山本彩はソロアーティストとして成功できるのか?

 

皆さん、↑のイケメン美女のことをご存知でしょうか。そうです、彼女は女性シンガーソングライターである山本彩さん。アイドルグループ・NMB48のメンバーでありキャプテンでありエースでもあった彼女が昨年11月にグループを卒業し、今年2月から全国ツアーを敢行してるわけですが、 今月17日(2019/04/17)にグループ卒業後初となる作品もといシングル『イチリンソウ』をリリースすることが決定しています。 山本彩と言えば、『365日の紙飛行機』を大勢いるアイドル集団のフロントで歌ってる人とか、JTのCMで『ひといきつきながら』を歌ってる人と認識している人も多いかと思います。もちろん、その認識に間違いはありません。

 

が、NMB48というアイドルグループに在籍していたがゆえにどうも誤解されがちというか、「”アイドルにしては”歌が上手い」程度に認識が止まってたり、「ちょっとギターが弾けてそこそこ歌が上手い程度でここまで過大評価されていることに疑問を感じる」的なことをぬかしてる連中が未だに散見されるこの現状に私は異を唱えたい。つーか異を唱える前にギガデインを唱えて、アイドルという肩書き一つで何でもかんでも軽視しやがるその連中のイカれた思考回路をぶっ壊してやりたい。そこで今回は、山本彩のアーティストとしての実力が一体どんなもんなのかと、そして、何年も前から各所で散々言われてることだけども、彼女がソロアーティストとして成功を収めることができるのかどうか、なんてことを私ごときがあれやこれやと色々と書いていきたいと思ってます。

 

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★山本彩のルーツ
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っていうか、そもそも彼女はアイドルになりたくてアイドルになったわけじゃなく、「AKB(48G)ならアイドルをしながら音楽をやれるかもしれないよ」というママさんからの助言にノセられてNMB48のオーディションを受けたんであって、彼女の根っこはアイドルとは真逆だし、彼女のルーツはAvril Lavigne、ELLEGARDEN、DIR EN GREYといったロック系なわけですよ。彼女が中2の時には『朔-saku-』(DIR EN GREY)のイントロ(「もわあああああぁぁぁぁっ!!!!!!」のくだり)をアラーム音に設定していたという握手会情報もあるくらいだし(というか私が彼女から直接聴いたんだけど)。その上、彼女はアイドルデビューする前(2008,9年)にはMAD CATZというガールズバンドでギターを担当しており、何気にメジャーデビューまで果たしていたりします。そんな彼女にとってアイドルというのはむしろ未知の領域だったはずだし、NMB加入直後の姿をみると、いかに彼女がアイドルへ身を寄せることに苦労していたかが垣間見えます。つーかもはや丸見えも同然。

 

★山本彩の歌唱力
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とはいえ、仮に歌唱や演奏のスキルが「アイドルにしては」程度にすぎないのであれば、番組での優遇はともかく 各所からの絶賛の声に違和感を覚えるのも無理はないです。しかし、彼女の歌唱スキルが「アイドルにしては」レベルではないことは、FNS歌謡祭での歌唱を聴けば明らか。一聴瞭然ってやつですな。

 

 

これまで多くのアーティストと共演している彼女ですが、例えば冬ソングの女王、J-POP界のイエティとも言うべき女性シンガーソングライター・広瀬香美と『ロマンスの神様』で共演した際の彼女の歌唱。この衰え知らずの声量と かつて以上にアクの強い歌唱で凄みをきかせる広瀬香美に霞んだり埋もれたりただのお飾りで収まることなく、芯がしっかりしたパワフルで瑞々しいボーカルで見事に応酬してるじゃありませんか。

 

そして彼女の場合、歌唱力とはまた別に声質にも魅力・強みがあります。爽やかさがありつつも ほんのり憂いを帯びたその歌声は、量産型アイドルポップスよりも歌謡曲やメロディアスなロックに適しており、ファンのみならず業界の人らが彼女に太鼓判を押す最たる所以というのはここにあるんではないかと。

 

そんな彼女の歌唱の魅力が存分に活かされた楽曲が『蛍』。2ndアルバム『identity』収録のナンバーで、彼女自身が作詞作曲を手掛けています。疾走ナンバーなんですけど、勢いや活発さを押し出す感じではなく、色気が重要になってくる楽曲です。ここでは、彼女の憂いを帯びた声質が艶やかさを纏ってしっかり活かされており、哀愁漂うメロディがより一層 旨味を増しています。それでいながら、切なさを押し売りしない彼女の歌いっぷりもあって決して湿っぽくならないクールな塩梅で着地してるのが素晴らしい。

 

 

★山本彩の作詞作曲スキル
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前述の『蛍』から分かるように、彼女は自身の素質と楽曲が欲する要素が見事に合致したナンバーをしっかり歌いこなして しかもそれを自分自身で生み出しちゃってるわけですよ。

作曲について言うと、『蛍』に限らずその他の楽曲もメロディセンスがなかなか良さげで、J-POP好きなら特別彼女のファンでなかったとしても引っ掛かるトコがあるだろうし、作詞についても、アイドルにありがちな 無責任にポジティビティを押し売りしたり、内容がお花畑だったり支離滅裂してたりなんてことはなく、自身が伝えたいこと表現したいことが明確にあり、それをちゃんとカタチにしています。鳴かず飛ばずで終わってしまった前述のバンド活動やアイドルに転身してからの活動など、自身が経験してきた苦悩や葛藤を踏まえた上で楽曲に落とし込んだ『サードマン』『陸の魚』に関しては特に「山本彩ならでは」の言葉が詰まっているし、それがしっかり歌にも託されているし、前述の『蛍』を含めたこの3曲だけ見ても明らかですが、彼女は既にもう立派にシンガーソングライターを演れてるんですよね。「アイドルにしては」というボーダーなんか、NMB48を卒業する前からとっくに越えてしまってるんだと。

 

 

そして、4/17にリリースされるシングル『イチリンソウ』でも、タイトル曲含め収録される3曲全て彼女自身が作詞作曲を手掛けています。

タイトル曲は、不安や孤独に苛まれる心模様とそれに飲まれることなく咲き誇ろうとする力強い意思の双方が歌詞にも歌唱にも込められた渾身のミドルバラード。バンドアンサンブルにピアノやストリングスを絡めた 装飾の派手なサウンドですが、彼女の歌はそれに埋もれることなく楽曲をグイグイ引っ張っています。つーか味の決め手は完全に彼女の歌。それでいてメロディも良いし、歌詞も彼女のリアルな心境や決意表明が押し込まれてる上に 聴き手が自身の境遇を重ね合わせられる普遍性を有してるから、極端な話バックはピアノ一本でも全然イケるしギター弾き語りでも十分映えると思う。

 

 

★山本彩の演奏スキル
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ちなみに彼女の演奏についてですが、これまでリリースした楽曲では彼女は演奏に参加していないので、既存の音源での確認は不可。厳密には『ひといきつきながら』の終盤でブルースハープを披露してますけど、これがどれほどの上手さなのか私ちっとも分からんし。

 

『イチリンソウ』ではギターのレコーディングを行ったとのことでしたが、ピアノとストリングスの音がデカすぎるせいでほとんど聴こえねーっ!その上、亀田師匠が弾いてると思わしきベースのほうがミックスの都合上 明らかにギターよりも前に出てるから、耳かっぽじって集中して聴かないとギターの音をちゃんとは聴き取れないんじゃないかと。

 

ということで、彼女のギタープレイの真価を知る術はライブしかありません。彼女はダンスがキレッキレで正確だとよく言われているのですが、それは演奏に関しても同様。テクニカルなプレーを披露したりオリジナリティが垣間見えたりといったことはありませんが、こちらも上手いです。「アイドルにしては」のボーダーを越えてます。『レインボーローズ』『喝采』などでそれを確認することが出来ますが、個人的にはアコースティック弾き語り時の演奏のほうが好きかも。現在行っている全国ツアーのライブで自身のある楽曲を弾き語りで披露しているのですが、なんか妙に渋いんですよね。それでも珍味になるどころか むしろそのアレンジのほうが原曲の旨味をより引き出せているから、これも個性の一つなのかもしれませんね。そういや以前に欅坂46『風に吹かれても』の弾き語りを披露したことがあったんですけど、その時もいい意味で「やけに渋いな」って思ったりしたことをちょっと思い出したりしました。

 

 

 

★山本彩はソロアーティストで成功できるのか
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ということで、さっきも書きましたけど、彼女はもうNMB48を卒業する前から既にシンガーソングライターとしての礎がしっかり固まってますし、「山本彩ならでは」の魅力も持ち合わせていますから、ソロアーティストとして成功できるだけの要素は揃ってるんですよ。おまけに、彼女は自身のライブだけじゃなく 前述のFNS歌謡祭や音楽の日、うたコンといった音楽番組への出演やそこでの他アーティストとの共演を積み重ねることで絶えず歌唱力の向上を続けているわけですよ。なんじゃそりゃ、まるでサイヤ人じゃねーかと。「俺たちサイヤ人は戦うたびに強くなっていく、相手が強ければ強いほど俺も強さを増していく」を地で行ってるじゃねーかと。

 

だからと言って、彼女がソロアーティストとして成功を収められるかどうかといったら、そんなもん正直わからんです(え)。いや、分かるわけないやん!ワレは預言者かい!そりゃもちろん成功してほしいですけど、実力もオリジナリティもしっかり備わってるのに売れてないアーティストなんて山ほど居るし、基礎がしっかりしててストイックでカッコよくて可愛くてスタイル良くてパイオツカイデーで…って、そんだけで売れるんだったらNMB卒業前からとっくに大ブレイクしとるわボケ、っちゅー話ですよ。

 

★成功のカギ:①楽曲
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ソロでの成功にあたって重要になってくるのが、まあ当然ですが まずは楽曲。といっても決して「楽曲の方向性などを見直しせにゃならない」というわけではなく。

NMB在籍時にソロでリリースした1st『Rainbow』(レビューはコチラ)、2nd『identity』(レビューはコチラ)、どちらも佳曲揃いです。1st→2ndにかけて歌唱力と楽曲の質を上げ、楽曲の振れ幅もグンと広がったりと、大きくグレードを上げてきてるのが良いし、オリジナリティも徐々に出てくるようになった。でもまだまだ上げられるでしょと。特に楽曲の振れ幅という点では。過去2作ともジャンルで言うならば「ポップス」になるわけでして、そればかり演ってるのが悪いわけではないけど、もう少し優等生のラインからはみ出してもいいんじゃないかと。

そして彼女の場合、自身のルーツをストレートに打ち出したり、ありそうで意外とない独特の声質を活かした楽曲をもっと演っていったほうがいいんじゃないかと思うわけです。つまりロック系とか歌謡曲・フォーク系の楽曲ですね。

そういう曲って持ち歌にはまだあまりないんですよね。ロック系だと『イチリンソウ』のカップリングに収録される『Are you ready?』くらいかな。これはLiSAや『ベスト・ダム・シング』期のAvril Lavigne、アニメ「けいおん!」のED曲(『Don’t say “lazy”』)を想起させるライブコンシャスな疾走ロックナンバーで、まだライブでしか披露されてないんですが実際ライブ映えしてるし、フェスでも絶対ウケると思うし、この手のロックナンバーに着手してる女性シンガーソングライターってあんま居ないから 飛び道具的な位置づけにせずレギュラーメニューの一つになったらいいなと思ってます。

歌謡曲系だと前述の『蛍』と、「作詞:阿久悠・作曲:いきものがかり水野」による『愛せよ』、あとフォーク系なら『ひといきつきながら』ですかね。彼女はFNS歌謡祭やUTAGE!、うたコンなどで往年の歌謡曲を歌う機会が多々あるのですが、哀愁だとか いかがわしさだとか そういった成分が多い曲ほど彼女のボーカルにものっそく嵌まるんですよね。そういった楽曲を意識的に生み出せるようになったら強いなあと思うんですけど、ちょっとこれは過度な期待かしらん?

 

 

それと、今後は『Rainbow』『identity』にいくつかあった外部提供曲はなくてもいいんじゃないかなと。あってもせいぜい1,2曲程度でいいと思う。アレンジに関しては今のところ亀田師匠や他のミュージシャンに託したほうがいいだろうけど、ファン的にも彼女自身が手掛けた楽曲をもっとたくさん聴いてみたいって思ってるだろうし。

 

★成功のカギ:②売り出し方
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それと楽曲や彩さん自身の売り出し方。これに関しては彼女の力ではどうしようもないトコではあるんですけど。

ファン以外の方はあまり知らないかもしれませんが、ユニバーサル(所属レコード会社)の地道なプロモーション活動により『イチリンソウ』が全国のラジオ局・ラジオ番組の4月度のパワープレイを39タイトルも獲得しているんですよね。少しずつであっても楽曲の純然たる魅力を広めていこうとするその姿勢は好感が持てるし、彼女を本気で売り出そうと尽力してることも分かる。SNS上のリアクションを見るに配信やストリーミングなどで それ相応の結果も期待できそうな気がするんですけど、如何せんCDの売り方がな…。

初回盤、通常盤、ファンクラブ限定盤の3タイプがあり、通常盤のみカップリングが1曲多く収録されてるという 複数購入を強いるような構成だけでもアレなのに、さらに問題なのが購入者抽選特典イベント。や、イベントの内容自体は良いんですよ。アコースティック編成のライブとトークをお送りするステージはシンプルに楽しそうだし、アーティストが演るイベントして意義のある内容だし、チケットの転売対策もバッチリ。ここらに茶々入れするつもりなんか全くありません。問題なのは、応募期間内に抽選が3回もあるということ。抽選なんか1回でよくね!?わざわざ3回やる意味って、それはもう明らかに1回目2回目の抽選で漏れた人らの買い増しを狙ってるにきまってるやんかと。そして、シリアルコード1つにつき1回応募可能、応募できる回数に制限はナシという アイドルとなんら変わりないこの販売手法(詳細はコチラ)。

これに限っては正直ガッカリっすわ。ユニバーサルが彼女のことをまだアイドルとして見ているんだなってことが分かっちゃったし、つまりそれは彼女のファンをヲタクとして見てるんだろうなってことでもあるし。まあ後者に関してはあながち間違いでもない気がしますけどね。実際この売り方を疑問を抱いているファンをほとんど見たことがないし、これに向けて何十枚も購入しようとしてるファンも少なからずいるようだし。

今回はライブとトークだからまだ良いですけど、もしかしたら接触イベントにまで手を出すかも分かりませんからね。いやいやそれじゃあアイドル時代とやってることが全然変わんねーじゃねーかって話ですけど、ユニバーサル的には、そういうイベントを設けないとアイドル時代からのファンの多くが離れてしまうんじゃないかと懸念してるトコがあるのかもしれんな。「さすがにそれは考えすぎだろ」と思われるかもしれませんが、実際「考えすぎ」であってほしいです。

 

とまあ長くなっちゃいましたけど、要するにいい加減CD偏重の売り方をやめいってことを言いたいわけですよ。いくらアーティスティックな楽曲を歌いこなしてもアイドル出身の彼女がこの売り方をしてしまっては「なんや、結局アイドルのままやんけ」と言われてしまうのがオチだし。ここが一番の難題かもしれんな。彼女の頑張りじゃなく、レコード会社や事務所、そして一部のファンの意識改革が必要となるトコだから。

 

★成功のカギ:③ライブ
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あとはライブですね。これはワンマンライブとフェスどちらにも言えることだけど、やっぱり初見のリスナーも巻き込めるようなライブ映えする楽曲がもっとあったらいいなってのと、曲によっては挑発的な煽りがあってもいいのかなと思った。ライブ映えする曲といったら今のところ前述の『Are you ready?』と他には『喝采』『Let’s go crazy』があるけど、例えばリフで押すシンプリーな疾走ロックとか そういう単純明快なやつがあるとモアベターかなと。

 

 

ちなみに彼女は昨年METROCKフェスに、そして今年(というか先月)はツタロックフェスに初出演を果たしまして、来月にはMETROCKへの再度の出演、さらに8月にはモンバスへの初出演が決定しています。先日のツタロックでのステージに彼女はあまり満足しておらず初見のリスナーを思うようにノセられなかったことに対して反省しきりのようでしたが、そうなると逆に来月のMETROCKではどのようなセトリで、どのような演出で以て 参加するリスナーを魅了しようと攻めてくるのかが楽しみですな。

 

あと、ワンマンライブなら、1,2曲くらいカバー曲を混ぜてみたり、なんならカバー曲限定でライブを演ってみるのも面白いと思う。実際、カバーアルバムを切望するファンの声もよく聞くし、ゆくゆくは実現しそうな気がするけど。

 

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ということで、山本彩がソロアーティストとして成功を収められるのかどうか、まともな回答を一切出さないままここまで来てしまいましたが、少なくとも彼女がアイドルに毛が生えた程度のハリボテアーティストなんかじゃなく、底知れぬポテンシャルを秘めた れっきとしたシンガーソングライターであることは伝わったんじゃないでしょうか。

そんな彼女の全国ツアー、まだまだ続いておりまして、直近だと4/22のZepp Fukuoka(ぴあローチケeplus)や4/24, 25のZepp Nagoya(ぴあローチケeplus)でライブがあるので是非とも足を運んでみてはいかがでしょうか?という勧誘の一文をもちましてこの記事を締めさせていただきたいと思います。

 

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