YKZ アルバムレビュー

ミクスチャーロックバンド・YKZのアルバムレビューであります。

 

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★Indies 2nd Album『sonictemple』

 


『sonictemple』 / YKZ
1999.12.4
★★★★★★★★★☆

1. triple set ★★★★★★★★★★
2. blow tight ★★★★★★★★☆☆
3. one shot -TIGER SHARK’99- ★★★★★★★★☆☆
4. beatronics ★★★★★★★★★☆
5. voyage featuring Littl’ Daves ★★★★★★★☆☆☆
6. flowride ★★★★★★★★☆☆
7. theme of ykz pt.4 ★★★★★★★★★☆
8. reminiscence ★★★★★★★☆☆☆

 

 ミクスチャーロックバンド・YKZのインディーズ2ndアルバム。かつてアニソン界に一大センセーションを巻き起こした楽曲『もってけ!セーラーふく』のインスパイア元となったバンドとしてもお馴染み…かどうかは分からんけど、実際『もってけ!~』の作曲を手掛けた神前氏はYKZのミクスチャーロックをイメージして製作したらしいです。

 

 印象としては、ファンク、ヒップホップ、オルタナ、メタルなどを取り込んだ、和製レイジアゲインストザマシーンってな感じが。ビシバシ跳ねる鋭いスラップベースや 息をつく間を与えぬスピード感で以って畳み掛けるラップが特徴的な楽曲は、どれもこれもくそ熱くてキレッキレでとにかくギガントカッコいい!

 

 まあ先述の和製レイジってのは飽くまでサウンドやボーカルのスタイルの話であって、歌詞は全くの別モン。政治的な要素がないばかりか、虚勢混じりのマニフェストなんかも特になさそうなリズム重視のフレーズチョイスで、文面を見るとすっげえダサい感じがするんですけど、歌詞に重きを置いて聴いてるわけじゃないし、響きとしては寧ろカッコよすぎるって感じなんで私的にはアリ。ダサカッコいいってことで。

 

 初っ端からYKZの真髄が遺憾なく発揮された『triple set』、ディスコティックな仕上がりの『beatronics』あたりが特に好み。あとインスト枠(『voyage featuring Littl’ Daves』『reminiscence』)では、サイケやアンビエントといった ラップ有の楽曲とは異なるアプローチで魅せていて、曲単体としてもいい感じだし、アルバムの流れ的にもクールダウンのポイントとして機能してます。

 

 全8曲と数は少なめですが内容は濃いです。っていうかこのアルバム、ツタヤとかブクオフとかレコファンでも全然見かけないですよね。そもそもYKZの作品自体取り扱ってるトコがごく少数って感じだし。ということで、お求めの方は↓のアマゾンからどうぞ!

 

SONIC TEMPLE SONIC TEMPLE
YKZインディペンデントレーベル 1999-12-04
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★1st Album『THE FIRE THAT BURNS WITHIN』

 

THE FIRE THAT BURNS WITHIN
『THE FIRE THAT BURNS WITHIN』 / YKZ
2001.11.21
★★★★★★★★★★

01. BLOW BACK“HOUSE OF THE RISING FUNK” ★★★★★★★★★★
02. SONICTEMPLE ★★★★★★★★★★
03. BOMBNITUDE ★★★★★★★★★☆
04. EXFLOWSION UNDERGROUND ★★★★★★★★★☆
05. A REVOLUTIONARY ERA ★★★★★★★★☆☆
06. HARMORHYTHM ★★★★★★★★★☆
07. NEXTREME UNKNOWN ★★★★★★★★★☆
08. Nao quir ir a praia? ★★★★★★★★★☆
09. MASTER OF VOID“ENTer The YKZone” ★★★★★★★★★★
10. DOUBLE BARREL ★★★★★★★★★☆
11. BRIGHT LIGHT DEAD CITY ★★★★★★★★★☆
12. REIGN OF THE TEC 2000 ★★★★★★★★★☆

 

 メジャー1stアルバムにしてYKZの最高傑作です。

 基本的に演ってることは前作『sonictemple』とあまり変わってませんが、鋭さ、重さ、ぶっとさ、激しさが格段にグレードアップしてます。サウンドプロダクションの向上も手伝って、一曲一曲がもう 耳が火傷しちまうんじゃないかってくらいにヒリヒリしていて熱量たっぷり。

 

 凄まじいシャープなスラップベースとホーンセクションがドラスティックな音を鳴らしてお出迎えする『BLOW BACK“HOUSE OF THE RISING FUNK”』からもう迸りまくってるし、先制攻撃のチャンスをモノにし、相手にターンを譲ることなく最期まで抜かりなくガッチガチなプレーを叩き付ける『SONICTEMPLE』『BOMBNITUDE』『MASTER OF VOID“ENTer The YKZone”』など、すこぶる肉感的でいちいちグルーヴィー。ベースやドラムだけじゃなく、ギターや 語感重視のラップをぶちかますボーカルまでもが。『HARMORHYTHM』では、ヴァースにおけるアグレッションやディストーションを押さえた演奏の影響もあり ボーカルの卓越したグルーヴ感が際立ってます。ここでのラップは他の楽曲とちょっと違う音触りで、私的には密かなる快感ポイント。

 

 アタマっからケツまで120%フルスイングって感じなんですが、インスト枠である『A REVOLUTIONARY ERA』『Nao quir ir a praia?』の2曲が勢いを落とすことなくボーカル有の楽曲とは異なるサウンドアプローチに臨んでいるおかげで、聴いてるこっち側も途中リタイアすることなく最後までハイテンションでこの激アツナンバー達を堪能できます。後者ナンバーは、バンドサウンドと民族楽器によって繰り出される ラテンテイストの陽気な一曲で、楽曲の雰囲気以上に ディストーションに一切頼らないというトコが何気に新鮮。

 

 通しで聴くと、カラダ全体で筋肉痛をもよおすほどの疲労感を覚えること請け合いの超絶ストイックなアルバム。どいつもこいつもくそカッコよすぎる!

 

 

★2nd Album『ROCK TO THE BEATS』

 

ROCK TO THE BEATS
『ROCK TO THE BEATS』 / YKZ
2003.4.9
★★★★★★★★★☆

01. INTO THE…(INTRODUCTION) ★★★★★★★★★☆
02. DETONATOR ★★★★★★★★★☆
03. UNBREAKABLE ★★★★★★★★★☆
04. GIMME FUNKY BREAKS ★★★★★★★★☆☆
05. DAY AFTER DAY ★★★★★★★★★☆
06. EMPTINESS OF DAWN ★★★★★★★★☆☆
07. METAL MASSACRE ★★★★★★★★☆☆
08. SPIN BREAK ★★★★★★★★★☆
09. LOW DIRT ★★★★★★★★☆☆
10. DYNA-MIC ★★★★★★★★★☆
11. RIGHT HERE ★★★★★★★★★☆
12. IF ★★★★★★★★★☆
13. IF(DEEPEN) ★★★★★★★★☆☆

 

 約1年半ぶりとなる2ndアルバム。

 お前ら張り切りすぎだよってくらいにガッチガチでパワフルすぎた前作『THE FIRE THAT BURNS WITHIN』に比べて幾分ライトになり、りと聴きやすくなったんじゃないかなって気がします。ぬるくなったって感じでは全然ないんですけど、サウンドプロダクションの変化の他に、ギターの鳴らし方がかなりラフになったりディストーションが抑えめになったりしたのが要因なんでしょうかね。

 

 聴きやすくなったとはいっても、通しで聴くとなるとやっぱり相当の体力を要するアルバム。ベースが挑発的にシャープなサウンドを鳴らす 躍動感あふれるナンバー『DETONATOR』、全パートで複雑なフレージングがバンバン炸裂する中、珍しくギターソロが飛び出したりもする『UNBREAKABLE』、ラフなギターサウンドが楽曲をリードする『DAY AFTER DAY』、これまでのYKZにはなかったパンキッシュな作風とメタリックなギターサウンドが意外性も相俟って強烈な印象を残す『METAL MASSACRE』なんてのがある一方、重厚グルーヴイーなミクスチャーロック『SPIN BREAK』『LOW DIRT』やブラスアレンジを大々的に取り込んだ『DYNA-MIC』など、前作に通ずるタイプの楽曲も押さえてあります。

 

 そんな中で、インディーズ2nd以来となるアンビエントなインスト『EMPTINESS OF DAWN』『IF』『IF(DEEPEN)』はアルバムの流れにおいていいアクセント・いい箸休めポイントになってます。もちろん単品で聴いても凄くいいです。『IF』は徐々にファイナルファンタジーっぽい雰囲気が濃く表れてくのがちょっとした面白み。

 

 私的には前作の「フンガーフンガァーッ!」ってな意気込みが詰まった鋭重硬なサウンドのほうが好みですけども、これも十分すぎるほどカッコいい。ていうか、前作よりも楽曲の質を維持したままバリエーションが広がったし、リズム隊のプレーも強度はそのままにテクニカルなプレーを魅せる場面が増えているので、バンドとしては確実にランクアップを果たしています。

 

 

★3rd Album『EXPECT THE UNEXPECTED』

 

EXPECT THE UNEXPECTED
『EXPECT THE UNEXPECTED』 / YKZ
2003.11.19
★★★★★★★★★☆

01. NO FRONTIN’(YKZ×QUARASHI) ★★★★★★★★★★
02. ILLEGULAR(YKZ+餓鬼レンジャー) ★★★★★★★☆☆☆
03. R.O.D(Instrumental) ★★★★★★★★★☆
04. THEME OF YKZEE ★★★★★★★★★☆
05. NEVER GO BACK ★★★★★★★★★☆
06. ILLEGULAR(SHAOLIN MIX) ★★★★★★★★★☆
07. NO FRONTIN’(QUARASHI MIX) ★★★★★★★★★☆

 

 YKZにとって結果的に最後の作品となったアルバム。

 コラボナンバー2曲にインスト1曲、オリジナルナンバー2曲、そしてコラボ曲のリミックス2曲という顔ぶれからして、特別これといったコンセプトはなく、出来上がった楽曲を1枚に寄せ集めただけといった感じがしますが、これまでの彼らにはなかった新たな試みが多々散在しているし、通しで聴いてると、なんやかんやこの 色々やってます感が結構楽しかったりするんで、これはこれで悪くないかなって。

 

 アイスランド出身のラップコアバンド・QUARASHI(カラシ)とのコラボ曲『NO FRONTIN’』は、YKZのファンキーなサウンドとQUARASHIのヒップホップのビート感が潰し合わず上手くブレンドされていて ものっそくカッコいいし めっちゃくちゃノレる!小川氏のガムシャラでガッチガチでAlwaysフルスイングなラップと QUARASHIメンバーの柔軟性と軽やかさに長けたラップとの対比が鮮やかすぎるのも面白いっすね。ていうかラップの音触りがもう対極って言ってもいいくらいに違う笑。

 

 まんまYKZなミクスチャーロック曲に餓鬼レンジャーが客演で参加してるって感じの『ILLEGULAR』は私的に可もなく不可もなくな感じだったのですが、ホーンセクションを大々的にフィーチャーした華々しく熱いインスト『R.O.D』、お馴染みのYKZミクスチャー炸裂な『THEME OF YKZEE』、スムーシーなトラックと語りかけるようなラップが新鮮な『NEVER GO BACK』はいずれも佳曲だし、先述の餓鬼レンジャーとの楽曲(『ILLEGULAR(SHAOLIN MIX)』)は、ロック色を排除してヒップホップ寄りにリミックスした途端 急にカッコよくなりやがって、って感じのクールな仕上がりでかなり良きです。うーん、なしてこれが最後の作品になってしまったんでしょうか。

 

 

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