある鳴りなんですよね。まあ簡単に言えばオシャレってことなんですけど、いきなりそれ言っちゃうと「いつものことじゃねーか」ってなっちゃうから。
てかこれもアニメタイアップがついてるんですね。しかもこれまた「2.43 清陰高校男子バレー部」の楽曲!
「いや〜yamaさんやっぱこういう夜の雰囲気がめっちゃお似合いやな〜」思ってたのに、イメージと全然違うやん!
てっきり、デキるアラサー女性が学生時代や新社会人の時期を振り返って改めて奮起してる的な歌詞なのかと思ってたけど、「可憐なアタック」とか「遥かに遠く飛んだ丸い太陽」とか、ああ〜そういうことか〜ってタイアップ先を見てめっちゃ納得。
にしても、こんな青春まさかりスポーツアニメのOP曲に「麻痺」ってタイトリングしちゃうのもまた凄いな…。

 

 


『2992』 / millennium parade
2021.1.8

King Gnu常田が率いるプロジェクト・ミレパことmillennium paradeのアルバム先行配信ナンバー。
なんというか、人間の心の中や社会に潜む歪さを引き摺りだして、その禍々しくグロテスクなブツをファイナルファンタジー風に仕立て上げたみたいな雰囲気ですな。
てかイントロ聴いてすぐさまFFVのネオエクスデス戦の光景を連想しちゃいましたけど、ほんとにそれくらい圧巻の音世界ですよ。King Gnu『三文小説』とはまた違う、死に際に「無とはいったい…」って思わず口にしちゃうみたいな壮絶さ、摩訶不思議さ。
んで、女性ボーカルの声がまた良いんだよな、楽曲のミステリアスさにさらなる拍車を掛けているし、超大作スペクタクル映画のクライマックス感をより強固にしていて。
来月リリースのアルバムが楽しみすぎる。

 

スポンサーリンク




コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA