アルバム感想『永遠』/ ZARD


『永遠』/ ZARD
1999.2.17
★★★★★★★★★★

01. 永遠 ★★★★★★★★★★
02. My Baby Grand ~ぬくもりが欲しくて~ ★★★★★★★★★☆
03. WAKE UP MAKE THE MORNING LAST ~忘れがたき人へ~ ★★★★★★★★★☆
04. Brand New Love ★★★★★★★★☆☆
05. 運命のルーレット廻して ★★★★★★★★★☆
06. 遠い星を数えて ★★★★★★★★★☆
07. 新しいドア ~冬のひまわり~ ★★★★★★★★★☆
08. GOOD DAY ★★★★★★★★★★
09. I feel fine, yeah ★★★★★★★★★☆
10. 少女の頃に戻ったみたいに ★★★★★★★★☆☆
11. 息もできない ★★★★★★★★★☆
12. 風が通り抜ける街へ ★★★★★★★☆☆☆
13. フォトグラフ ★★★★★★★★★☆

 

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 オリジナルとしては約2年半ぶりとなる8thアルバム。個人的にはこれがZARDの最高傑作。

 

 前作に続き既存曲がやたら多めですが、その割には寄せ集め感が極めて薄く、オリジナルアルバムとしての体裁をきっちり有しているんですよね。

 楽曲のバリエーションや泉水さんの声の表情が過去作よりも豊富になってきたし、単純にそれら楽曲の仕上がりが かつてないまでにすこぶる上々。

 楽曲の配置がしっかりメリハリ効いているのもオリジナルアルバムたり得る上で大きなプラス要素だし、音の質感も前作より格段に洗練されてるばかりか、レイター90sな音触りだけど今聴いても古臭く感じないという、この上なく絶妙な塩梅で仕上げてきてるのも凄くいい。

 個人的には、本作でのソリッドなリズム音がめちゃくちゃ好みで、それもまたアルバムへの愛着に繋がっているのかもしれませんな。

 

 超ベタですけども、やっぱ『永遠』は今聴いても珠玉の名曲ですよね。「ダイヤモンドは永遠の輝き」と言わんばかりの美しく崇高な歌メロが絶品だし、ドラマティックで雄大なアレンジと シンプルにして奥が深い歌詞が名曲ぶりに拍車を掛けてます。銀座じゅわいよ・くちゅーるマキのCMにも合いそう。

 

 それ以外にも、ドコモのCMに出演する広末涼子の姿しか思い浮かべようがない『My Baby Grand ~ぬくもりが欲しくて~』、冷涼と情熱を兼備した疾走デジロック『Brand New Love』、冬のキラメキと温かさがパッケージングされたミドルポップ『新しいドア ~冬のひまわり~』、「GOOD DAY」というより「GOOD BYE」って感じの悲しげで辛気臭い雰囲気に覆われたシリアスロッカバラード『GOOD DAY』、大野愛果が提供したZARD盤石の上質バラード『少女の頃に戻ったみたいに』、めいっぱいすぎるほどの明るさと開放感をぶっ放した爽快アップ『息もできない』、胸締め付けるナイーブなバラード『フォトグラフ』など、マンネリズムを上手く回避しながら名曲・佳曲が次々と繰り出されます。

 

 で、ちょっと先取りした話、次回作『時間の翼』ではかなり目立った試行錯誤が行われることになるのですが、ZARDのパブリックイメージを崩す(拡張する)チャレンジング自体は本作でもちょこちょこ着手されており、1997年頃がその起点となっているんですよね。本作には未収録ですけど、異国情緒を纏った怪しげなミドルアップ『I can’t let go』(『永遠』カップリング)なんかもまさしく、って感じで。

 

 どこかクレバーな印象のデジロックナンバー『運命のルーレット廻して』はまさにチャレンジングソングの代表格といった感じで、実験と推敲の痕跡が至る所ではっきり見て取れます。螺旋を描くように上昇し徐々にスケール感やダイナミズムを増していく曲展開と 神秘性を放つ終盤のくだりが中二心をそそりますな。アニメタイアップがついた楽曲はこれ以前にもいくつかありましたが、如何にもアニソンっぽい空気感を醸し出した曲はこれが初じゃないすかね。

 ファン人気の高いミドルスロー『遠い星を数えて』は、音数を制限した しっとりジャジーなアプローチが何気に新鮮。

 ノスタルジックなブリティッシュロック『WAKE UP MAKE THE MORNING LAST ~忘れがたき人へ~』も今までにありそうで実はなかったアレンジが施されてるし、陽気なアップナンバー『I feel fine, yeah』は、歌詞で思っきしハメを外してみたり、メロディに半ば強引な言葉詰め込みをしてみたりと遊び要素満載。ここまで明確にはっちゃけてる曲って後にも先にもこれ1曲だけ。ウキウキモードな『Listen to me』ですらここまで大胆には振り切れてませんからね。

 

 『風が通り抜ける街へ』は、サビだけ切り取りゃ単にZARDの「陽」の部分をクローズアップした曲という印象ですけど、おもちゃ箱をひっくり返してバグが発生したみたいな落ち着きないバックトラックにはお口あんぐりしちゃいます。間奏で鳴るアイリッシュな音色とかなんの脈絡もなくて なんじゃらほいって感じだし、イントロなんてバックトラック云々以前にギターサウンドが既に「!??」って感じだし、いくらなんでもこりゃハシャギすぎや笑。それでいてちょい空回り気味っす。実際はJRAのタイアップがついていたそうですが、風貌としては なんか地方にあるレジャーランドのCMソングって感じがしますな。ZARDの全楽曲の中でも5本の指に入るほどの珍曲であります。

 

 「出来すぎだろ李牧!」と、どこぞの女将軍みたく思わず唸ってしまう渾身の1枚!既存曲が多すぎとか、んなもんどうだっていいだろバーローが!!!!!!!!!!!

 

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