アルバム感想『BLUE BLOOD』/ X

BLUE BLOOD
『BLUE BLOOD』/ X
1989.4.21
★★★★★★★★★★

01. PROLOGUE (~WORLD ANTHEM) ★★★★★★★★☆☆
02. BLUE BLOOD ★★★★★★★★★☆
03. WEEK END ★★★★★★★★★☆
04. EASY FIGHT RAMBLING ★★★★★★★☆☆☆
05. X ★★★★★★★★★★
06. ENDLESS RAIN ★★★★★★★★☆☆
07. 紅 ★★★★★★★★★★
08. XCLAMATION ★★★★★★★★☆☆
09. オルガスム ★★★★★★★★★★
10. CELEBRATION ★★★★★★★★★★
11. ROSE OF PAIN ★★★★★★★★★★
12. UNFINISHED ★★★★★★★★★☆

 

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 メジャーデビュー作品にして彼らの出世作であり、日本のミュージックシーンに多大なる衝撃を与えたアルバムであります。

 

 荒削り感や 破滅と美が織り成すコントラストの絶妙さはそのままに、インディーズで既に確立されていたそんな基盤をさらにスケールアップさせた一枚になってます。

 

 フランク・マリノの『World Anthem』を フルオーケストラ導入でカバーした『PROLOGUE (~WORLD ANTHEM)』で壮大に幕開け。そして、YOSHIKI節全開のスラッシュメタルナンバー『BLUE BLOOD』ですかさず殴り込みにかかります。殺傷力抜群の演奏といい、終盤で悶絶モノの泣きメロが爆発するドラマティックな展開といい、このやりすぎ感が実に痛快!

 

 

 その後も、耽美性や退廃性を纏った疾走ロック『WEEK END』、どういうわけかドラムの音がやたらデカめなシャッフルナンバー『EASY FIGHT RAMBLING』、Xジャンプと「テメエらの心をぶっ壊してやる!」というMCでお馴染みのサディズム溢れるスラッシュメタルナンバー『X』、激しいピストン運動を連想させるアンサンブルと ドリフを思わせる終盤のドンガラガッシャーンな爆発音のインパクトが凄まじいスラッシュメタルナンバー『オルガスム』といった攻撃的なナンバーで聴き手をなぶりに掛かります。

 

 

 Xの代名詞的存在である『紅』もその攻撃的な部類に入る楽曲ですが、この曲はもう色々と凄すぎる!ベッタベタな哀愁歌謡メロとスラッシュメタルとの見事な融合、カラオケユーザー泣かせのやたら長いイントロ、1回目のサビになかなかたどり着かない曲展開、「紅に染まったこの俺を慰める奴はもう居ない」をはじめとする ヴィジュアル系のイメージを形成したナルシスティックでドラマティックな歌詞と、売れ線に迎合せず独自性を貫徹しながらも、シングルチャートでしっかり成功を収め(しかも先行シングルじゃなく本作からのリカット)、21世紀を迎えて久しい今でもファン以外から幅広く認知され高い支持を得ているというのが驚異的。日本のポピュラー音楽の常識をぶち破り、新たな文化を築く切っ掛けとなった名曲ですね。歴史的資料の確認という意味合いを抜きに今改めて聴いてもシンプルにカッコいいっす。

 

 

 そして前述の作風とはまた別にXのイメージを司っているのがドラマティックなバラードで、本作では『ENDLESS RAIN』がその役割を担っています。ふつくしいメロディ、身を切るようなTOSHIのハスキーな歌唱、ドラマティックさを打ち出し高揚感を生み出しているDメロ、泣きを喚起するHIDEのギターソロ、より一層のドラマティックさを演出するオーケストラアレンジと、ベタながら楽曲を名曲たらしめる要素がガッチリ備わってます。美しくも物悲しい歌メロに泣けるバラード『UNFINISHED』も良いですな。っていうか私的にはこっちのほうが好きなんですけど。

 

 

 演奏陣のテクニカルなプレーが織り成すトライバルなインスト『XCLAMATION』、HIDEが手掛けたポップでラフなロックンロール『CELEBRATION』はいずれも本作においてアクセントとして機能するだけでなく エンターテイメント性の演出にも寄与した佳曲。

 そして、約12分に及ぶ大作ナンバー『ROSE OF PAIN』ではYOSHIKIが有しているクラシックの素養が投入された 組曲風の曲展開と 荘厳なアレンジが鳥肌モノの名曲。特に6分台以降のスリリングなメロスピパートは圧巻です。

 

 ヴィジュアル系の金字塔と言っても過言ではない名盤であります。ジャケ写に刻まれており、ヴィジュアル系の語源とされている『PSYCHEDELIC VIOLENCE CRIME OF VISUAL SHOCK』なるフレーズに偽りナシ!

 

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