アルバム感想『THE BOOK』 / YOASOBI


『THE BOOK』 / YOASOBI
2021.1.6
★★★★★★★★★☆

01. Epilogue
02. アンコール ★★★★★★★★★★
03. ハルジオン ★★★★★★★★★☆
04. あの夢をなぞって ★★★★★★★★☆☆
05. たぶん ★★★★★★★★☆☆
06. 群青 ★★★★★★★★★★
07. ハルカ ★★★★★★★★☆☆
08. 夜に駆ける ★★★★★★★★★☆
09. Prologue

 

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かねてよりボカロPとして活躍していたコンポーザー・Ayaseと、
シンガーソングライターである女性ボーカリスト・ikuraこと幾田りらちゃんによる
「小説を音楽にするユニット」YOASOBIの初CD作品であります。

私自身、ボカロ音楽に造詣が深いわけじゃないですし、
なんとなく知ってる程度だからこそ感じたことかと思いますが、
どの曲もめちゃくちゃボカロ音楽っぽいです。

転調が当たり前のように導入されていたり(複数登場することもしばしば)、
言葉詰め込みまくりなメロディなど、2コーラス目に新たなメロが追加されてたり、
サウンドプロダクションにチラホラと綻びがあったり、
根幹となってるのは結局のところ00年代らへんのJ-POPだったりと、
外野がなんとなくイメージしてるボカロ音楽まんまって感じなんですよね。

まあこの辺は長所・短所というわけではなく、
本当にただの特徴にすぎないポイントですけど。

個人的にはやっぱ、
ファルセットやビブラート、声の透明感など様々な意味で淀みのない
いくちゃんのエンジェリックなボーカルが
YOASOBIの楽曲でいちばんの肝だと思ってます。
萌え萌えですよね〜いくちゃん。

LiSA×Uruのコラボ曲でも散見された
Ayaseならではの躍動的かつエモーショナルな鍵盤の鳴りとかも
YOASOBIの楽曲になくてはならない要素だし、
全曲漏れなくメロディが良いのも大きな強みですけど、
もしボーカルが初音ミクだったらここまで嵌ることはなかっただろうし、
頼むから いくちゃん脱退とかボーカル交代とか
そういうのはマジ勘弁な!

TikTokをきっかけにバズり、2020年最大のヒット曲になった『夜に駆ける』
同じく大ヒットになった『ハルジオン』は、
今あらためて聴くと
YOASOBIの超手堅い基本フォーマットって感じがする
躍動感あふれるおセンチポップス。
元ネタの小説を知らずとも楽しめる 真っ当に良い曲であります。

 

 

音のない夜のマイルームにソファで一人ポツンみたいな
まったり感と空虚さが胸にくるミドルスロー『たぶん』も佳曲だし、

新曲であるチキチキバラード『アンコール』
いくちゃんの儚げなボーカルが雪の結晶さながらの美しさを惜しげもなく放った名曲だし、

「セーターなど着てなくても そっと温もる」的ハートフルミドル『ハルカ』もまた
シンプルに良い曲やなあ…と思いつつ、
2コーラス目の冒頭「訪れたよろこびの春は」の変な切り込み方に意表を突かれてもうた。

 

 

『あの夢をなぞって』はある意味凄いっすよね。
何も知らなければ「2010年の曲です」と言われても
そのまま鵜呑みにしちゃいそうなくらい
当時のボカロ曲っぽさがハンパないですもん。

歌声を除いたらsupercellとさほど変わらんやんって感じの作風だし、
なんなら48グループのカップリングでたまに登場する
青いセンチメンタリズムが迸るアイドルポップスとも雰囲気が近いし、
CDヒットチャートの音楽的にはひっっじょーにベッタベタな作りなんですけど、
これもまた良い曲です。主にいくちゃんのボーカルの効果で。

 

 

そして『群青』は、↓でも語った通り、2020年最強を称するに相応しい名曲!
楽曲はもちろんのこと、いくちゃんのボーカルだけ切り取ってみてもめっちゃくちゃ絶品ですよね。

 2020年 マイフェイバリットSONGS BEST 30

ほんで転調するラスサビの「あ~~~っ!!!」で沸き上がってくるこの訳わからん狂おしさ。
今思えば、このくだりが2020年最強を決定づけた一節なのかもしれませんね。

 

 

てゆーか『夜に駆ける』って、当初は逃避行ソングなのかと思ってたけど、
元ネタの小説(タナトスの誘惑)を読んでみたら
飛び降り自殺ソングであることが判明。

しかもこれ、心中ではないですよね。ただ単に男がメンヘラ女に惚の字なだけというか、
ガチの死神が小悪魔女子のフリして 日々の生活に疲弊していた男を死へと誘ったっていう、
要約するとそういう話ですよね。

元ネタの題材がまた如何にもボカロ音楽っぽいなって感じですけど、
それにしてもよくもまあこんなポップかつアッパーなサウンドで
キラキラとコーティングしたもんじゃのうと。

 

ということで、私はパッケージを購入してないので音楽だけの感想になってしまいましたが、
純粋に楽しかったし、ボカロ上がりの米さん以上にボカロ音楽感が強いYOASOBIの楽曲が一発屋で終わらず大旋風を巻き起こしてんのもまた面白いなと。

 

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