アルバム感想『XV』 / 東方神起


『XV』 / 東方神起
2019.10.16
★★★★★★★★☆☆

01. Hello ★★★★★★★☆☆☆
02. Manipulate ★★★★★★★★☆☆
03. Hot Sauce ★★★★★★★★★☆
04. Six in the morning ★★★★★★★★☆☆
05. Hot Hot Hot ★★★★★★★★★☆
06. Master ★★★★★★★★★☆
07. 目隠し ★★★★★★★★☆☆
08. Everyday ★★★★★★★★☆☆
09. ホタルの涙 ★★★★★★★★☆☆
10. Crimson Saga ★★★★★★★★☆☆
11. Guilty ★★★★★★★★☆☆
12. ミラーズ ★★★★★★★★☆☆
13. Jealous ★★★★★★☆☆☆☆
14. 雪降る夜のバラード ★★★★★★★☆☆☆
15. Pay it forward ★★★★★★★☆☆☆
Secret Track. Truth ★★★★★★★★★★

 

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デビュー15周年を迎えた2019年に日本でリリースされた、現時点でも最新のオリアル。

アラビア数字で15を表す『XV』をタイトルに冠してはいますが、
いわゆるアニバーサリー的な内容でもなけりゃ、この15年を総括するようなラインナップでもなく、
15周年を迎えた現在進行系の東方神起を体現しているっていう、
要するにそこまで特別感はないオリジナルアルバムですね、身も蓋もない言い方しちゃうと笑。

結論から言っちゃうと、前作(『TOMORROW』)よりは好きです。
とまあ、なんとも煮え切らない回答でアレですけども笑、
収録曲の大半に何かしら耳を惹くアプローチがあるし、
2人のボーカルワークも明確な突き抜け感やユーモアがある分、今回のほうが断然良い。

じゃあ一体どこに引っかかってんのかっつったら、
前作にも言えることですけど、
全体的にサウンドがどうも脂っこいんですよね。
王者の貫禄みたいなもんをアピる意図があるのかどうか定かじゃないけど、
マッチョ感とかパワフルさとかを打ち出さんとするシンセやビートが
やたら多くて、どうしても胃もたれしちゃうのよな。

オープニングの『Hello』なんて、どうせ東方神起のことだから
タイトルが示すような爽やか好青年ポップスなんかじゃないだろと思ってましたけど、
マジで爽快感とは程遠いエネルギッシュなダンスポップですからね笑。
一発目から高カロリー!まあ東方神起らしいっちゃ らしいな。
てか2番の歌詞すごいっすね、
「Candyと見せかけ毒入りのFruit 騙されたフリで仕掛けていこうか」って。
高校生時代 不良だった鈴木雅之が
わざと黒縁メガネに七三分けの真面目君を装い、
絡んできた他校の不良連中を逆にボコボコにするという
タチ悪いエピソードを思い出させるフレーズじゃないすか。
「Hello」と謳っておきながら かなりパンチの効いた一曲です。

続く『Manipulate』もエッジーな高カロリーダンスポップですが、
「ナカヨクゼロニシマショウ〜♪」という
チャンミンのナメた歌いっぷりがチャーミングで
楽曲の雰囲気とのギャップに萌え萌え。

ほんで『Hot Sauce』は、変態的なビートを敷いた ゴキゲンダンスポップ。
グラマラスな洋モノ水着ギャルが群がる真夏のビーチの画を自ずと思い描いてしまうほど、ノリが急に軽くなりました笑。

そして、朝焼け空と澄んだ空気感をイメージさせるミドルスロー『Six in the morning』で一旦クールダウン。
ポップ寄りの曲だけど、トレンディかつシンプルな音使いが日本版の東方神起にしてはやけに新鮮。

で、ここからが中盤戦。
ベースがブリブリ鳴ってる陽性ダンスポップ『Hot Hot Hot』
ひと昔前の韓国ディスコ(DJ OZMAっぽいと言えばイメージしやすいかも)を連想させる『Master』
シャッフルビートのダンスポップ『目隠し』
トロピカルな雰囲気のお惚気ナンバー(トロピカルハウスではない)『Everyday』と、
随分とラフで小気味良いナンバーが続きます。

さらにその後、オリエンタルテイストの『ホタルの涙』という超ベッタベタの泣きバラードが登場と、
このあたりはJ-POP的な多様性を有しているわけですが、
序盤と終盤に重めの楽曲が集まってることもあって、
この軽やかさや軽薄さが鬱血の回避や豊かな彩りに繋がってるんですよね。

そして後半のラインナップがまたえれぇことになってます。
まんま進撃の巨人すぎる『Crimson Saga』で前曲の余韻をいとも簡単にぶち壊してしまいます。

それに続くは、女にこっぴどく裏切られときながら
「許せない だけど君を信じたいよ」「許したい だから僕とまたもう一度」「ルール違反でも最初からやり直そう 君が望むなら」と
恥ずかしげもなくダメ男ぶりを晒して女にしがみつく無様な歌詞が乗っかった、
ロッキッシュなギターと肉汁たっぷりのシンセが迸る重厚アップ『Guilty』

ほんでさらには、シリアスなシンセストリングスを背にした緊迫感あるエッジーなダンスナンバー『ミラーズ』
鈍重サウンドに乗せてダメ男っぷりをカミングアウトする『Jealous』と。

ぶっちゃけ個人的に『Jealous』は微妙ですけど笑、その他は良い曲です。
でも、普通4つも立て続けにパワフルマッチョな曲を畳み掛けてきますか!?と。
いずれも音色やリズムの使い方が違うからちゃんと識別はきくけど、
東方神起やK-POP自体に聴き慣れてない人だと
多分これでも似たり寄ったりに聴こえるだろうし、
さっきも書いた通り連チャンでこんなん聴かされたら胃もたれしてまうわと。
しかも『Guilty』と『Jealous』って どっちもサウンド重めのダメ男ソングで被ってるからどっちか1曲だけで十分やんかと。

まあ15周年記念に掛けて15曲という超ボリュームな選出をしてるわけだから、
序盤・中盤・終盤である程度サウンドコンセプトにまとまりを出そうとしてるのはちゃんと汲み取れるし、それ自体は良いことですけどね。

『Six in the morning』だけじゃなしに、音数の少ないトラップとかムーンバートンとか、日本でも重さにこだわらない現行のダンスミュージックにいろいろ挑んでもいいと思うんだけどな。
東方神起のスタッフ陣が思ってるほど(実際どう思ってるか分からんけど)日本のファンはポップソングや分かりやすいメロディばっかり好んでるわけじゃないし、
スタッフ陣が思ってる以上に、サウンドやボーカルのアプローチに対して許容範囲は広いと思うんですけどね。

そしてラストは、これまたベタすぎるしっとりバラード『雪降る夜のバラード』、ハンドクラップを交えたエモミドル『Pay it forward』といったあっさりめの口直しソングで締め…

と思いきや、まさかのシークレットトラックが潜んでおった!
しかも『Truth』『NEW CHAPTER #2:THE TRUTH OF LOVE』収録)の日本語バージョン!
すいません、私的にはこれが本作のベストナンバーになっちまいました。
まっさらな新曲ならともかく、既発の韓国ナンバーを日本語で歌い直した曲ですからちょっと複雑っすね。

つーわけで、東方神起が二人体制になってから日本ではまる十年というこのタイミングで、現時点での最新作『XV』の感想をまとめてみました。
個人的にはやっぱ韓国版で魅せる スタイリッシュでアダルティな作風のほうが好みですけど、
日本でないと絶対やらないようなポップさやチャーミングさも捨てがたいもんだなとも思ったりしました。あと、全体的に脂っこいスタイルはどうか極力控えめにお願いしたいっす笑。

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